千福城の駐車場や見どころ(横堀、畝状竪堀群など)を紹介

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お城

静岡県裾野市にある千福城。

葛山氏により出城として築かれた山城です。

1570年には武田氏と北条氏との間で深沢城を巡る攻防戦が行われ、この時に北条氏政が千福城に本陣を置きました。

1571年に甲相同盟が成立すると廃城となりました。

現在では高速道路の建設により城跡の一部が破損していますが、主曲輪や二の曲輪、北曲輪、櫓台などが残されています。

特に二の曲輪の横堀(堀切)、北曲輪の畝状竪堀群、東曲輪の虎口などがの良好に残され見どころです。

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千福城・基本情報、アクセス

所在地:〒410‐1116 静岡県裾野市千福387

城 主:葛山備中守、御宿勘兵衛正倫

形 式:平山城

文化財史跡:市指定史跡

日本100名城スタンプ:該当なし

千福城・駐車場

普明寺の駐車場

千福城の麓には普明寺があり、このお寺の入口に駐車場があるので、こちらを利用すると良いでしょう。

10台程停められる広さの無料駐車場です。駐車場の入口は急坂なので注意が必要です。

また、境内にも駐車場があります。

千福城・縄張り図

千福城の縄張り図(現地案内板より)

千福城は北、東、西側を平山川が流れる丘陵地に築かれています。

また、北駿と南駿を結ぶ交通の要所に築かれており、武田家、北条家との間で争奪戦が行われました。

千福城の中心に本曲輪があり、裾野に向かって段々と曲輪が造られ、北側の尾根には堀切で区切られた出丸(北曲輪)が配置されています。

普明寺

山門

普明寺の山門

千福城の麓には普明寺が建立されてます。

山門の横には千福城の標識が建てられています。

本堂

普明寺の本堂

普明寺は初め真言宗で見性寺という名前でしたが、後に曹洞宗に改宗しました。

1572年に武田信玄により普明寺と名前に変更されました。

御本尊は釈迦牟尼仏です。

千福城・登城口

登城口までの道

本堂横にある千福城登城口案内

普明寺の本堂の横に千福城の登城口の案内が設置されています。

お手洗いの案内まであるので、分かり易くて良いです。

登城口

千福城の登城口

案内に従って歩いていくと登城口があります。

登城道は整備されているので歩き易く、登城口から本曲輪までは歩いて10~15分程です。

竪堀

登城道の途中にある竪堀

登城口を登って二の曲輪に行く途中の斜面には竪堀が築かれています。

竪堀は深さが2~3m程あり、斜面を落ちて行く様子がくっきりと残されています。

千福城・二の曲輪

二の曲輪内部

二の曲輪内部の様子

本曲輪(櫓台)の西側に二の曲輪があります。

二の曲輪は比較的広く平坦な土地が広がっています。

土塁

二の曲輪の土塁

二の曲輪の西側には土塁が残されています。

土塁は高さが1~1.5m程あり、二の曲輪の西側の防御を強化しています。

土塁の先には横堀(堀切)が築かれていて、横堀側から見た高低差はもっと高くなります。

横堀(堀切)

二の曲輪西側の横堀

二の曲輪の西側には巨大な横堀が築かれています。

横堀は深さが3~6m、幅が7~8m以上はあるかと思われます。

二の曲輪の横堀は非常に大きく、迫力があるので見どころです。

櫓台と北曲輪の間の堀切

横堀は麓の方向は斜面を落ちていって竪堀となっています。

横堀は山頂側へ行くと櫓台と北曲輪の間の堀切となっていて、横堀と堀切の巨大さが感じられます。

千福城でも最も規模の大きい防御機構となっています。

千福城・北曲輪

畝状竪堀群

北曲輪の西側斜面に築かれた畝状竪堀群

千福城の北に延びた尾根には北曲輪があり、西側の斜面に畝状竪堀群が築かれています。

斜面に築かれた連続する竪堀

畝状竪堀群は竪堀が3本程連続で築かれていて、それぞれの堀の深さは1~2m程あります。

いずれの竪堀も良好に残されているので、畝状竪堀群は見どころです。

千福城は東、西、南側に川が流れ要害となっていますが、北側の尾根は陸続きなので出丸や、畝状竪堀群、堀切を築き防備が強化されている印象を受けます。

北曲輪内部

尾根上に築かれた北曲輪

北側の尾根上に築かれているのが北曲輪(出丸)です。

尾根上に築かれているので細長い曲輪で、東側には空堀が築かれています。

富士山展望台

北曲輪の先端にある富士山展望台

北曲輪の先端部には富士山展望台があります。

展望台からは富士山が見えるようですが、この日は見る事ができませんでした。

千福城・櫓台

櫓台の様子

二の丸に隣接する櫓台

二の丸の北東隣に櫓台があります。

櫓台は本曲輪より標高が高い場所にあり、物見櫓を建てるには良い場所です。

一番高い場所にあるので本曲輪と思ってしまいます。

千福城・東曲輪

虎口

千福城の東側の曲輪の虎口

千福城の東側の曲輪には虎口が残されています。

虎口は斜面で曲輪の側面を通って行き、右に折れるようになっています。

虎口は曲輪からの横矢が掛かるように工夫されていて、遺構が良好に残されています。

虎口の両側に築かれている土塁

虎口の両側には土塁が築かれ、人が一斉通れないようになっています。

東曲輪の虎口は形状が分かり易く残されていて、千福城の見どころです。

東曲輪内部

東曲輪内部の様子

東曲輪は本曲輪の東側に位置していて、千福城の東側の防備を担っています。

千福城・本曲輪

本曲輪内部

本曲輪内部の様子

千福城の中心に本曲輪があります。

本曲輪は千福城でもかなり広い曲輪で、北側には一段高くなった帯曲輪が取り囲んでいます。

本曲輪が他の曲輪より低い場所にあるのは珍しいです。

景色

本曲輪からの景色

本曲輪の南側は視界が開けていて眺望が良いです。

簡易的なベンチもあるので休憩に良いです。

空堀

本曲輪から見た空堀

本曲輪の西側には空堀が築かれています。

本曲輪から見るとかなりの高低差があり、迫力があります。

堀底から見た空堀

空堀は深さが4~5m、幅は5~6m程ある大きなものとなっています。

空堀は本曲輪の西側を守っており、規模が大きいです。

まとめ

北曲輪の畝状竪堀群

千福城は二の丸の横堀、櫓台と北曲輪の間の堀切、北曲輪の畝状竪堀群、東曲輪の虎口が見どころです。

それぞれの遺構が良好に残されているので、土造りの城郭の良さを確認できるお城です。

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