奈良県高市郡の高取城です。
奈良吉野山系の標高583mの山頂に築かれた山城です。
南北朝時代に越智邦澄が築いた事に始まります。
戦国時代に筒井順慶が城主になった後、本多氏が中世の山城から石垣を造りの近世城郭に改修しました。
江戸時代に植村氏が城主になってからは明治時代まで存続しました。
お城は日本三大山城(高取城、岩村城、備中松山城)のひとつに数えられ、山頂の主要部は高石垣が築かれ27基もの櫓が林立する堅牢な山城でした。
堅牢さは幕末に天誅組が城を乗っ取ろうとしましたが、失敗に終わったというエピソードがあります。
現在でも天守台を初めとし、本丸、二の丸、三の丸に高石垣が残されており、見どころとなっています。
高取城・基本情報、アクセス
所在地:〒635-0101 奈良県高市郡高取町高取
城 主:越智氏、筒井氏、本多氏、植村氏
形 式:山城
文化財史跡:国指定史跡
日本100名城スタンプ場所:高取町観光案内所「夢創舘」
高取城・駐車場
城下町の夢創舘から50mほど行った所に、観光駐車場があります。
無料ですが駐車スペースが狭く10台も駐車出来ない位です。
城下町から高取城まで歩いて行くと90分ほど掛かります。
壺阪寺を越えて行く山道の先に、高取城近くまで行ける駐車場がありますが、道が狭い上に、こちらも駐車スペースが狭いです。
やはり、城下町で駐車して登山の装備をして、ゆっくり歩いて行くのが良いかと思います。
【夢創舘】
所在地:〒635-0152 奈良県高市群高取町大字上土佐20-2
開館時間:9:30~16:30
入館料:無料
休館日:年末年始
高取城・登城道
松ノ門
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観光駐車場から高取城へ向けて歩いて行くと、松ノ門があります。
松ノ門は高取城内にあった建物でした。
廃藩置県の際に土佐小学校の校門として移築されましたが、一部が焼失してしまいます。
現在は松ノ門の一部のみを復元してあります。
植村家長屋門(県指定文化財)
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松ノ門から少し歩いた所に植村家長屋門があります。
1826年に高取藩の城内家老の役宅として建てられました。
門内には部屋が4つあり、高取藩の中間が住んでいました。
現在は旧植村氏の住居となっています。
この先は山道を登って行く事になり、途中の砂防ダムにトイレがあります。
基本この先にはトイレが無いので、利用しておきましょう。
黒門跡
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黒門跡です。このような山道をひたすら登って行きます。
七曲がり
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七曲がりです。幾度も道が曲がっているので、お城の防備にもなります。
途中ベンチもあるので休憩しながら登って行きましょう。
しばらく登ると猿石なるのもがあります。
猿石(高取町指定文化財)
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この猿石は、高取城の二の門の外に設置されています。
城下町通じる大手口と明日香村へ下る道の分岐点になっています。
飛鳥時代の制作と考えられています。なんともいえない表情ですね。
猿石の場所から少し登ると、二の門があります。
二の門と水堀
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二の門の石垣と水堀です。
山城なのに水堀があるのは非常に珍しいですね。
堀の両端を堤でせき止めています。
ここから本丸までの距離がまだ872mもあります。
しかし、ここら辺から石垣が所々に積まれていて、お城の雰囲気が漂い始めます。
国見櫓跡からの景色
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国見櫓は高取城の北西に突き出た所に位置しています。
奈良盆地を一望することが出来るので、国見の名前に相応しいですね。
高取城下町の土佐街道から国見櫓台の石垣が白い点として見えるようです。
一息休憩するのに良いですね。
この先には門の跡が連続しています。
矢場門跡
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矢場門跡です。
現在は門はありませんが、石垣が右手に築かれていて虎口が形成されていたことがうかがえます。
松ノ門跡
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松ノ門跡です。
松ノ門は両側に石垣が築かれていて、左側上部の曲輪から横矢が掛けられる様に造られています。
宇陀門跡
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宇陀門跡です。
いずれの門も石垣で虎口が形成されていて、厳重ですね。
徐々に本丸に近付いて来た雰囲気があります。
さらに奥へ登って行くと、やっと大手門です。
