愛知県豊川市にある豊川稲荷。
正式には明嚴寺といい、曹洞宗の寺院です。
境内に祀られている豊川吒枳尼真天(だきにしんてん)が稲穂を担いでいる姿から豊川稲荷と呼ばれています。
1441年に曹洞宗法王派の東海義易によって創建され、室町時代に今川義元が伽藍を整備しました。
江戸時代には大岡忠相や渡辺崋山などを初めとして、庶民からも信仰されるようになりました。
現在でも吒枳尼天が祀られている本堂や1000体以上の狐の石像が祀られている霊狐塚、今川義元が寄進した山門などがあり、見どころです。
豊川稲荷・基本情報、アクセス
所在地:〒442-0033 愛知県豊川市豊川町1
宗 派:曹洞宗
本 尊:千手観音
文化財:木造地蔵菩薩立像2躯(重要文化財)
TEL:0533-85-2030
豊川稲荷・駐車場
豊川稲荷の南側に豊川稲荷大駐車場があります。
460台停められる大きな駐車場で、普通車は1回600円で利用する事ができます。
トイレは駐車場や境内にあります。
豊川稲荷・境内
総門
豊川稲荷の入口には総門があります。
総門は創建当初のものから1656年に改築され、現在の門は1884年に改築されたものになります。
屋根は銅板鱗葺きで、銅が錆びて青緑色になった唐金手彫りが美しいです。
門扉には樹齢一千年余の高さ4.5m、厚さ15㎝の欅の一枚板で造られています。
総門は屋根や門扉の彫刻や飾り金具がきれいで見どころです。
山門
総門の先には山門があります。
山門は1536年に今川義元が寄進したもので、豊川稲荷で最も古い建築物です。
左右には昭和41年に寄進された、阿吽の仁王像が見守っています。
山門の屋根は丸瓦屋根造りで、鯱が載せられています。
2階部分の下頭窓が特徴的です。
山門は歴史深く堂々しつつも趣があり、見どころです。
大本殿
山門の先には大きな鳥居があります。
鳥居が立っているので神社かと思ってしまいますが、豊川稲荷は寺院です。
大本殿は明治、大正、昭和に渡り築造され昭和5年に竣工しました。
総欅造りで大きな二重屋根は間口十間七分五厘(19.35m)、高さ百二尺(30.6m)、奥行き二十一間四分三厘(38.59m)と大変大きなものとなっています。
中央の赤い大きな提灯も特徴的です。
内部には内陣、般若殿、施主殿に分かれ、内陣に豊川吒枳尼眞天が祀られています。
豊川稲荷は商売繁盛や立身出世の御利益があると云われ、多くの参拝者で賑わっています。
大本殿は漆黒の外観、大きな妻入二重屋根が迫力満点で見どころです。
霊狐塚
大本殿の右手に霊狐塚へ行くための道が続いています。
この近くにおみくじもあります。
霊狐塚に行く途中には禅堂やおさすり大黒天があります。
禅堂(万燈堂)は1863年に建立された霊堂で、豊臣秀吉の念持仏と云われる不動明王、文殊菩薩が奉納されています。
霊狐塚は狐像を祀る場所で、祈願成就のお礼として参拝者が奉納した狐像がたくさんあります。
現在、狐像は千体以上祀られていると云われ、圧巻の光景となっています。
これだけ多くの願いが叶ったと云う事で、御利益のあるお寺です。
霊狐塚はたくさんの狐像は壮観で見どころです。
奥の院
霊狐塚の隣には奥の院があります。
奥の院は1814年の建築で旧本殿の内陣を奥の院の本殿、旧本殿の拝殿を奥の院の拝殿として移築利用しています。
大本殿の新築に伴ってこの場所に移築されました。
まとめ
豊川稲荷は大きな二重屋根の大本殿、千体以上もの狐像が祀られている霊狐塚、彫刻が美しい総門、今川義元が寄進した山門が見どころです。
豊川稲荷の門前町にはいなり寿司や蕎麦、お土産屋さんが立ち並んでいるので、食べ歩きも楽しい場所となっています。
豊川稲荷ウェブサイト:https://www.toyokawainari.jp/
コメント