佐賀県佐賀市にある佐賀城。
戦国時代に龍造寺氏の居城であった村中城を鍋島氏が改修した事に始まります。
1608年から普請が始まり3年後の1611年に完成し、鍋島勝茂が入城しました。
1726年に佐賀城の大火があり、本丸、二の丸、三の丸の大半の建築物が焼失してしまいます。
1835年にも大火があり、二の丸が焼失しますが、鍋島直正が本丸の再建に取り掛かり、藩政の改革を行います。
1874年に江藤新平を中心とした佐賀の乱が起こり、佐賀城が一時占拠されこの時の戦闘により鯱の門、鯱の門続櫓、本丸御殿以外の建物が消失してしまいます。
現在は本丸に鯱の門、鯱の門続櫓や天守台、石垣が現存し、本丸御殿が復元され見どころとなっています。
佐賀城・基本情報、アクセス
所在地:〒840‐0041 佐賀県佐賀市城内2丁目18-1
城 主:鍋島氏
形 式:平城
文化財史跡:県指定史跡、国重要文化財(鯱の門及び続櫓)、市重要文化財(御座の間)
日本100名城スタンプ:佐賀城本丸歴史館
佐賀城・御城印
佐賀城 御城印 1枚300円
佐賀城の御城印が販売されています。
佐賀城本丸歴史館で1枚300円で購入する事が出来ます。
【佐賀城本丸歴史館】
佐賀城・駐車場
佐賀城の北側二の丸跡に「佐賀城本丸歴史館駐車場」があります。
25台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは駐車場横にあります。
また、道路の向かい側には「佐賀城公園駐車場」があり、それぞれ30台程ずつ停められるのでこちらも利用しましょう。
佐賀城・二の丸
本丸の北東側に二の丸があります。
現在二の丸跡には鍋島直正公の像が立てられています。
鍋島直正公は佐賀藩10代藩主で、倹約令を出し役人を削減し、藩校 弘道館を拡充し優秀な人材を育成するなど、藩政改革を行いました。
西洋の技術を導入しアームストロング砲や当時の最新式の鉄砲など自藩製造する事に成功し、三重津海軍所を設置し蒸気船や蒸気機関の開発にも成功しています。
佐賀城・本丸
鯱の門及び続櫓(国重要文化財)
本丸の入口には鯱の門及び続櫓があります。
1726年の大火により本丸御殿が消失し、再建されることなく二の丸で藩の政務を行っていました。
しかし、1835年の火災により二の丸も焼失してしまった為、藩主鍋島直正公は藩政を行うための本丸御殿を再建します。
この時に建てられた鯱の門と続櫓が今日まで現存し、国重要文化財に指定されています。
鯱の門及び続櫓は1836年に完成し、1874年に起こった佐賀の乱の戦闘で付いた弾痕が門扉に残されています。
鯱の門は二重二階の櫓門形式で、続櫓は一重二階で二階部分前面に造られた連子窓が特徴的です。
鯱の門及び続櫓は佐賀藩36万石に相応しく堂々としており迫力があり、見どころです。
本丸御殿(佐賀城本丸歴史館)
本丸には本丸御殿が復元されています。
本丸御殿は1838年に再建された本丸御殿の一部を復元したもので、内部は佐賀城や幕末の佐賀藩の歴史に関する資料が多数展示されています。
復元された本丸御殿には320畳の外御書院や45mにも及ぶ北廊下、佐賀の偉人が紹介されている御料理の間、佐賀城の変遷が紹介されている御三家座などがあり、入館料は無料となっています。
城郭の御殿は現存するもので全国で4ヵ所(川越城、掛川城、二条城、高知城)のみ、復元された御殿は名古屋城、熊本城となっています。
復元された本丸御殿は全国的にも貴重な建築物で、内部は広く多数の展示がされていて見どころです。
御座の間(市重要文化財)
復元された本丸御殿には御座の間という建物が付属しています。
御座の間は天保年間(1831~1845年)に再建された建物で、鍋島直正公の居間となれる場所です。
1909年には赤松小学校の校舎として利用され、1958年には水ヶ江地区の公園に移築され公民館として利用され、2004年の本丸御殿の再建に伴いもとに場所に移築されました。
江戸時代に建てられた御座の間は佐賀城の貴重な建築物で見どころです。
天守台
本丸の北西側に天守台があります。
天守台は高さ9m、上面の広さは東西25.5m、南北30m程あり、初代佐賀藩主鍋島勝茂の時に五重の天守が建てられていましたが、1726年の火事で焼失してしまいます。
天守台の石垣は切り込み接ぎの乱積みで、隅部は綺麗な算木積みとなっていて迫力があり、見どころです。
西側土塁石垣
本丸の西側には土塁石垣があります。
土塁石垣は本丸外側は石垣が積まれ、本丸内側は土塁となっている防塁です。
土塁石垣の北側の石垣の間に幅2m程の小さな門があったとされています。
南西隅櫓台
本丸の南西部に南西隅櫓台があります。
南西隅櫓台は本丸御殿と同時に復元されたもので、石垣は切石を使用した亀甲乱積みと呼ばれる手法で積まれています。
南西隅櫓台は佐賀城の魅せる石垣として築かれていて美しく、他の石垣とは外観が異なっています。
南堀
本丸の南側、東側や三の丸の南側、西側などに堀が残されています。
堀は広い所で幅が80m、狭い箇所でも50m以上、本丸と三の丸までの長さは700m程はある広大なもので、スケールが大きさが感じられます。
佐賀城は平城なので幅広い堀が必要であったと思われます。
佐賀城・三の丸
本丸の西側に三の丸跡があります。
現在三の丸跡には「佐賀県立博物館」が建てられていて、原始から近代まで佐賀県の歴史や民俗、自然に関する展示まで幅広くあります。
入館料は無料で佐賀藩や幕末に関する資料もあるので、佐賀城に訪れたらセットで見ておきたい場所です。
【佐賀県立博物館】
まとめ
【佐賀城の見どころ】
・本丸入口に建つ江戸時代末期に再建され、36万石に相応しい堂々とした鯱の門及び続櫓
・本丸の江戸時代末期の姿で復元され、内部には多数の展示がされている本丸御殿
・本丸御殿の復元の際に再移築され、貴重な現存建築物である御座の間
・高さ9mの打ち込み接ぎと算木積みが綺麗で迫力ある天守台
ウェブサイト:佐賀県立佐賀城本丸歴史館
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