高取城・三の丸
大手門跡
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大手門は二ノ丸、本丸に入る為の唯一の門です。
今までの門跡とは石垣の高さが桁違いで、迫力があります。
綺麗に枡形虎口が形成されています。
また、石垣に苔が付いているのが情緒を感じさせます。
ここから高取城の主要部分になります。
二ノ丸を通っていくと、十五間多聞の石垣が立ち塞がります。
高取城・二の丸
十五間多門櫓跡
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十五間多聞は、本丸の西側にある馬出曲輪を形成しています。
石垣の上に多聞櫓、南側に新櫓、北側に太鼓櫓が設置されていました。
現在は石垣だけですが、それでもこの規模の石垣は迫力があります。
仕切門跡
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北側に回り込むと、馬出曲輪の入口があります。
当時は両側の石垣の間に仕切り門がありました。
石垣の間から紅く色づいた、紅葉が見えますね。
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先ほどの門を通り、天守台手前から振り返った景色です。
曲輪の外側が石垣で形成されているのが分かります。
階段が設置されているので、十五間多聞の上に登る事ができます。
紅葉が綺麗です。
天守台
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本丸の北西隅の天守台です。
天守台は高さが12mあり圧巻です。
山をひたすら登った場所にこの規模の石垣があるのは異様です。
天守台隅部の算木積みが綺麗な一直線になっているのも特徴的です。
この天守台の上に、三重の天守が明治時代まで建っていました。
「巽高取雪かとみれば 雪ではござらぬ 土佐の城」とうたわれました。
高取城・本丸
木彫りの天守と熊
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天守台の北側に回り込むと木彫りの天守と熊の案内が設置されれいます。
ユーモアがある案内でほっこりしますね。
本丸虎口跡
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本丸に入る為の虎口です。
石垣でクネクネと形成されているので、4回折れないと本丸内に入ることが出来ません。
防備が徹底されていますね。迷路のようでもあります。
天守台と馬場曲輪
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本丸の石垣上から天守台と馬出曲輪をのぞき込んで見ます。
柵が無く高さもあるため、怖いですね。
落ちないように気を付けましょう。
石垣と、色とりどりの木の葉のコントラストが綺麗ですね。
石垣と紅葉①
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本丸の南側からも石垣と紅葉を見ることが出来ます。
本丸から出て、本丸下に移動します。
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本丸西側の石垣です。奥に天守台が見えます。
東側の石垣
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本丸東側の石垣です。
本丸全体が石垣で形成されています。
山頂にこれだけの石垣を造ってしまうとはすごいですね。
櫓が天守が残っていたらと想像すると、ワクワクしますね。
高取城・馬出曲輪
石垣と紅葉②
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本丸の西側から見た、馬出曲輪の石垣です。
馬出曲輪の南側にも虎口がありますね。
的が攻めて来た際に、双方から打って出る事が出来るようになっていますね。
それにしても、石垣が圧巻です。
七つ井戸
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馬出曲輪の南側を下っていくと七つ井戸があります。
さらに先に下って行くと駐車場と簡易トイレがあります。
この駐車場だと本丸直ぐそばまで車で来れますが、山道と駐車スペースが狭いのであまりオススメ出来ません。
まとめ
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高取城はとにかく天守台や大手門などの高石垣が圧巻です。
山頂にこの石垣群が綺麗に残っているのは貴重ですね。
天守や櫓、門などの建物は無いですが、この石垣だけでも必見です。
せっかく訪れるのなら紅葉の時期に来るのがオススメです。
さすが日本三大山城です。
高取城ウェブサイト
https://sightseeing2.takatori.info/takatorijyou-d/
日本三大山城
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