長野県小諸市にある富士見城(大室城)。
標高835mの飯綱山山頂に位置し、麓からの比高は145m程ある山城です。
天文年間(1532~1554年)に鍋蓋城(小諸城の前身)の支城として築城されました。
武田氏滅亡後の1582年には、信州を徳川氏、上杉氏、北条氏が奪い合う争奪戦となり、小県の真田氏と対陣する為に徳川氏の家臣である柴田康忠が在陣しました。
現在は飯綱山公園として整備され、主郭、二の郭、三の郭などの郭群が連なり、堀切や石垣が残され見どころとなっています。
また、天気が良ければ展望台から富士山を見る事ができます。
富士見城・基本情報、アクセス
所在地:〒384‐0043 長野県小諸市諸
城 主:柴田康忠
形 式:山城・連郭式
文化財史跡:ー
日本100名城スタンプ:該当なし
富士見城・駐車場
小諸城の南東にある小諸高原美術館裏の駐車場を利用すると良いでしょう。
20台程停められる大きさの無料駐車場です。城跡にはトイレはないので注意が必要です。
富士見城・登城口
入口
駐車場の直ぐ横に富士見城への入口があります。
入口には富士見城の縄張り図が掲載された案内板と、パンフレット置き場があります。
パンフレットにも縄張り図が掲載されている為、助かります。
旗塚
入口の階段を登ると旗塚があります。
旗塚が何なのかはっきりとは分かりませんが、この場所に旗が立っていたのでしょうか?
土の高まりが数ヶ所確認されているようです。
富士見城・五の郭
旗塚の先に五の郭があります。
五の郭は富士見城の東端にある郭で、木戸が設置されていたと云われています。
富士見城・四の郭
五の郭の先に四の郭があります。
四の郭は細長い郭で、当時は東西に土塁が築かれていたようです。
富士見城・主郭
堀切
主郭の東側には大きな堀切が築かれています。
現在堀切には橋が架けられていて主郭に行くことが出来ます。
堀切は深さが3~4m、幅が10m程ある大きな堀切となっていて、主郭の背後を守っています。
土採場となっていた時期があり形は少し変わっているようですが、主郭背後の堀切は迫力があり、見どころです。
郭内部
主郭は富士見城で最も高所にあります。
主郭は東側の一段高い場所と、西側に続く細長い場所と分かれています。
ベンチが設置されているので、休憩ができます。
富士見城・二の郭
堀切
主郭と二の郭の間には堀切跡があります。
堀切は浅く幅が広いものとなっていて、現在はアサギマダラという蝶の保護地となっています。
土塁
二の郭の東側には土塁が築かれています。
土塁は高さが1m、長さは7~8m程となっていて、二の郭を守りを強化しています。
二の郭の西側には石塁が築かれていて、堅固な郭となっています。
郭内部
主郭の西側に二の郭があります。
二の郭は主郭より一段下がった位置にあり、現在は展望台が設置されています。
景色
二の郭や展望台からは景色を楽しむ事ができます。
この日はあいにく見えませんが、天気が良ければ富士山を見る事ができ、関東の富士見100景に数えられています。
富士見城の名前の由来ともなっており、富士山はもちろん赤岳、蓼科山などの八ヶ岳連峰も見る事ができるので、見どころです。
富士見城・三の郭
石塁
三の郭の東側には石塁があります。
石塁は二の郭と三の郭の間にあり、現在は崩れてしまっているようですが、高さは1m程あり防壁となっています。
郭内部
三の郭は富士見城の西端にあります。
三の郭は富士見城で最も広い大きな郭で、少し傾斜地となっています。
石垣
三の郭の外周部には石垣が積まれています。
石垣は高さが1~2m程で、恐らく自然の石を利用した野面積みとなっています。
石垣は三の郭の外周部を取り巻くように築かれていて、壮観で見どころです。
三の郭の北側には虎口の様な場所があり、そこから石垣を見上げると迫力があります。
富士見城の石垣は独特で石積みと云った印象を受けます。
まとめ
富士見城は主郭の堀切や二の郭から見える富士山の眺望、三の郭の石垣が見どころです。
富士見城のある飯綱山公園は山頂部にある周囲の景色が良く、城跡も歩き易く整備されているので、散策するには良い場所です。
ウェブサイト:小諸観光局 富士見城
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