大阪府高槻市にある芥川城(芥川山城)。
室町幕府の管領を務めていた細川高国が、1515年に築城した山城です。
1531年に高国は家督争いで細川晴元に敗れ自害すると、芥川城には晴元が在城します。
1553年に三好長慶は芥川孫十郎が籠る芥川城を攻め落とすと自身の居城とします。
1560年に三好長慶は飯盛城へ移ると、芥川城は息子の三好義興に譲ります。
1563年に義興が死去し、長慶も翌年に亡くなると三好長逸が城主となります。
1568年に織田信長が足利義昭を奉じて摂津に侵攻し、芥川城に入城し14日間滞在後、京都に向かいます。
その後は和田惟正が芥川城の城主となりますが、1569年に高槻城へ移ります。
1571年に和田惟正は荒木村重や池田氏と争い敗れ、1573年に高山右近が高槻城主となると、芥川城は廃城となります。
現在城跡は国の指定史跡となっており、堀切や土橋、大手筋の石垣、主郭跡などが残され見どころとなっています。
芥川城・基本情報、アクセス
所在地:〒569‐1051 大阪府高槻市原 大字 大字原
城 主:細川氏、三好氏、和田氏
形 式:山城
文化財史跡:国指定史跡
続日本100名城スタンプ:高槻市しろあと歴史館
芥川城・駐車場
芥川城の専用駐車場はありませんが、芥川城から南東に1㎞の所に「タイムズのB塚脇弓道前駐車場」があります。
時間貸し(コインパーキング)は5台分ありますが、満車になっている事が多いです。
タイムズのBのホームページで予約する事が可能で、1日550円で利用する事が出来ます。
摂津峡公園横の駐車場は1日1000円と高額なので、タイムズを利用すると良いでしょう。
ウェブサイト:塚脇弓道前駐車場|タイムズのB
芥川城・御城印
芥川城 御城印 1枚300円
芥川城の御城印が販売されています。
「高槻市立しろあと歴史館」で1枚300円で購入する事が出来ます。
芥川城以外にも高槻城や高山右近の武将印などもあります。
【高槻市立しろあと歴史館】
所在地:〒569‐0075 大阪府高槻市城内町1-7
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:無料(特別展は有料)
休館日:月曜日、祝日の翌平日、年末年始(12月28日~1月3日)
ウェブサイト:高槻市立しろあと歴史館
芥川城・登山口
芥川城の南東にある高槻黄金の里特別養護老人ホームの横の道を進むと、登山口があります。
登山口から主郭までは歩いて40分程掛かります。本格的な登山というよりはハイキングに近い道となります。
芥川城・東曲輪群
竪土塁
芥川城の東側の曲輪群には竪土塁があります。
竪土塁は斜面に築かれている土塁で、あまり見かける事がない遺構となっています。
斜面に築かれた竪土塁は芥川城の貴重な遺構で、見どころです。
土橋と堀切
竪土塁のやや西側に土橋と堀切があります。
土橋は人が一人通れる程の幅で、両側は堀切によって削られています。土橋中央から堀切を見ると堀が斜面を落ちて行く様子が分かります。
土橋と堀切は芥川城で最も良好に残されている遺構で、防御の工夫が感じられて見どころです。
芥川城・大手部
石垣
芥川城の大手には石垣が残されています。
石垣は自然石と割石を使用していて、現在でも2m程の高さがあります。
石垣の中央部が崩れていて両側しか残されていませんが、当時は幅が12m程あり谷を筋を塞いでいました。
石垣は当時はまだ珍しく、城主の力を見せつける為に築かれたもので、芥川城の特徴を感じられて見どころです。
芥川城・主郭部
主郭下段
主郭の南側の郭に三好長慶の看板や、説明板、ベンチが設置されています。
芥川城が築かれている三好山は標高182mあり、山頂部に主郭が築かれています。
景色
主郭南側の郭からは高槻市や大阪平野を一望する事が出来ます。
天気が良く空気が澄んだ日には、あべのハルカスもうっすらと見える事があるみたいです。
主郭部からの眺望は山城の良さを体感でき、登って来た疲れが緩和されます。
主郭
主郭は南北に細長い形をしていて、三好長慶を祀る祠があります。
1993年の発掘調査により礎石が見つかり、御殿が建てられていたと推定されています。
主郭の一段下の郭では、2020年の発掘調査により櫓が建てられていた可能性がある跡が確認されています。
まとめ
【芥川城の見どころ】
・大手筋に残されている城主の権力を感じられる石垣
・東曲輪群に良好に残り城郭の防御体制を見る事が出来る土橋と堀切
・東曲輪群の南側斜面に残されている珍しい遺構である竪土塁
ウェブサイト:芥川山城跡‐高槻市ホームページ
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