岐阜県土岐市の妻木城です。
1339年に土岐明智頼重が祖父頼貞の遺領を継ぎ、標高409mの山頂に築いた山城です。
戦国時代になると土岐明智氏は衰退し、妻木氏が城主となります。
織田や武田の争いにより遠山氏や小里氏や没落していきますが、妻木氏は自領を守り抜きます。
1600年の関ヶ原の戦いでは東軍(徳川家)に味方し、岩村城を攻略する戦功を上げ、7500石の領主として認められました。
しかし、1658年に城主が急死し、跡継ぎがいなくなってしまった為、妻木城は廃城となりました。
現在では、標高409mの山頂部の一の曲輪に石垣や、太鼓櫓跡の南側には矢穴の跡が残る花崗岩が残され、見どころをなっています。
妻木城・基本情報、アクセス
所在地:〒509-5301 岐阜県土岐市妻木町
城 主:妻木氏
形 式:山城
文化財史跡:県指定史跡
日本100名城スタンプ:該当無し
妻木城・御城印
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妻木城 御城印 1枚200円
妻木城の御城印が販売されています。
妻木八幡神社で1枚200円で購入する事ができます。崇禅寺や妻木公民館でも購入可能です。
妻木城・駐車場
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妻木城、妻木城士屋敷の北側に専用駐車場があります。
こちらの駐車場は麓から山頂まで歩いて登る事になります。
妻木城の東側を通る県道19号線から、妻木城南登山口駐車場に行くことができ、この駐車場なら主要部に直ぐアクセスする事ができます。
妻木城・縄張り
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妻木城は標高409mの山頂にきずかれた山城です。
山頂の中心部に一の曲輪、北側に二の曲輪、三の曲輪と配置されています。
一の曲輪と二の曲輪の周りには、南曲輪や太鼓櫓跡、蔵跡、帯曲輪などが取り囲むように築かれ、防備を固めています。
さらにこれらの曲輪の外側には長大なコの字型の堀切が築かれていて、背後の守りを固めています。
妻木城・登城道
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妻木城士屋敷の奥に妻木城への登城口があります。
登城口から妻木城の主要部へは、歩いて30分程掛かります。
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登城道の途中には妻木城まであと何分という案内板が所々に設置されているので、目安になります。
なかなか急な山道で大変ですが、麓から本丸まで歩いて登ると山城の魅力を最大限に感じる事ができます。
妻木城・三の曲輪
虎口
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山道をしばらく登っていくと、分岐点があり、左に行くと三の曲輪、真っ直ぐ行くと太鼓櫓跡になります。
左に行き階段を登ると三の曲輪の入口があり、虎口のようになっていますが、当時の虎口かどうかは分りません。
内部
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三の曲輪は二の曲輪の北側に位置していて、麓から登って来た敵を最初に迎え撃つ場所です。
現在は広々とした平坦地となっています。
景色
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三の曲輪の北側は視界が開けていて、絶景です。
麓が一望する事はもちろんやや右側には、雪を被った御嶽山を見る事ができます。
麓から登って来た甲斐があります。
妻木城・二の曲輪
石段
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三の曲輪から二の曲輪へ行く道があります。
石段がありますが、その中に石を削って段が造られている箇所があり、面白いです。
いつ造られたのかは分りません。
虎口
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二の曲輪の虎口は枡形状になっています。
土塁や石垣で四角い空間ができていた跡が見受けられ、左・右に曲がらないと二の曲輪に入る事ができません。
横矢が掛けられるように工夫されています。
内部
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二の曲輪は、一の曲輪の北側に隣接しています。
三の曲輪より一回り広い印象を受け、なんと云っても一の曲輪の石垣が目に入ります。
一の曲輪の石垣
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二の曲輪から一の曲輪の石垣を見る事ができます。
石垣の高さは2m程で、野面積みのように見えますが、切石を使っているように見えます。
石垣の所々に大きな岩が組み込まれており、元々の岩を利用して石垣を築いているような感じがします。
標高409mの山頂にこれだけの規模の石垣が積まれているとは驚きで、妻木城の見どころです。
妻木城・一の曲輪
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一の曲輪の虎口は石垣で枡形が形成されています。
枡形内に入り右に曲がると一の曲輪に入る事ができ、横矢が掛けられる様になっています。
石垣が残されているので、ハッキリと枡形の形が分かるので、見応えがあります。
一の曲輪の入口だけあって厳重な虎口となっています。
内部
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一の曲輪は山頂にあり、妻木城で最も広い曲輪です。
一の曲輪には物見杉や城山八幡神社、旗立岩があります。
城山八幡神社と物見杉
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城山八幡神社のお社が建てられています。二の曲輪には鳥居も建てられています。
神社の横には物見杉という、根回りが3.4mある大きな木です。
旗立岩
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一の曲輪には旗立岩があります。
詳細は不明ですが、文字通り旗を立てていたと思われます。
妻木城・巨石群
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一の曲輪の背後には長大な堀切が築かれていて、各曲輪をめぐる事ができます。
堀切の所々には巨岩があります。一つひとつがとても大きく、石垣の様に積まれているように見えます。
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なぜこのような形になっているかは不明ですが、迫力がありますが不思議な空間でもあります。
妻木城・南曲輪
入口
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一の曲輪の南側には南曲輪があります。
内部
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南曲輪は、一の曲輪の背後を守る為に築かれた曲輪と思われます。
現在は平坦地が続いているのみとなっています。
妻木城・太鼓櫓跡
土塁
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太鼓櫓跡の南東には土塁が残されています。
土塁の高さは1~2m程で、太鼓櫓や蔵跡の曲輪に迫る敵を防ぐ目的があります。
井戸跡
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土塁の内側には井戸跡があります。
妻木城には2箇所の井戸があり、ここがそのうちの一つで貴重な水源となっています。
土塁はこの井戸を守る為でもあるのかも知れません。
内部
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太鼓櫓は妻木城の西に位置する曲輪です。
曲輪の名称にもなっているので、当時は櫓が建てられていたのかも知れません。
矢穴の跡が残る巨岩
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太鼓櫓からは矢穴の跡が残る巨岩を見る事ができます。
矢穴にくさびを打って石垣の石材としますが、途中であきらめたものが残されています。
矢穴の跡が十字架のように見えるのが、面白いです。
妻木城・蔵跡
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太鼓櫓の東側に蔵跡があります。
蔵跡の内部には入れないようになっています。
文字通り蔵があった曲輪と思われ、城内の食料や武具が保管されていたのでしょうか。
妻木城・御釜屋
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太鼓櫓の北側には御釜屋という曲輪があります。
どのような曲輪だったのかは詳細は不明です。
最後に
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妻木城は山頂にある一の曲輪の石垣が見どころです。
また、妻木城南側にある矢穴の跡の巨岩や、石垣のようにみえる巨石群は他では見られない珍しい遺構です。
妻木城ウェブサイト
https://www.city.toki.lg.jp/docs/hpg000008738.html
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