長野県上田市の上田城です。
1583年に真田幸村(信繁)の父である、真田昌幸が築城しました。
千曲川の分流尼ヶ淵の河岸段丘にあり、川を天然の堀としています。
上田城は1585年と1600年に徳川軍に攻められるも、真田昌幸の策略によって退けています。
特に1600年の上田城の戦いでは、徳川秀忠率いる徳川軍本隊を関ヶ原の戦いに遅参させるという結果になり、益々真田の名が天下に広がりました。
関ヶ原の戦いの後、上田城は破却されましたが1622年に仙石忠政が城主となると城を修繕しました。
1628年に仙石忠政が亡くなると城の工事は中断され、大きく改変される事はありませでした。
その後は、松平氏が城主となり明治維新を迎えました。
現在では、仙石氏の時代に建てられた南櫓、北櫓などの二重櫓や復元された櫓門等があります。
上田城・基本情報、アクセス
所在地:〒386-0026 長野県上田市二の丸
城 主:真田氏、仙石氏、松平氏
形 式:平城
文化財史跡:国指定史跡、県宝3件(北櫓、南櫓、西櫓)
日本100名城スタンプ場所:上田城櫓(冬期は上田市立博物館)、上田市観光会館
上田城・駐車場
上田城の北東に上田城跡北観光駐車場があります。
有料ですが、224台駐車出来る大きな駐車場です。
二の丸東には、上田市立博物館があります。
主に真田家の甲冑や肖像画、書状などが豊富に展示されているので、必見です。
【上田市立博物館】
所在地:〒386-0026 長野県上田市二の丸3-3
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般300円・高等学校以上200円・小中学生100円
休館日:水曜日・年末年始・祝日の翌日
上田城・本丸
東虎口櫓門、北櫓、南櫓
本丸東虎口です。
ここが上田城の一番の見所ではないでしょうか。
中央には復元された東虎口櫓門があり、櫓門の左右には現存する北櫓と南櫓があります。
とても迫力があり、壮観ですね。
しかし、真田昌幸が城主だった頃は、このような立派な櫓、門は築かれていませんでした。
江戸時代に仙石氏が建てたものになります。ちなみに、中央の土橋外側は堀になっています。
櫓門と北櫓
明治時代になると北櫓と南櫓は民間に払い下げられ、遊郭として利用されていました。
その後東京の目黒雅叙園に売却されましたが、市民に買い戻されて、現在の場所に移築されました。
南櫓
南櫓の手前は堀になっています。
北櫓と共に二重二階の櫓で、当時上田城には七基の櫓が建てられていました。
現在は北櫓、南櫓、西櫓の三基が残っています。貴重な現存の櫓です。
真田石
東虎口櫓門の横には真田石があります。
登城してきた人を圧倒させる鏡石と思われます。
この真田石は、真田幸村の兄である、真田信之が松代城に移封された時に、父真田昌幸の形見として持って行こうとしたが、まったく動かなかったというエピソ-ドがあります。
実際はここの石垣は、仙石忠政が造ったものです。
このような、エピソードがあるということは、それだけ真田家が慕われているということでしょうね。
北櫓
東虎口櫓を通過し本丸内に入ると、北櫓の内部を見学する事が出来ます。
ちょっとした資料も展示されています。
櫓内や土塀に狭間が切られていると、のぞき込んでしまいます。お城あるあるです。
実際にどのように見えるか、どこの敵を攻撃するためなのか見てみるのは面白いですね。
【上田城 北櫓、南櫓】
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般300円・高等学校以上200円・小中学生100円
休館日:水曜日・年末年始・祝日の翌日・冬期(11月中旬~3月)
真田井戸
本丸には真田神社があります。
真田神社は真田氏、仙石氏、松平氏を御祭神としている神社です。
神社の横には、真田井戸があります。
直径2m、深さ16.5mもある大きな井戸です。
この井戸には城外に通じる抜け穴という伝説があります。
西櫓
本丸の西側には西櫓があります。
西櫓は現存の二重櫓です。
下見板張りを基本とし、上部は白漆喰になっています。
1階の狭間は下方を攻撃するために低い位置にあります。
北櫓、南櫓は数回移築されていますが、この西櫓はほぼ当時のままの外観になっています。
本丸を出て、二の丸北側に向かいます。
上田城・二の丸
北虎口
二の丸北虎口は枡形虎口になっています。
二の丸外から入ろうとすると、左、右に折れているので、2回曲がらないと二の丸に入れないようになっています。
石樋
二の丸北虎口の近くには、二の丸の堀の水抜きをする為の石樋があります。
元々は木製でしたが、1702年に現在の石造りに改修されました。
なかなか面白い遺構ですね。
隅欠き土塁
二の丸北東からは本丸北東隅の土塁が欠いている(凹んでいる)のを見ることが出来ます。
北東は鬼門なので鬼門除けとして土塁を欠いています。
鹿児島城の石垣でもありますね。
最後に尼ヶ淵に向かいます。
尼ヶ淵
尼ヶ淵は現在は埋め立てられていますが、元々は川が流れていました。
上田城の南側は川を天然の堀として利用していました。
川の断崖にこのような土塁や石垣、櫓が並んでいたら尼ヶ淵からは攻撃出来ませんね。
鉄壁です。石垣上に二基の櫓が両方見えるので、ここからの景色はとても良いですね。
まとめ
上田城は真田氏の居城で、徳川軍を二度も退けた事で、歴史的に重要な場所です。
また、当時の南櫓、北櫓、西櫓の二重櫓が現存しているので、見応えがあります。
博物館でも資料が豊富なので、真田氏の魅力を存分に味わう事が出来る良いお城です。
上田城ウェブサイト
https://nagano-ueda.gr.jp/uedajo/
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