埼玉県比企郡嵐山町にある杉山城です。
戦国時代初め頃に関東管領の山内上杉氏と扇谷上杉氏の争いである、長享の乱がありました。
1488年に須賀谷原で両者により大きな戦いが行われました。
この戦いの後に山内上杉氏が杉山城を築城したと考えられています。
お城は鎌倉街道を見下ろす丘陵に築かれ、巧みに横矢が掛かるように縄張りされた、土造りの最高傑作、お手本と云われています。
丘陵上には本郭を中心に郭群が広がり、馬出郭の土橋と空堀や本郭の土塁や空堀などが良好に残され見どころとなっています。
杉山城・基本情報、アクセス
所在地:埼玉県比企郡嵐山町杉山
城 主:山内上杉氏
形 式:平山城
文化財史跡:国指定史跡
続100名城スタンプ場所:嵐山町役場(8:30~17:15)
杉山城・駐車場
駐車場はお城の東側に15台ほど止めれる無料の駐車場があります。
駐車場からお城へ向けて、3分ほど歩くと説明板が見えてきます。
ここにパンフレットも置いてあります。
説明板の先へ進むと大手口が見えてきます。
杉山城・大手口
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奥へ斜面になっていて、道が左へ折れている為、横矢が掛かるようになっています。
やはり大手口から横矢掛かりになっていて厳重です。
先へ進むと馬出し郭に入ります。
杉山城・馬出し郭
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ここは杉山城の見所ですね。
南三の郭へ入るには写真中央の土橋を渡らなければいけません。
両側に空堀があり南三の郭からはかっこうの的です。
写真で見るより実際に現地を訪れると、堀の深さや土塁の高さの迫力が違います。
土橋を渡り南三の郭に入ります。先へ進むと南二の郭が見えてきます。
杉山城・南二の郭
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南二の郭に入るためには虎口が立ちはだかります。
目の前に土塁があり、右へ折れています。
ここでももれなく横矢掛かりです。
こんな所を足軽として攻めていたら、心が折れること間違いなしです。
さあ、先へ進みましょう。南二の曲輪に入るとついに本郭が見えてきます。
杉山城・本郭
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写真左側が本郭になります。土塁が非常に高いです。
その下には空堀。土塁と空堀のうねうねした景色が特徴的です。
土造りのお城の魅力があふれています。ただ攻めたくはない。
ウッドチップが敷いてある所が歩けるので本郭に向かいます。
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本郭から見る景色、良いですね。
ここも杉山城の見どころです。
高所の為、守備する側の気持ちになると安心感があります。
すごい優位になった気分です。守り切って見せるぞと。
本郭から降りて北二の郭へ向かいます。
杉山城・北二の郭
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城の北側は現在木が多いです。森感があります。
北二の郭でもやはり横矢掛かりの虎口があります。
搦手側の守備のばっちりです。抜かりはありません。
本郭の西側にある井戸郭へ向かいます。
杉山城・井戸郭
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井戸の跡があります。
お城で非常に重要な水を確保するための井戸です。
今現在でも水が染み出して来ています。
石で蓋がしてあるのは廃城になった際、敵側に使われないようにしている為とか。
ちなみに杉山城の西側は崖でかなりの急斜面になっています。西側から攻めるのも難しいそうです。
まとめ
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【杉山城の見どころ】
・馬出郭に架かる土橋と両側の深い空堀
・南二の郭の横矢掛かりが意識された喰い違い虎口
・本郭の土塁と東側の折れが多用された空堀
ウェブサイト:国指定史跡 杉山城跡公式HP
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