静岡県掛川市にある松葉城。
1496年に松葉城(城主河合成信)は、勝間田城主の勝間田播磨守と志戸呂城主鶴見因幡守に攻められ落城したとあるので、戦国時代初期に利用された山城と思われます。
松葉城は蛇行する倉真川に面する標高200mの山頂部に築かれ、東西に延びる細長い尾根上に曲輪が配置されています。
主郭のある尾根上には主郭、二の曲輪、腰曲輪、北曲輪が築かれ、南尾根上の曲輪間は大堀切で防備を強化しています。
主郭は、上段、中段、下段で構成され、二の曲輪は主郭下段から西に延びる尾根に三段で築かれています。
南尾根は主郭から南へ40m離れた東西に延びる尾根を利用し築かれています。
現在でも主郭跡などの諸曲輪跡が残され、特に南尾根上に築かれた大堀切が大規模で見どころとなっています。
松葉城・基本情報、アクセス
所在地:〒436‐0341 静岡県掛川市倉真
城 主:河合成信
形 式:山城・連郭式
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ:該当なし
松葉城・駐車場
松葉城の北側に駐車できるスペースがあります。
4~5台程停められる広さの駐車スペースとなっています。トイレはありません。
松葉城・登城口
駐車スペースの向かいに松葉城の登城口があります。
登城口から主郭までは歩いて15分程で行くことができます。
松葉城の登城道は道がそこまで整備されておらず、断崖横の斜面を通らないといけない場所もあります。
足元が悪いので登山に慣れた人以外は登城しない方が良いかも知れません。
松葉城・主郭
主郭内部
主郭は標高200mの尾根の頂部にあり、上段、中段、下段に渡り築かれています。
主郭はそこまで広くはなく平坦な場所も少ないです。
松葉城址の看板が立っているのは分かり易くて良いです。
石碑
主郭の頂部には松葉城の石碑があります。
石碑は大正時代に立てられたものとの事です。
松葉城・二の曲輪
主郭の西側からは二の曲輪を見下ろす事ができます。
二の曲輪は主郭から西の延びる尾根上にあり、階段状に築かれています。
松葉城・南尾根の曲輪
南尾根への道
主郭から南に延びる道を進むと松葉城の南側の尾根に行くことができます。
少し歩いた先に松葉城址ルートの案内板があるので、真っすぐ行くと南尾根の主要部、右に行くと南尾根の西側先端部の曲輪に行くことができます。
どちらから行っても南尾根に築かれている大堀切に行くことができます。
南尾根、西側の曲輪
南側尾根の西側には曲輪が築かれています。
そこまで広くない曲輪ですが、東側を見ると絶壁に近い切岸を見る事ができます。
大堀切
南尾根の中間部には大堀切が築かれています。
大堀切は深さ10m、幅が15mもある大きな堀切で、松葉城で一番良好に残されている遺構です。
大堀切は迫力があり、見どころです。
大堀切は主郭に通じる西側の尾根と東側の尾根を分断していて、敵の侵入を防いでいます。
松葉城の東側から攻めるにはこの大堀切を越えないと主郭に辿り付かないので、要害堅固な山城です。
土塁
大堀切の先の尾根には土塁のような跡があります。
明確に城郭の遺構かは分かりませんが、土塁のように見えます。
南尾根、東側の曲輪
南尾根を東側に進んで行くと東曲輪があります。
東曲輪は尾根の頂部にあり、かなり高い場所に位置しています。
尾根上に築かれているので広くなく、平坦な場所の少ないです。
まとめ
松葉城は南尾根上に築かれた大堀切が見どころです。
大堀切は主郭の奥にあるので松葉城を見学するなら、大堀切を見逃さないようにしましょう。
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