静岡県周智郡森町にある白山城。
天方通季により築かれた山城です。
1501年、斯波氏に奪われていた天方本城を本間宗秀らと奪還した通季は、より堅固な城の必要性を痛感し、天方本城の南に白山城を築城しました。
天方通季の孫である通興が天方城(天方新城)を築城した後にも、支城として機能しました。
現在でも山頂付近に曲輪跡があり、尾根には堀切、土橋などの遺構が残され見どころとなっています。
白山城・基本情報、アクセス
所在地:〒437-0211 静岡県周智郡森町城下
城 主:天方氏
形 式:山城
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ:該当なし
白山城・駐車場
白山城に専用駐車場はありません。
白山城の東側にある太林寺墓地の駐車場をお借りするとよいでしょう。
7~8台程停められる広さの駐車場です。トイレはありません。
白山城・登城口
太林寺墓地の上まで登って行くと白山城の登城口があります。
登城口に入り左側を向くとうっすらと道があるので、草を掻き分けて入ります。
5分程進むと白山城のある尾根に着くので、尾根伝いに登って行きます。
登城口から主郭までは15~20分程掛かります。
白山城・南曲輪
曲輪内部
白山城の南の尾根に南曲輪があります。
南曲輪は傾斜地に築かれていて、細長い曲輪となっています。
堀切
南曲輪の先には堀切が築かれています。
堀切は深さが4~5m、幅が7~8m程はあるかと思われ、迫力があります。
南曲輪の堀切は良好に残されているので、見どころです。
白山城・主郭
曲輪内部
山頂部に主郭があります。
主郭は三方に延びる尾根の中心部に築かれていて、最も標高が高い場所にあります。
主郭には説明板や石碑などはなく、謎のレンガ造りのブロックがあるのみです。
白山城・東曲輪
土橋と堀切
主郭から東に延びる尾根を下って行くと土橋が見えて来ます。
土橋は東曲輪に付属していて、人ひとりが通れる幅となっています。
また、土橋の両側は堀切となっています。
土橋の両側の堀切(空堀)は竪堀となって斜面を落ちて行っています。
土橋と堀切は良好に残されていて見どころです。
曲輪内部
土橋の先に東曲輪があります。
東曲輪は広くはないですが、白山城の東側を守る役割があります。
白山城・北曲輪
堀切
主郭から北に延びる尾根を進むと堀切が見えて来ます。
現在、堀切は段差のようになっていて、深さは2~3m程となっています。
曲輪内部
堀切の先に北曲輪があります。
北曲輪も他の曲輪と同様に、尾根上に築かれた細長い形状となっています。
空堀
北曲輪の先に堀切がもう1カ所築かれていて、その手前に空堀が築かれています。
空堀は堀切を越えて来た敵が、直進できない様にするためのものと思われます。
この先に築かれている堀切と合わせて技巧的です。
堀切
空堀の先に堀切が築かれています。
堀切は深さが3~5m、幅が10m程あり、規模が大きいのものとなっています。
北曲輪の堀切は良好に残されていて、白山城一番の見どころです。
堀切の両側の端部は斜面を落ちて行き竪堀となっています。
北曲輪の防備が非常に強固な印象を受けます。
まとめ
白山城は北曲輪の堀切、東曲輪の土橋、南曲輪の堀切が見どころです。
石碑や説明板、案内板などはなく、整備されていない山城ですが、遺構はしっかりと残されています。
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