お寺の紹介をします。
静岡県湖西市の本興寺です。
1383年に越後本成寺の日陣聖人が、法華宗のお寺として開山されました。
戦国時代には今川氏の外護を受け、東海地方の布教の拠点として地位を確立しました。
1572年には徳川家康から朱印地を受け、十万石の格式に遇され、更に葵の御紋使用を許されました。
江戸時代には、老中久世氏などの幕閣の外護を受け発展しました。
現在では、重要文化財に指定されている本堂を初め、様々な歴史ある建築物が立ち並んでいます。
中でも、吉田城から移築された、山門(惣門)と奥書院が残されており、お城好きは必見です。
本興寺・基本情報、アクセス
所在地:〒431-0431 静岡県湖西市鷲津384
宗 派:法華宗
拝観時間:9:00~17:00
本興寺・駐車場
本興寺の北西側に専用駐車場があります。
100台程駐められる無料駐車場です。
本興寺・山門「惣門」(市指定文化財)
駐車場の横に本興寺の山門があります。
この山門は1674年に、吉田城の城門を移築したものになります。
門の形式は高麗門で、門扉を開けたときに扉が雨で濡れないように、屋根が設けられています。
移築される前は上端が薄く、外端が厚い板を葺いた段葺き技法でしたが、移築される際に柿葺に改修されました。
1725年に現在見られる、本瓦葺きに改修されました。
吉田城で使用されていた城門が現存しているとは、貴重ですね。必見です。
本興寺・参道
山門をくぐると、本堂まで一直線に参道が続いています。
参道の両側には寺院が立ち並んでいます。
参道左手には大きな公園があり、桜のシーズンには多くの人で賑わっています。
本興寺・大書院
参道を歩いて行くと右手に方丈、大書院に入る為の門が見えて来ます。
門には葵の御門が掲げられています。
徳川家に十万石の格式をもって厚遇され、葵の御門の使用を許可された為です。
門の先にある方丈は有料拝観になります。
方丈だけでは無く、大書院、奥書院、庭園、客殿を見学することができます。
大書院は1827年に建立され、内部には谷文晁の襖絵があり、壮麗な部屋となっています。
本興寺・遠州流庭園
大書院からは、遠州流庭園を見る事ができます。
この庭園は、戦国・江戸初期に活躍した小堀遠州が作庭した庭園で、中央に池があり背後には自然の山林が広がり借景としています。
庭園は大書院、奥書院に面していて、風光明媚な佇まいを醸し出しています。
本興寺・奥書院(県指定文化財)
大書院からは庭園越しに奥書院を見る事ができます。
奥書院は1674年に、吉田城内の書院を移築したものになります。
吉田城の貴重な城郭建築物で、山門と奥書院は見どころです。
もちろん内部も見学可能です。
本興寺・本堂(国重要文化財)
参道を真っ直ぐ進んでいくと、本堂と開山杉が見えて来ます。
開山杉は樹齢600年と推定され、東海巡化の際に日陣聖人により植えられました。
本堂の入口の両脇に佇んでいて、神聖な雰囲気が伝わってきます。
本堂は1552年に建てられた茅葺きのお堂で、国重要文化財に指定されています。
大仏様、禅宗様、和様を取り入れた三様折衷の室町時代の特徴を残しています。
やはり茅葺きの屋根が一番の特徴で、日本らしい景観となっています。
鐘楼
本堂の脇には鐘楼があります。
鐘楼は1674年に建立され、櫓部分には鐘が吊り下げられています。
隣の桜と相まってきれいな景観となっています。
客殿(市指定文化財)
鐘楼の先には客殿があります。
客殿は1637年に建立され、1773年に再建された建物になります。
こちらも、方丈や大書院の拝観と同様に内部を見学する事ができます。
中門(市指定文化財)
客殿のそばには中門があります。
中門は1686年に建立されました。
屋根の両側に、狛犬のような守り神が載っているのが面白いです。
最後に
本興寺は本堂はもちろん見どころですが、吉田城から移築された山門(惣門)と奥書院が見どころです。
お城が好きな人は、山門と奥書院を見る来るだけでも十分に価値があり、風光明媚な境内をゆっくりと散策するのがオススメです。
本興寺ウェブサイト
http://kosaicity.com/honkoji.html
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