多気北畠氏城館の駐車場や庭園、詰城などの見どころを紹介!

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お城

三重県津市美杉町にある多気北畠氏城館。

南北朝時代から戦国時代にかけて伊勢国司である北畠氏の居館です。

1336年に北畠親房が伊勢に入国し田丸城を拠点としたことに始り、三男の顕能(あきよし)が1342年に多気に移り城館を築きました。

室町時代でも北畠氏は守護大名として存続し、京都や大和、尾張などから様々な文化や品物が集まり、文化都市として栄えました。

1576年の具教の時に織田信長により攻められ、北畠氏は滅亡しました。

現在では北畠神社を中心に、国指定名勝の北畠氏館庭園、礎石建物跡があり見どころとなっています。

背後の山には詰城も築かれていて、曲輪跡や堀切などが残されています。

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多気北畠氏城館・基本情報、アクセス

所在地:〒515-3312 三重県津市美杉町多気1148

城 主:北畠氏

形 式:城館

文化財史跡:国指定史跡

続日本100名城スタンプ:北畠神社社務所(8:30~17:00)

多気北畠氏城館・駐車場

北畠神社の鳥居の前にある駐車場

北畠神社の南側に駐車場があります。

10台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは駐車場横にあります。

多気北畠氏城館・北畠神社

鳥居

北畠神社の入口に立つ鳥居

北畠氏城館は現在北畠神社が建立されています。

駐車場横の北畠神社入口には赤い大きな鳥居と、小さな橋が架けられています。

鳥居の前には北畠氏城館の説明板が設置されています。

拝殿

北畠神社の拝殿

北畠神社は南北朝時代に南朝方として活躍した北畠顕能を主祭神としています。

1643年に鈴木孫兵衛家次が小さな祠を設けて北畠八幡宮とした事に始り、その後北畠親房、顕家を合祀しました。

赤い拝殿や本殿が特徴的で静かで落ち着いた時間が流れています。

多気北畠氏城館・城館跡

入口跡

城館の入口跡

北畠神社拝殿の横には北畠氏城館の入口跡があります。

北畠氏城館は上段と中段の境目に石垣が築かれていて、館の中央に石垣が築かれた階段状の入口が発見されています。

現在は遺構は見る事が出来ませんが、説明板に発掘調査時の写真が掲載されていて、当時の様子を知ることが出来ます。

北畠顕家像

北畠顕家公像

入口跡の横には北畠顕家公の像があります。

北畠顕家は鎌倉~南北朝時代に後宇多天皇や後醍醐天皇仕えた北畠親房の長男です。

若くして文武両道に優れた顕家は14歳で参議に任じられ、建武の乱では楠木正成や新田義貞らと共に足利尊氏を破り、九州へ追いやっています。

しかし、足利尊氏が再挙すると青野原の戦いで土岐頼遠を破りますが新田義貞との連携がうまく行かず、和泉国堺浦 石津の戦いで尊氏家臣の高師直と戦いますが敗れ、戦死しました。(享年21歳)

日本最古の石垣

日本最古の石垣

城館跡には日本最古の石垣の説明板があります。

1997年の発掘調査により高さ3m、長さ15m以上の石垣が発見され、15世紀前半に築かれたものと云われています。

石垣は川原石を使用してほぼ垂直に築かれていて、排水を良くする栗石は使用されていません。

現在は埋め戻されていて見る事が出来ませんが、説明板に写真が掲載されています。

礎石建物跡

城館の礎石建物跡

北畠氏城館には礎石建物跡があります。

発掘調査により建物の柱を載せる礎石が見つかっており、柱間2間×2間の身舎に縁側が付く建物で小さな建物でも礎石を用いている事から格式高い建物であったと考えられています。

こちらも現在は埋め戻されていて、説明板に写真が掲載されています。

北畠氏館跡庭園(国指定名勝)

北畠氏館跡庭園の池と紅葉

北畠氏館跡には国指定名勝の庭園があります。

室町時代の31代管領の細川高国が作庭したと云われている池泉鑑賞様式の庭園となっています。

【北畠氏館跡庭園】

所在地:〒515-3312 三重県津市美杉町多気1148

入園料:300円

TEL:059-275-0615(北畠神社)

ウェブサイト:北畠氏館跡庭園 津市観光協会公式サイト

苔生す北畠氏館跡庭園

庭園は池の汀線が複雑に屈曲している事から「米字池」と云われ、池泉には大小様々な出島が造られています。

築山には高さ約2mの巨石が据えられていて力強い戦国大名の庭園となっています。

庭園には紅葉が多数あり秋には紅く染まり、期間限定でライトアップされることもあります。

北畠館跡庭園は数少ない北畠氏城館の遺構で、見どころとなっています。

美杉ふるさと資料館

ふるさと美杉資料館

北畠氏城館から南に200m程の所に「美杉ふるさと資料館」があります。

資料館では美杉町の文化や歴史に関する資料があり、この地を治めた北畠氏の資料も多数展示されています。

北畠氏城館のパンフレットもあるので、北畠氏城館に訪れたら必見の資料館となっています。

【津市美杉ふるさと資料館】

所在地:〒515-3312 三重県津市美杉町上多気1010

開館時間:9:00~17:00(入館は16:00まで)

入館料:無料

休館日:月曜日(祝日、休日の場合は翌日)、12月28日~1月4日

多気北畠氏城館・詰城

竪堀

曲輪Aから見た曲輪Bと竪堀跡

北畠氏城館の背後の山には詰城があります。

庭園と鳥居の間の道の奥に登山道があり、10~15分程で行くことができます。

詰城は城館から比高80mの尾根上に築かれていて、小規模な曲輪跡があります。

曲輪Bの西側にある堀切

一番頂部にある曲輪Bの西側には堀切が築かれています。

堀切の傾斜は緩やかなものとなっていますが、堀切の先には土塁のような跡もあり、遺構を見る事ができます。

詰城は北畠氏城館の貴重な遺構で見どころとなっています。

まとめ

北畠氏館跡庭園の池に架かる橋と紅葉

【多気北畠氏城館の見どころ】

室町時代に作庭された戦国大名の力強い北畠氏館跡庭園

背後の山に残る詰城の堀切

ウェブサイト:津市 多気北畠氏遺跡の概要

三重県のオススメのお城:津城田丸城松坂城鳥羽城伊賀上野城

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