滋賀県甲賀市にある水口城(みなくちじょう)。
1634年に3代将軍徳川家光が京都へ上洛する際の宿館として、水口御殿(水口城)を築城させました。
戦国時代には中村一氏が築いた水口岡山城があったが、当時城主であった長束正家が関ヶ原の戦いで西軍に付いた為、廃城となりました。
水口城を築城するに当たり、作事奉行に小堀遠州(政一)が担当し、二条城の御殿のような豪華な本丸御殿が築かれました。
実際に徳川家光が宿泊したのは一度きりで、遺構は上番が管理するようになりました。
1682年に加藤明友が2万石で入城し、水口藩が立藩しました。
加藤氏は城主でありながら城は幕府から預かっているものとして、本丸御殿には入らず、二の丸で政務を執り行いました。
本丸御殿は以後も使用されず、正徳年間(1711~1716年)に解体され、明治維新を迎え廃城となりました。
現在では本丸がグラウンドとして使用されていますが、桝形虎口に乾櫓を模した二重櫓の資料館や高麗門が建てられ見どころとなっています。
また、水堀や本丸の石垣、特に北西には乾櫓台の石垣があり、こちらも見どころです。
水口城・基本情報、アクセス
所在地:〒528‐0023 滋賀県甲賀市水口町本丸4‐80
城 主:徳川氏・加藤氏・鳥居氏
形 式:平城
文化財史跡:県指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
水口城・駐車場
水口城の南側の水口城南駅に「水口城資料館駐車場」があります。
25台程停められる無料駐車場で、トイレは駅にあります。
水口城までは歩いて3~5分程です。
水口城・御城印
水口城 御城印 1枚300円
水口城の御城印が販売されています。
水口城資料館で1枚300円で購入する事ができます。
水口城・本丸
水堀と石垣
本丸の外周部には水堀が残されています。
水堀は現在でも北東の一部以外が良好に残されていて、いかにもお城と云った雰囲気があります。
石垣は割石を使用した打込み接ぎ、横に目地が通る布積みで、隅部は綺麗な算木積みとなっています。
水堀越しに見る石垣上に建てられた二重櫓(水口城資料館)は見どころです。
木橋
本丸の東側桝形虎口には木橋が架けられています。
木橋は緩やかに弧を描いていて、奥には高麗門、二重櫓(水口城資料館)が建てられています。
この場所から見える景色は城郭建築物が一度に見れて、水口城一番の見どころです。
(※2023年3月現在は老朽化の為、木橋は渡る事ができません。グラウンド側から回り込んで資料館に入れます。)
高麗門
桝形虎口の入口部分には高麗門が再建されています。
高麗門は瓦葺きで、門扉には鉄板が張り付けられていて、堅牢な印象を受けます。
周りには狭間が切られた白漆喰いの土塀も再建されているので、良い景観です。
長屋門
桝形虎口の奥には長屋門が建てられています。
長屋門はトイレとして活用されていて、当時は石垣上に櫓門が建てられていたと思われます。
水口城資料館
桝形虎口内に水口城資料館が建てられています。
水口城資料館では水口城の復元模型や水口城の紹介ビデオ、甲冑などの資料が多数展示されています。
二階には甲賀市内に残るお城が紹介されています。
【水口城資料館】
所在地:〒528‐0023 滋賀県甲賀市水口町本丸4‐80
開館時間:10:00~17:00
入館料:大人200円(18歳未満は無料、又は市内に在住、通勤、通学する者は無料)
休館日:木曜日・金曜日・年末年始
ウェブサイト:水口城資料館
乾櫓台
本丸の北西には乾櫓台が残されています。
乾櫓台は石垣で築かれていて、打込み接ぎの谷積み(落積み)で隅部は算木積みとなっています。
乾櫓台の石垣は水口城でもひときわ高く壮観で、見どころです。
まとめ
水口城は水堀越しに見る二重櫓や水堀に架かる木橋や高麗門が見どころです。
水堀や石垣も良好に残されていて、本丸北西にある乾櫓台は必見です。
水口城ウェブサイト:https://koka-kanko.org/introduce/minakuchijyo-ato/
コメント