三重県度会郡度会町にある立岡城(たちおかじょう)。
16世紀頃の築城と考えられていますが、城主などの詳しい歴史は分かっていません。
立岡北部の標高66mの独立丘陵に築かれていて、西側には大河内谷口池をのぞむ急崖となっています。
城域は南北90m、東西70m程と小規模ですが、主郭を囲む土塁や主郭東側に築かれている畝状竪堀群などのが良好に残されていて、見どころです。
立岡城・基本情報、アクセス
所在地:〒516-2107 三重県度会郡度会町立岡
城 主:不明
形 式:丘城
文化財史跡:町指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
立岡城・駐車場
立岡城に専用駐車場はありません。
登城口の横に車が1台程停められる駐車スペースはあります。
立岡城・縄張り図
立岡城は立岡北部にある標高66m、比高30mの丘陵部に築かれた山城(丘城)です。
西側は大河内谷口池があり崖となっている自然の要害で、頂部に主郭が築かれています。
本丸の南側に城主が過ごす第二曲輪があり、北側には土塁、東側には畝状竪堀群が築かれていて、コンパクトな城ながら良好に遺構が残されています。
立岡城・登城口
立岡城の登城口は南側にあり、登城口から主郭までは8~10分程で行くことが出来ます。
登城口には縄張り図付きの説明板や、立岡城の案内が書かれたちょっとしたパンフレットもポストに入っています。
立岡城・帯曲輪
立岡城の東側には帯曲輪があります。
帯曲輪は小さな曲輪で、矢倉や狼煙場があったと考えられている場所です。
立岡城・第二曲輪
畝状竪堀群
登城口の途中にある分かれ道を右に行くと、畝状竪堀群を見る事が出来ます。
畝状竪堀群は主郭の東側にあり、3本の竪堀が連続して築かれています。
竪堀の深さは深い所で2m程あり良好に残されていて、立岡城一番の見どころとなっています。
曲輪内部
主郭の南側の一段低い場所に第二曲輪があります。
第二曲輪は武器や食料が保管された場所で、城主が過ごしていた場所とも考えらています。
瓦巻井戸
第二曲輪の北東側に井戸があります。
井戸は瓦を用いた堅牢な造りで、立岡城の貴重な水源となっています。
度会町史の「内城田村史」には「山ノ半腹二周十二尺深二丈ノ瓦巻井戸アリ」と書かれています。
立岡城・主郭
虎口跡
主郭の南側には虎口跡と思われる場所があります。
虎口は人ひとりが通れる幅の坂道となっていて、主郭を防衛し易いように工夫されています。
主郭内部
丘陵の頂部に主郭が築かれています。
主郭は直径10m程の広さがあり、背後の北側には堀切、土塁が築かれています。
土塁
主郭の北側と東側にかけて土塁が築かれています。
土塁は高さが1~2m程で頂部の幅は2mあり、主郭の北側や東側からの敵を防ぐ設計になっています。
主郭をコの字状に囲む土塁は良好に残されていて、見どころです。
まとめ
【立岡城の見どころ】
・主郭の東側に良好に残されている3本の竪堀が連なる畝状竪堀群
・主郭の北側、東側をコの字状に囲む土塁
ウェブサイト:三重の歴史・文化散策マップ:立岡城
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