秋田県秋田市にある久保田城。
1602年に常陸国の佐竹氏は出羽国に国替えされ、土崎湊城に入城します。
1603年に久保田城の築城が開始され、初代藩主の佐竹義宣が入城し佐竹氏の居城となります。
築城は1631年頃まで続けられ、城下町も整備されました。
徳川幕府に遠慮したのか天守が建てられる事はありませんでした。また、石垣をほとんど使用せず土塁や堀などによる土造りの城造りが特徴的となっています。
1633年や1778年など度々火災が発生しますが、特に1880年の火災では城内のほとんどの建物が焼失してしまいます。
現在は千秋公園として整備され、本丸に御隅櫓、表門が再建、本丸虎口には御物頭御番所が現存し見どころとなっています。
久保田城・基本情報、アクセス
所在地:〒010-0876 秋田県秋田市千秋公園1-4
城 主:佐竹氏
形 式:平山城
文化財史跡:秋田市指定名勝・市指定有形文化財(御物頭御番所)
日本100名城スタンプ:御隅櫓受付
久保田城・駐車場

久保田城の二の丸南側に「千秋公園内コインパーキング」があります。
14台停められる有料駐車場で、30分100円となっています。4月1日~11月30日までしか使用できないので注意が必要です。
トイレは千秋公園内にあります。
久保田城・二の丸
堀

二の丸は本丸の東側にあります。
二の丸の東側の黒門跡には現在でも堀が残されていて、お城の雰囲気が感じられます。
当時の堀の間には唐金橋と呼ばれる橋が架けられていたようです。
黒門跡

二の丸東側の虎口には黒門跡があります。
黒門は二の丸に入る為の裏門で、当時は重層の門が建てられていて夜間の出入りに使用された場所です。
門は火災のたびに再建され、現在は市内の鱗勝院に移築されています。
二の丸内部

二の丸は本丸より一段低い場所にあり、当時は勘定所や金蔵、馬屋、鐘楼が建てられていました。
現在は佐竹史料館(※令和4年~令和7年10月まで建て替え工事の為、休館中)があり、佐竹氏に関する資料が多数展示されています。
久保田城・本丸
長坂門跡

本丸の南側には長坂門跡があります。
長坂門は本丸に入る為の正門で、奥にある一の門の手前にある二の門でした。
現在は門は残されていませんが、右、左、右と折れ曲がりながら石段があり、厳重な虎口であった事が体感できます。
本丸の正門である長坂門跡は久保田城の見どころの一つとなっています。
御物頭御番所(市指定有形文化財)

長坂門跡の奥には御物頭御番所があります。
御物頭御番所は1758年の火災で焼失した後に再建された建物で、長坂門の開閉と城下の警備を行う者が詰めていた場所です。
内部に入り見学する事ができ、久保田城に残る貴重な建物で見どころとなっています。
表門(一の門)

本丸の入口には表門があります。
表門は一の門と呼ばれている櫓門で、絵図や文献、発掘調査の結果により復元されました。
門の高さは12m、幅は11mと佐竹氏久保田藩二十万石に相応しい堂々として城門となっています。
本丸表門一の門は迫力があり見どころです。
本丸内部

本丸は標高40mの神明山の頂部にあり、東西117m、南北215m程の広さがあり、外周部には7~11mの土塁が築かれていました。
当時は政庁である政務所や藩主が生活する本丸御殿が建てられていました。
現在は佐竹義堯公の像や八幡秋田神社、四阿などがあり憩いの場となっています。
御隅櫓

本丸の北西には御隅櫓があります。
当時この場所には兵具庫として利用されたいた二重の隅櫓が建てられていましたが、現在では久保田城や佐竹氏に関する資料が展示されている、御隅櫓が建てられています。
御隅櫓は現在の久保田城のシンボル的な建物となっていて見どころです。
【久保田城 御隅櫓】
所在地:〒010-0876 秋田県秋田市千秋公園1-39
開館時間:9:00~16:30(市立小中学校が夏季休業日は9:00~19:00)
入館料:一般150円・高校生以下無料
休館日:12月1日~3月31日
ウェブサイト:久保田城 御隅櫓|秋田市公式サイト
帯曲輪門跡

本丸の北側には帯曲輪門跡があります。
帯曲輪門は本丸と帯曲輪を繋ぐ門で、現在でも通路が折れ曲がっている様子が確認できます。
本丸にはこの帯曲輪門を含めた表門、裏門、埋門の4ヵ所と御隅櫓に繋がる切戸口がありました。
まとめ

【久保田城の見どころ】
・本丸の正門である表門跡(一の門)に復元された堂々とした櫓門
・本丸表門の近くの江戸時代から現存している御番頭御番所
・本丸一の門に続く二の門跡に残る折れ曲がる長坂門跡
・本丸北西隅に建てられ久保田城や佐竹氏の資料が展示されている御隅櫓
ウェブサイト:久保田城について|秋田市公式サイト
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