長野県千曲市にある荒砥城。
1524年にこの地方を支配していた村上氏の支族である、山田氏により築城された山城です。
1553年に武田信玄は調略により村上氏の居城である葛尾城を落城させると、荒砥城は屋代氏に与えられます。
上杉謙信により荒砥城は奪われますが、1554年に武田信玄が奪い返します。
1582年に武田氏が滅亡した後は屋代秀正は上杉氏に従い海津城の副将となりますが、城将の山浦景国とはうまく行きませんでした。
1584年に屋代秀正は上杉氏に背き海津城を出て荒砥城に籠ると、上杉軍に攻められ落城します。
屋代秀正は徳川氏に仕え、上杉氏が北信濃を支配すると荒砥城は廃城となります。
現在城跡は千曲市城山史跡公園荒砥城として整備され、櫓や門、兵舎、館などが再現され見どころとなっています。
荒砥城・基本情報、アクセス
所在地:〒389‐0822 長野県千曲市大字上山田3509番地1
城 主:山田氏、屋代氏
形 式:山城・連郭式
文化財史跡:市指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
荒砥城・駐車場
城山史跡公園荒砥城の専用駐車場があります。
15台停められる無料駐車場です。トイレは受付前にあります。
荒砥城・二の郭
門
受付の先へ進むと二の郭の入口に門が再現されています。
門の上には兵士が敵を迎撃できるように簡易的な櫓となっていて、実際に二の郭内部から櫓上に行くことができます。
石垣は長野県でよく見られる平べったい石が積まれたものとなっていて、良く再現できている印象を受けます。
兵舎
二の郭内には兵舎が再現されています。
兵舎は下見板張りで屋根の上には石が載せられていて、中世の城郭建築物といった雰囲気があります。
兵舎内には荒砥城の模型や出土したかわらけや、荒砥城の歴史が分かるビデオが上映されています。
櫓
兵舎の隣には櫓が再現されています。
櫓は近世城郭に見られる立派な櫓ではなく、物見と敵の迎撃を兼ねた簡易的な櫓となっています。
実際に櫓の上に登る事ができ、眼下に流れる千曲川や坂城の町並み、北アルプス、戸隠山、飯綱山などを一望する事ができます。
櫓上からの景色は絶景で、吹き抜ける風は心地よくて荒砥城の見どころです。
門
二の郭から本郭に行く途中には門が再現されています。
門は屋根が無い冠木門という簡易的な門となっていて、戦国時代らしくて良いです。
荒砥城・本郭
門
本郭の入口にも門が再現されています。
二の郭よりも通路が狭くなっていて、厳重な雰囲気が感じられます。
二の郭と同様に本郭内から門上部の櫓の上に行くことができます。
館、兵舎
本郭内には館と兵舎が再現されています。
館は城主が滞在する建物となっていて、城主が座る場所が一段上がっている様子が見受けられます。
隣の兵舎内は荒砥城で撮影された大河ドラマの展示がされています。
景色
本郭からは二の郭や坂城町、周囲の山々が一望できます。
二の郭の兵舎の屋根や櫓越しに見える景色は圧巻で、荒砥城一番の見どころです。
大変眺望が良いので、荒砥城の絶好の場所に位置している事が良く分かり、戦国時代に何度も攻防戦が行われた事が納得です。
まとめ
荒砥城は二の郭の門、櫓、兵舎、本郭内の門、館などが見どころです。
史実には基づいていない再現ですが、戦国時代の城郭の様子が見事に再現されていて、見応え抜群です。
特に本郭から見える二の郭、遠くの山々、坂城町の景色は壮観で、当時荒砥城に居た人も見たと思われる景色はオススメです。
ウェブサイト:城山史跡公園「荒砥城」
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