滋賀県甲賀市にある土山城。
文明年間(1469~1487年)に土山鹿之助盛忠が築城したと云われています。
1582年に織田信長の家臣である滝川一益により落とされたと云われています。
1584年の小牧長久手の戦いの際に羽柴秀吉の宿所として改修された可能性があります。
城は北から南の平野部に突き出た尾根の先端部に築かれていて、現在でも曲輪跡は虎口跡、馬出跡、堀切、土塁などが残されていて見どころです。
土山城・基本情報、アクセス
所在地:〒528-0211 滋賀県甲賀市土山町北土山1788
城 主:土山氏
形 式:山城
文化財史跡:ー
日本100名城スタンプ:該当なし
土山城・御城印
土山城 御城印 1枚300
土山城の御城印が販売されています。
「東海道伝馬館」で1枚300円で購入する事が出来ます。館内には東海道の49番目の宿場である土山宿の模型や大名行列などの展示があります。
【東海道伝馬館】
土山城・駐車場
土山城に専用駐車場はありません。
土山城から西へ500m程の所にある「土山歴史民俗資料館」があるので、こちらの駐車場を利用すると良いでしょう。
35台程停められる広さの無料駐車場で、土山城までは歩いて15分程で行くことが出来ます。
【土山歴史民俗資料館】
また、東海道伝馬館の駐車場も土山城に近いです。
20台程停められる無料駐車場で、土山城までは歩いて13分程で行くことが出来ます。
土山城・縄張り図
土山城は東海道の土山宿の北側にあり、北から平野部に突き出た尾根上に築かれています。
尾根を登り切った最高所に土塁に囲まれた方形の主郭(曲輪Ⅰ)があり、南側に馬出状の虎口(曲輪Ⅱ)が築かれています。
尾根の先は二つに分かれ曲輪Ⅲと曲輪Ⅳが配され、曲輪Ⅳの南側にも馬出状の虎口(曲輪Ⅴ)が築かれています。
土山城・登城口
土山城の南側に登城口があります。
登城口から主郭(曲輪Ⅰ)までは歩いて10~15分程で行くことが出来ます。
土山城・曲輪Ⅴ
馬出状虎口
土山城の南側の尾根の先端部に曲輪があります。
尾根の付け根には馬出状の虎口が築かれ、現在でも土塁により桝形状の空間が残されています。
尾根の先端部から迫る敵に対して防備を固めている事が分かり、曲輪Vの馬出状の虎口は見どころです。
堀切と土橋
馬出状の虎口の入口部分には堀切が築かれ、中央部は堀残し土橋としています。
堀切と土橋が両方とも良好に残されていて、馬出状虎口と合わせて見応えがあります。
土山城・曲輪Ⅳ
曲輪Vの北側に曲輪Ⅳがあります。
曲輪Ⅳは主郭に隣接する大きな曲輪で、二の丸に相当する重要な場所と思われます。
土山城・曲輪Ⅱ
空堀と土橋
曲輪Ⅳの北側に馬出状虎口跡があります。
馬出状虎口の前面には空堀と土橋が築かれ、厳重な防備となっています。
馬出状虎口
こちらの馬出状虎口も土塁により桝形の空間が造られていて、主郭の南側の入口を守っています。
曲輪Vの馬出状虎口と合わせて2ヵ所も築かれているので、秀吉により改修された遺構と思われます。
曲輪Ⅱの馬出状虎口も前面の空堀、土橋と合わせて良好に残されていて見どころです。
土山城・曲輪Ⅰ(主郭)
土橋
主郭の南側に虎口があり、土橋が築かれています。
土橋の幅は2~3m程あり、曲輪Ⅱの方が低い位置にあるので登り坂になっています。
空堀(南側)
土橋の両側は大きな空堀が築かれています。
特に左側の空堀は規模が大きく、主郭からの高低差は10m近くもあるかもしれません。
主郭南側の空堀は土山城で最大級の大きさを誇り、迫力があり見どころです。
土塁
主郭は土山城の最高所にあり、周囲には土塁が巡らされています。
土塁は高い所で3m程あり、現在でも全周に渡り良好に残されています。
主郭側の高さは3m程ですが、外側の横堀の底からの高低差は圧巻で、主郭外周部の土塁は見どころです。
堀切
主郭の背後(北側)には堀切が築かれています。
主郭の背後は尾根続きとなっているため、この堀切で防御しています。
高さは3~4m、幅は4~5m程の大きさとなっています。
空堀(西側)
主郭外周部の土塁の外側には空堀が築かれています。
西側の空堀は斜面を落ちていくように築かれていて、更に外側には土塁も築かれています。
やはり主郭の周りは厳重な備えとなっている事が分かります。
土山城・曲輪Ⅲ
土塁
曲輪Ⅳの北西側の尾根に曲輪Ⅲがあります。
曲輪Ⅲは曲輪Ⅳと同等の大きさの曲輪で、北側に少し土塁が残されています。
空堀
曲輪Ⅲの北側に空堀が築かれています。
空堀は主郭南側の空堀と隣接している為、二重空堀のような状態となっていて見応えがあります。
まとめ
【土山城の見どころ】
・曲輪Ⅴと曲輪Ⅱに築かれ、現在でも良好に残されている馬出状虎口跡
・主郭南側の高さ10m弱もあると思われる土山城最大級の空堀
・主郭の外周部を取り囲み、全周綺麗に残されている土塁
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