徳島県徳島市の徳島城です。
豊臣秀吉に仕え四国征伐に功があった蜂須賀家政が、阿波一国を与えられ、一宮城に入城しましたが、手狭の為、吉野川河口の渭山に徳島城を築城しました。
渭山山頂部の本丸、東二の丸、西二の丸、などの詰めの城部分と、麓の居館部分「御屋敷」がある戦国時代の特徴を持つお城です。
天守が本丸ではなく、東二の丸に建てられていた珍しいお城で、徳島城以外には水戸城が該当します。
また、徳島城の石垣には阿波の青石といわれる、緑色片岩という石が使われているのが特徴的です。
代々徳島城は蜂須賀氏が城主となり明治維新を迎え、1875年に鷲の門を除く全ての建物が撤去されました。
1945年の徳島大空襲により唯一現存していた鷲の門が焼失してしまいました。
現在では、本丸、東二の丸、西二の丸、西三の丸、御屋敷などの曲輪に緑色片岩の石垣、大手口に鷲の門が復元され見どころとなっています。
また、御屋敷の表御殿庭園は国の名勝に指定され、当時の様子を伝えています。
徳島城・基本情報、アクセス
所在地:〒770-0851 徳島県徳島市徳島町城内1
城 主:蜂須賀氏
形 式:平山城
文化財史跡:国指定史跡、国指定名勝(表御殿庭園)
日本100名城スタンプ場所:徳島市立徳島城博物館受付カウンター
徳島城・駐車場
お城の東側に徳島城東駐車場があります。
310円で80台ほど駐められ、徳島城を見て回るには一番良いと思います。
徳島城・御屋敷
数寄屋橋
鷲の門へ向かう途中に数寄屋橋があります。
数寄屋橋の先には数寄屋門跡があり、徳島城の北東(鬼門)に位置しているため、不明門とも呼ばれています。
通常は開かれることがなく凶事があるときにのみ開かれます。
現在は数寄屋橋のみ復元されていて当時の雰囲気が伝わってきます。
鷲の門
大手口には鷲の門があります。
当時の門は1945年に空襲により焼失してしましました。
徳島市政100周年を記念し、1989年に復元されました。
鷲の門の由来は、門を建設する際に徳川幕府に許可を得やすくするために、鷲を飼育する施設として届け出た事が由来です。
本当かどうかははっきりとは分かっていません。
大手門・下乗橋
少し先には大手門跡があります。大手門には下乗橋と呼ばれる橋が架かっていて、当時は木製の太鼓橋が架かっていました。
この先には殿様の住む御殿があり、駕籠に載ってきた人はここで駕籠から降りて橋を渡りました。
大手門は枡形門になっていて、左に折れています。
お城の正面玄関なので、やはり防備は厳重です。
緑色片岩の石垣
徳島城の石垣は周辺で採れる、緑色片岩という石を使用しています。
少し青緑色で、一定方向に線が入っています。
他のお城では見られない石垣で、荒々しい感じもあり、綺麗な色彩でもあります。
徳島市立徳島城博物館
大手門の先は公園になっていて、徳島市立徳島城博物館があります。
御殿風の建物になっていてお城っぽくて良いです。
内部には徳島城の歴史についての展示がされていて、勉強になります。
日本100名城のスタンプもここにあります。
【徳島市立徳島城博物館】
所在地:〒770-0851 徳島県徳島市徳島町城内1番地の8
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
入場料:一般300円・高校生、大学生200円・中学生以下無料
休館日:月曜日・祝日の翌日・年末年始(12月28日~1月2日)・6月1日~4日・10月15日
ウェブサイト:https://www.city.tokushima.tokushima.jp/johaku/index.html
表御殿庭園(国指定名勝)
博物館の隣の旧徳島城表御殿庭園は国指定名勝です。
戦国時代から江戸時代に活躍した、上田宗箇が庭園を造ったとされています。
上田宗箇は利休七哲に数えれていています。
緑色片岩を使用した庭園になっています。
猫
公園内に猫を発見しました。
暑いのか、眠たいのかコンクリートの上に横たわっています。
人になれていて逃げませんね。癒やされます。
徳島城・東二の丸
二の丸への階段
徳島城は平山城で山頂に本丸があるので、階段を登り本丸へ向かいます。
曲輪内部
しばらく登ると東二の丸跡があります。
徳島城は全国でも珍しくこの東二の丸に天守がありました。
普通は本丸に天守がありますよね。
現在は天守等の建物は残っていませんが、当時は三層の天守がありました。
徳島城・本丸
曲輪内部
本丸跡も特に建物等はありません。
当時は弓櫓、馬具櫓、武具櫓等があり、武具が雄納められていたようです。
山の頂上ですが、思っていたより広いです。
虎口
本丸と西二の丸を繋ぐ虎口の石垣が迫力があります。
大きな緑色片岩が荒々しく積まれていて、格好いいです。
写真中央の大きな石が目に入り特徴的です。
こちらの道から山を下りことができ、博物館のあった広場に出ます。
徳島城・舌石
徳島城には舌石と呼ばれる珍しい遺構があります。
屏風折塀を築く際の支柱を支える石です。
塀を突き出すことで、側面へ攻撃出来るようにする効果があります。
徳島城には6箇所残っているようです。
まとめ
徳島城は緑色片岩で築かれた石垣が迫力があり、綺麗でした。
大手口には復元された鷲の門があり、二の丸に天守があったことや、舌石があること等、全国的にも珍しい特徴があるお城です。
徳島市立徳島城博物館ウェブサイト
https://www.city.tokushima.tokushima.jp/johaku/
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