静岡県駿東郡清水町にある泉頭城（いずみがしらじょう）。
戦国時代に北条氏が伊豆を守る為に築城しました。
柿田川の水源である泉頭に築かれ、自然の川を堀とし利用した要害となっています。
1569年に北条氏は多目周防守と荒川清兵衛を城将として、三枚橋城や戸倉城と連携して武田信玄の侵攻に備えました。
1580年に武田勝頼の攻撃があると戸倉城と船で連絡を取り守りますが、1581年に戸倉城が落城すると泉頭城の周辺の村々は焼き払われてしまいます。
1590年に秀吉による小田原征伐の時に北条氏は泉頭城を破却し、山中城と韮山城へ引き上げます
1615年に徳川家康は泉頭城跡を隠居所として定め、土井利勝と本多正純に隠居所の造営を命じますが、駿府城に変更します。
現在は柿田川公園として整備され、城郭の遺構はほとんど残されていませんが、柿田川が名水100選に選ばれ、多くの人々の憩いの場所となっています。
泉頭城・基本情報、アクセス
所在地：〒411-0907 静岡県駿東郡清水町伏見
城 主：北条氏
形 式：平城
文化財史跡：ー
日本100名城スタンプ：該当なし
泉頭城・駐車場
泉頭城（柿田川公園）内に柿田川公園駐車場があります。
50台程停められる広さの有料駐車場です。トイレは公園内にあります。
【柿田川公園駐車場】
営業時間：8：30～16：30（入庫は16：00まで）
料 金：普通車 1回200円
泉頭城・御城印
泉頭城 御城印 1枚300円
泉頭城の御城印が販売されています。
「清水町観光案内所わくら柿田川」で1枚300円で購入する事が出来ます。
【清水町観光案内所わくら柿田川】
泉頭城・縄張り図
泉頭城は柿田川の水源地泉頭に築かれていて、東西400ｍ、南北500ｍの広さとなっています。
二の洞と三の洞の間に本曲輪があり、東側に東曲輪、西側に西曲輪、北側に北曲輪、南側に南曲輪と船付曲輪が配置されています。
自然の泉ノ川と洞を活用しつつ、人工の堀も築く事により要害としています。
泉頭城・船付曲輪跡
堀切
船付曲輪と中曲輪の間には堀切跡があります。
堀切は公園内の八つ橋から見る事ができ、幅が広い事が実感できます。
船付曲輪と中曲輪の間の堀切は泉頭城の貴重な遺構で見どころです。
湧き間
本曲輪の南側には船付曲輪跡があります。
船付曲輪跡には湧き間と呼ばれる水が湧き出している場所があります。
以前は製紙工場が使用していた2つの井戸から、きれいな透き通った水が湧き出しています。
湧水広場
船付曲輪跡には湧水広場があります。
直接水に触る事が出来るので、小さな子供達が遊んでいます。
石垣のような所がありますが、お城の遺構ではなさそうです。
泉頭城・西曲輪跡
二の洞
船付曲輪と西曲輪の間には二の洞があります。
二の洞は自然の地形を利用した空堀で、南西に向かって緩やかに傾斜しています。
二の洞は泉頭城が城郭であった事が伺える遺構で、見どころです。
貴船神社
西曲輪には貴船神社があります。
京都の貴船神社本宮の分社で水の神様である、淤加美神（おかみのかみ）が祀られています。
縁結びと神様としても有名で、石碑の上にある紅白の丸い石に触ると良縁に恵まれると云われています。
西曲輪内部
西曲輪跡は現在広場となっています。
噴水や泉頭城の説明板、トイレなどがあり、多くの人々の憩いの場所となっています。
第二展望台
西曲輪跡には第二展望台があります。
昔、紡績工場で使用していた大きな井戸があり、綺麗な青く透き通った湧水を見ることが出来ます。
第二展望台は柿田川公園の一番の見どころとなっています。
第一展望台
第一展望台は柿田川の最上流で、大小複数の湧水を見る事が出来ます。
富士山の周辺に降った雨や雪が地下水となって湧き出ていて、12月にはアユも泳いでいるようです。
泉頭城・本曲輪
高野邸（泉の館）
柿田川公園には高野邸があります。
高野邸は昭和12年に建てられた製紙会社の社長の邸宅で、現在は食事を楽しむ事ができます。
周囲にはカフェや豆腐アイスクリーム屋などがあるので、一休みするには良いです。
まとめ
【泉頭城・柿田川公園の見どころ】
・船付曲輪と中曲輪の間に残る貴重な城郭遺構である堀切
・船付曲輪と西曲輪の間に残る大きな二の洞
・富士山周辺の地下水が湧き上がり、青く透き通った水を見る事が出来る第二展望台
ウェブサイト：柿田川公園 泉頭城址
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