お寺の紹介をします。
静岡県袋井市の油山寺です。
701年に行基大徳が開山した真言宗のお寺です。
749年に孝謙天皇が眼の病気になった際に、油山寺のるりの滝にて平癒祈願をした所、眼病が治りました。
このことから眼病平癒の御利益があり、多くの参拝者が訪れています。
本堂には戦国時代の駿府の大名である今川義元から寄進された薬師如来厨子、1190年に源頼朝が寄進した三重塔、1659年に建てられ掛川城から移築された大手門が寺内にあり、いずれも重要文化財に指定されています。
油山寺・基本情報、アクセス
所在地:〒437-0011 静岡県袋井市村松1
宗 派:真言宗智山派
拝観時間:9:00~16:30
油山寺・駐車場
油山寺の南に専用駐車場があります。
30台ほど駐められる無料の駐車場です。トイレも完備しています。
油山寺・山門(重要文化財)
駐車場の直ぐそばに油山寺の入口があります。
階段を上ると山門があります。
この山門は、1659年に井伊直好によって掛川城の玄関前大手二之門として築かれました。
その後、掛川城が廃城となった跡、1873年に掛川城よりこの油山寺に移築され、山門として利用されています。
掛川城の貴重な現存の櫓門であり、重要文化財に指定されています。
山門は間口9m、奥行4.5mの大きさがあり、門の前後には庇屋根が付いているのが全国的にも珍しく、門の特徴となっています。
お城好きとしては、この櫓門は必見です。油山寺の入口でかなりの時間を使って見入ってしまいます。
油山寺・参道
山門をくぐると参道が続いています。
秋には参道が紅葉で紅く染まるようですね。
礼拝門
参道を真っ直ぐ進んで行くと、礼拝門があります。
礼拝門は明治時代に茶園の開墾や三方原の開拓などを行った、気賀林氏の邸宅にあった正門を移築したものになります。
小ぶりな門ですが、屋根の大棟に龍の装飾がされた存在感のある門となっています。
油山寺・宝生殿
礼拝門を先には、宝生堂があります。
宝生堂には不動明王が祀られています。宝生堂は2003年に新たに建築された為、綺麗なお堂となっています。
方丈の受付より、内部を見学する事が可能です。
油山寺・書院(県指定重要文化財)
宝生堂の左隣には、書院があります。
書院は横須賀城にあったものが移築されたと云われています。
横須賀城の貴重な書院が現存しているとは驚きです。
こちらも方丈から内部を見学する事が可能で、維新三舟の書が展示されています。
油山寺・方丈(県指定重要文化財)
宝生堂の右隣には、方丈があります。
方丈は250年以上前に建てられており、ご信徒の休憩や法話の会場となっています。
内部を見学する事ができ、掛川城にあった櫓門の鯱が展示されています。
方丈、宝生堂、書院は貴重な建築物の内部、貴重な展示品が多数あるので、必見です。
油山寺・天狗谷
山門の先の参道の途中を左に行くと、天狗谷と呼ばれる風光明媚な参道に出ます。
両側が切り通しによって参道が築かれていて、参道のそばには小さな川が流れています。
自然に囲まれていて、癒やされる雰囲気です。
油山寺・滝堂
風光明媚な参道を進んで行くと、滝堂があります。
滝堂の天井には龍の絵が描かれています。
迫力のある龍の絵で驚かせられます。
油山寺・るりの滝
滝堂の先にはるりの滝があります。
るりの滝は、孝謙天皇が眼の病気を患った際に、この滝の水で眼を洗った事により、眼病が完治したと云われる、由緒ある滝です。
滝の流れ落ちる音が響いていて、独特な雰囲気がします。
油山寺・三重塔(重要文化財)
るりの滝の先にある階段を登って行くと、三重塔があります。
三重塔は源頼朝公が寄進した塔で、1611年に久野宗成によって再建され、桃山時代の三名塔のひとつに数えられています。
三重塔の高さは18mもあり、朱色の柱と銅板で葺かれた屋根の青緑の色が綺麗です。
油山寺・薬師本堂(県指定重要文化財)
三重塔の先には薬師本堂があります。
薬師本堂は三重塔と共に源頼朝公により寄進されたお堂です。
内部には今川義元公が寄進した、重要文化財に指定されている薬師如来厨子があります。
厨子の中にはご本尊薬師如来が安置され、眼の平癒の御利益があります。
最後に
油山寺には、掛川城の移築門や、横須賀城の書院が移築されており、お城好きにはオススメのお寺です。
また、眼に御利益のあるお寺なので、気になる方は参拝してみてはいかがでしょうか。
油山寺ウェブサイト
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