静岡県浜松市にある山住神社。
709年に伊予国越智郡大山祇神社より分霊され、山犬信仰の神社であり狛犬が山犬となっています。
山住神社の言い伝えがあり、戦国時代に徳川家康が武田軍と戦い敗走した為、山住神社に逃げ込んだ所、山犬が一斉に吠えて武田軍を追い払いました。
これに感謝した徳川家康は山住神社に剣を二振納めたと云われています。
境内には樹齢1300年の大杉が2本あり、静岡県の天然記念物となっています。
標高1100mの山住山の山頂に鎮座する拝殿には県内外から多くの人が参拝に訪れています。
山住神社・基本情報、アクセス
所在地:〒431‐4103 静岡県浜松市天竜区水窪町山住230
御祭神: 大山積命・事解男命・伊邪冊命・速玉男命
社 格:県社
山住神社・駐車場
山住峠に山住神社の専用駐車場があります。
5台ほど止められる大きさの無料駐車場です。
山住神社に行くには林道を通らなければならず、道幅が狭い箇所があり注意が必要です。
山住神社・境内
山門
駐車場から歩いて直ぐの所に山住神社の鳥居と山門があります。
標高1100mの山頂にこのような立派な神社が建立されているとは驚きです。
山門は朱色に塗られた箇所があり、屋根はおそらく銅板葺きと思われ、錆びて青緑色になっているのが、きれいです。
彫刻もきれいに施されており、門の両側には像が安置されています。
徳川家康と関係しているかは分かりません。
山犬
門の前面には山犬が設置されています。
一般的には狛犬ですが、この山住神社では山犬となっています。
徳川家康が戦いに敗れ山住神社に逃げ込んだ際に、山犬が一斉に吠えて武田軍を退散させたという言い伝えから山犬となっています。
古多麻石
山門の脇には古多麻石があります。
1576年に徳川家康の軍が天野氏を追い到って鬨の声を挙げた際に、古多麻石に響き敵が逃げたという言い伝えがあります。
山住杉(県の天然記念物)
山門を潜り境内に入ると2本の大きな杉が見えてきます。
この山住杉は709年に神社鎮守の御神木として植えられ、樹齢は1300年と伝わっています。
どちらも大変立派な杉で山住神社の荘厳な雰囲気を感じます。
山住正麿大神
京都の吉田山麓に吉田神社があり、江戸時代神官の裁許状を授ける格式高い神社です。
1848年に誕生した吉田うず彦は、5歳の時に山住神社に養子となり名前を「山住正麿」と改めました。
この祠は正麿様への信仰深い朝倉英司氏により建立されました。
拝殿
山住神社の一番奥に拝殿と本殿があります。
木々の中に佇む拝殿は厳かな雰囲気に包まれています。
山住神社は徳川家康が厚く信仰した神社です。
徳川家康の生涯の中でも稀な大敗となった武田信玄との三方ヶ原の戦いが知られています。
武田信玄が亡くなるとこの地方は徳川家康が支配する所となり、遠江から見ると山住神社は甲斐の武田家は鬼門(北東)に位置する為、家康は丑寅の鎮守として厚く信仰したと云われています。
拝殿の前面の緑の網が掛けられた場所には鵺の彫刻があります。
平安時代、高倉天皇は毎晩高熱に悩まされていました。
御所に現れる鵺の仕業と分かり、朝廷より源頼政は鵺退治を命じられ、家臣の猪早太を伴い紫宸殿にて鵺を退治しました。
この場面を明治時代の彫師が彫り上げました。
まとめ
山住神社は標高1100mの山頂に建立された徳川家康ゆかりの神社です。
アクセスが難しい場所となっていますが、他の神社では感じられない特別な神社となっています。
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