静岡県三島市の山中城です。
戦国時代北条氏が領国の西方の備えとして、箱根外輪山に築城されたのが始まりです。
東海道を城内に取り込み尾根筋に曲輪を連ねて、要所には北条氏特有の障子堀を築きました。
北条氏政の時に豊臣秀吉との関係が悪化すると城の改修を行いますが完成に間に合わず、戦う事になります。
小田原攻めの前哨戦として豊臣秀次率いる7万の大軍に攻められ、北条方の間宮康俊らが寡兵にて奮戦しますが、半日で落城してしまいます。
現在では、復元調査に基づき、障子堀や畝堀、曲輪群が整備され北条氏の築城技術を垣間見る事が出来ます。
山中城・基本情報、アクセス
所在地:〒411-0011 静岡県三島市山中新田字下ノ沢
城 主:北条氏
形 式:山城
文化財史跡:国指定史跡
日本100名城スタンプ場所:山中城跡売店前
山中城・駐車場
山中城の案内所・売店に無料駐車場があります。
6台程しか駐められませんが、そこまで来訪者がいないと思われますので、大丈夫ではないでしょうか。
【山中城案内所・売店】
所在地:〒411-0011 静岡県三島市山中新田410-4
営業時間:3月~11月 10:00~16:00・12月~2月 10:30~15:30
休業日:月曜日、年末年始
山中城・二の丸
田尻ノ池
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駐車場から道路を渡り歩いて行くと、池が見えて来ます。
手前側は田尻ノ池です。馬の飲み水として使用されたようです。
睡蓮が浮かんでいるので、季節になると花が咲きます。
箱井池
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奥側が箱井戸です。
こちらは城内の将兵の飲み水として使用されたようです。
土塁
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箱井戸の奥の道を上って行くと二の丸です。
二の丸の外周は土塁で囲まれているのが分かります。
山中城・本丸
西橋
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本丸と二の丸を繋ぐ橋です。
本丸と二の丸の間には堀で隔てられています。
木橋なので敵が迫ってきた時には橋を落とし敵の侵入を防ぐ事が出来ます。
畝堀
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本丸と二の丸を隔てる堀は畝堀となっています。
堀底の一部を掘らずに残すことで、堀底での敵の移動を制限し、畝上に登った敵を狙い撃ちにします。
北条氏の特徴的な築城技術です。
曲輪内部
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本丸西橋を越えると本丸です。
本丸は2段構造になっていて、上の段の奥には天守台があります。
天守が建てられていたわけでは無く、物見用の櫓がありました。
本丸北側には、堀を隔てて北の丸があります。
弾薬庫、兵糧庫跡
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本丸下段には弾薬庫跡・兵糧庫跡があります。
礎石建物跡や掘立建物跡が確認されています。
現在は休憩所が建てられています。
山中城・西の丸
畝堀①
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二の丸西側には西の丸があり、周囲には畝堀が復元されています。
堀底に畝が多数あり、防御力を高めています。
ちなみに、畝堀は北条氏邦が築いた鉢形城にも残されています。
障子堀
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西の丸と西櫓の間には障子堀が復元されています。
畝が格子状になっているので、畝堀より益々動きづらくなります。
堀底では身動きがとれず、畝上は移動し辛く、人ひとりしか通れません。
良く考えられている構造です。北条氏の築城技術は驚きです。
畝堀②
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西の丸先の西櫓の周りも堀で囲まれていて、畝堀になっています。
やはり西からの敵に備えて徹底的に防御を強めていることが分かります。
この付近からは天気が良ければ富士山を望む事が出来ます。
私が来訪したときは天気が悪く、見れませんでした。
山中城・岱崎出丸
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旧東海道を挟んだ反対側には、岱崎出丸があります。
箱根街道沿いに沿って曲輪が築かれているので、街道を通る敵を攻撃する事が出来ます。
東海道と岱崎出丸の間には畝堀が築かれています。
細長い曲輪でかなりの広さがありますが、豊臣勢が攻めてくるまでに改修が完了していなかった事が判明していて、ここから攻められ落城に至ってしまいます。
山中城・すりばり曲輪
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岱崎出丸の先にはすりばり曲輪があります。
名前の通りすりばち状になっているのが分かります。面白い曲輪です。
まとめ
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山中城は北条氏の築城の特徴である障子堀を初め、大変綺麗に整備されていて各曲輪を見て回るのが楽しいお城です。
当時の北条氏の最新の築城技術を利用し築かれましたが、豊臣方の大軍の前に1日足らずで落城してしまい、戦国時代の弱肉強食、無情さを感じるお城でもあります。
石垣がない土造りのお城の魅力を楽しめるお城です。
山中城ウェブサイト
https://www.mishima-kankou.com/spot/282/
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