長野県飯田市にある座光寺城(南本城)。
応永年間(1394~1428年)に座光寺氏が築城したと考えられています。
標高90mの尾根上に南北370m、東西340mに渡り築かれており、折れのある堀、土塁など複雑な縄張りとなっています。
これだけの城郭を座光寺氏単独で築いたとは考えづらく、武田氏、織田氏、徳川氏などの力のある大名が築城に関与した可能性があります。
現在でも麻績神社の裏手に城跡が残され、本曲輪の虎口や土塁、本曲輪と北曲輪の間の堀切、土橋、西曲輪の竪堀が見どころとなっています。
座光寺城(南本城)基本情報、アクセス
所在地:〒395‐0001 長野
県飯田市座光寺2503
城 主:座光寺氏
形 式:山城
文化財史跡:県指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
座光寺城・駐車場
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座光寺城の南側に麻績神社があるので、こちらの駐車場を利用すると良いでしょう。
複数の駐車場があり50台ほど止められる大きさの無料駐車場です。
座光寺城・登城口
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麻績神社の右側と左側に登り口がそれぞれあります。
どちらも本曲輪までは15~20分程かかります。
ちなみに北側にも登城口があります。
この南側の登城口と北側にある登城口に座光寺城のパンフレットがあるので、要チェックです。
座光寺城・北曲輪
堀切と土橋
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本曲輪の北側に北曲輪があります。
北曲輪と馬出曲輪の間には堀切が築かれていて、曲輪は土橋で接続されています。
北曲輪側から土橋を渡る敵を狙い撃ちにすることができ、厳重な雰囲気となってます。
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堀切は深さが4~5m、幅は5~6m程はあるかと思います。
堀切は土橋を挟んで両側とも谷へと落ちて行っています。
曲輪内部
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北曲輪は本曲輪と馬出曲輪の間に位置しています。
曲輪内の中央部分には土塁も築かれていて、防御力を高めています。
座光寺城・馬出曲輪
馬出
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北曲輪の北側には馬出があります。
馬出は曲輪の前に築かれた小さな曲輪で、城兵が集まり打って出拠点となる場所です。
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武田氏に見られる綺麗な形の丸馬出ではなく、北曲輪の前に築かれた小さな曲輪と云った感じです。
座光寺城は北側が大手口であり、馬出が一番最初の防衛施設となっています。
空堀
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馬出の横には空堀が築かれています。
空堀は複雑に折れ曲がっていて、敵が近寄りづらくなっています。
座光寺城・本曲輪
堀切
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本曲輪と北曲輪の間には巨大な堀切が築かれています。
堀切の幅は10m以上はあり、座光寺城で一番大きな堀切となっていて迫力があります。
こちらの堀切も両側は谷へと落ちて行っています。
土橋
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本曲輪と北曲輪は土橋で接続されています。
土橋を渡った先は右に道が折れているので、本曲輪側から横矢が掛けられるように工夫されています。
虎口
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本曲輪の北側には虎口跡があります。
虎口の両側には土塁が築かれ、人ひとりが通れる程に狭められています。
本曲輪の西側には複数の帯曲輪が築かれているので、この虎口にたどり着くのは容易ではありません。
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本曲輪は周囲の曲輪より高所にあるので、土塁の上から敵を見下ろして攻撃する事ができます。
虎口の横には縄張り図が設置されているので、現在地を確認しながら散策できます。
土塁
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本曲輪の北側と西側にL字に土塁が築かれています。
土塁は高さが2m程あり、本曲輪に迫る敵から守っています。
土塁は良好に残されていて、座光寺城の見どころのひとつとなっています。
曲輪内部
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本曲輪は座光寺城のちょうど中心にあり、平坦な土地が広がっています。
座光寺城・西曲輪
堀切
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西曲輪が本曲輪の南西にあります。
西曲輪の北側には堀切が築かれています。
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堀切は深さが2~3m程で、特に東側方向の堀切はそのまま竪堀となっていて、圧巻です。
東曲輪まで延びていて100m程の長さのある巨大な堀切(堀)となっていて、見どころです。
曲輪内部
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西曲輪は細長い小さな空間となっています。
竪堀
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西曲輪の南側にも竪堀が築かれています。
南側に延びる尾根を分断する為に築かれていて、敵の侵入を防いでいます。
座光寺城・東曲輪
堀切
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西曲輪の東側に東曲輪があります。
東曲輪の北側に堀切が築かれています。
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堀切は深さが3~4m、幅は5~6m程あります。
本曲輪と東曲輪を分断している堀切で、本曲輪に敵が近づけないようにしています。
曲輪内部
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東曲輪は小さな曲輪で南側から迫る敵に備えています。
東曲輪の南側には竪堀、西側には横堀が築かれていて、万全の防御態勢となっています。
まとめ
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座光寺城は本曲輪の虎口、土塁、本曲輪と北曲輪の堀切、西曲輪の堀切が見どころです。
自然の地形を巧みに利用した複雑な縄張りは見ごたえがあり、草木が少ない秋や冬に訪れるとより遺構がハッキリと見えると思います。
座光寺城ウェブサイト
https://www.city.iida.lg.jp/site/bunkazai/minamihonjou.html
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