神社の紹介をします。
栃木県日光市の日光東照宮です。
1616年に戦国時代に終止符を打った徳川家康が亡くなると、遺言に従い静岡市に久能山東照宮を建立し、埋葬されました。
1617年に日光に社殿が完成すると改葬され朝廷から東照大権現という神号を与えられ、1636年には三代将軍徳川家光の号令により、極彩色の権現造りの壮大な社殿が建立されました。
日光東照宮は世界遺産に登録された、日本を代表する神社です。
本殿、唐門、陽明門など国宝が8棟、上社務所、神楽殿、鐘楼など重要文化財が34棟もあり、当時の最高の技術力と財力を結集して造営された建築群は、この世のものとは思えないほどで圧巻の一言に尽きます。
日光東照宮・アクセス、基本情報
所在地:〒321-1431 栃木県日光市山内2301
御祭神:徳川家康公(東照大権現)
拝観時間:4月~10月 8:00~17:00 11月~3月 8:00~16:00
休業日:なし
日光東照宮の東側に、東照宮大駐車場があります。
1回600円の有料駐車場で、200台駐められ広さがあります。
しかし、日光東照宮は日本を代表する観光名所なので、非常に混雑する事が予測されます。
周辺にも多数駐車場はありますが、出来れば午前中の早い時間帯に訪れるのが良いのですが、そうでなければ空車待ちになることは覚悟しておいた方が良いです。
日光東照宮・御仮殿(重要文化財)
駐車場から西へ歩いて行くと、御仮殿が見えて来ます。
御仮殿は1639年に建立された社殿で、本殿の修理や改修を行う際に、御祭神様を一時的に移って頂く建物になります。
御仮殿の周囲には、鳥居や唐門、鐘楼などもあり、いづれも重要文化財に指定されている貴重な建造物です。
仮の本殿でも色彩豊かな装飾がされているので、これだけでも見応えがありますね。
日光東照宮・五重塔(重要文化財)
御仮殿の先へ進むと五重塔があります。
五重塔は最初は1650年に建てられましたが、1815年に焼失してしまいます。
現在残る五重塔は、1818年に再建されたものになり、高さは36mあります。
塔の壁面には極彩色の装飾がされ、日本で最も煌びやかな五重塔となっています。
五重塔が見えてくると、誰もが思わず見上げてしまうほど、壮麗な立ち姿となっています。
日光東照宮・表門(重要文化財)
五重塔に見とれながら先へ進むと、表門が見えて来ます。
表門は1636年に建てられた八脚門で、屋根は切妻造りで銅瓦葺きとなっています。
門の両側には仁王像が安置され、中央付近には人の悪夢を食べると云われている獏の彫刻がされています。
まだ、日光東照宮の中心部に入っていないのに、これだけ豪奢な門とは凄すぎです。
日光東照宮・神厩舎(重要文化財)
表門の先には神厩舎があります。
神厩舎は1636年に建てられた厩舎で、徳川家康公の愛馬が主の永眠を見守るための場所です。
神厩舎には、見ざる言わざる聞かざるで有名な三猿の彫刻が、正面に8面、側面に3面あります。
それぞれの彫刻には猿の一生が描かれていて、人の豊かな生き方の教えが伝えられています。
時間があれば1面1面ゆっくりと見るのも良いかと思います。
日光東照宮・三神庫(重要文化財)
神厩舎の反対側には上神庫、中神庫、下神庫があり、合わせて三神庫と呼ばれる建物があります。
三神庫は祭礼に使用する、祭器を納めるための建物です。
特に注目するべきは、上神庫の妻壁(屋根の下)に描かれた「想像の像」で、像を見たことがない狩野探幽が想像で描いた像になります。
よーく見てみるとちょっと違和感のある像ですが、おおむね像であるという事は分かります。
知らないとそのまま通過してしまいますが、こうゆうことを事前に調べて現地を訪れて確認すると面白いですね。
日光東照宮・輪蔵(重要文化財)
神厩舎の先には輪蔵があります。
輪蔵は1636年に建てられた、経典を保管する為の建物です。
当時は一切経と云われる、6325巻にも及ぶ仏教の聖典が保管されていました。
金色の装飾と、花頭窓が四箇所に配されているのが特徴的です。
日光東照宮・鐘楼(重要文化財)
輪蔵先の階段を登ると、右手に鐘楼、左手に鼓楼があります。
鐘楼と鼓楼は陰陽論の思想から左右対称に建てられていますが、それぞれの装飾に違いがあります。
鼓楼には竜や亀、雲など38体、鐘楼には竜や鶴、麒麟など78体の装飾が施されています。
日光東照宮・廻廊(国宝)
鐘楼、鼓楼の先にある陽明門の両側には、廻廊が巡らされています。
廻廊は1636年に建てられ、国宝に指定されています。
陽明門の圧倒的な迫力に注目がいってしまいますが、廻廊も細やかな彫刻がされ色彩豊かです。
彫刻は花や鳥がメインで、国家安寧の念が込められています。
日光東照宮の見どころである陽明門ですが、私が訪れた時には修理工事中で門全体が覆いで囲まれてしまっていました。
写真がまともに撮れず、掲載出来ませんでした。次回行く機会があれば写真を撮り更新致します。
日光東照宮・唐門(国宝)
陽明門を通った先には、唐門があります。
唐門は1636年に建築された本殿の正門です。
これまでの建物は極彩色でカラフルでしたが、唐門は白を基調としていて雰囲気が違います。
ここに来ての白は格好いいです。
唐門の柱には昇龍と降龍、屋根の下には舜帝などの彫刻が施され、彫刻は全部で611体にも及びます。
舜帝は中国の紀元前401年、春秋戦国時代にいたとされる人物で、慈悲深く多くの民衆に慕われていました。
徳川家も舜帝を敬い、末永く平和な世が続くようにとの意味があります。
日光東照宮・御本社「拝殿、石の間、本殿」(国宝)
唐門の先には御本社があります。
御本社は本殿、石の間、拝殿の建物で構成されており、1636年に三代将軍徳川家光により建立されました。
御本社は日光東照宮で最も重要な場所で、本殿に御神体が祀られており、本殿と拝殿を石の間で連結する権現造りとなっています。
拝殿には東側に「将軍着座の間」、西側に「法親王着座の間」がありそれぞれ18畳あり、合わせて99畳の広さがあります。
御本社は彫刻や装飾などが圧倒的過ぎて、日本の建築物の最高峰と云っても良いかと思います。
是非、一生に一度は見に行くべきです。
日光東照宮・東廻廊潜り門の「眠り猫」
御本社の東側の廻廊潜り門には、有名な「眠り猫」の彫刻があります。
「眠り猫」の彫刻の後ろ側には雀が戯れている彫刻があり、猫が寝ているから雀は安心して遊ぶことが出来ると云うことから、平和を意味しています。
しかし、一説には猫は実は薄めを空けていて、いつでも跳びかかる事が出来る臨戦態勢で、徳川家康公の墓所への道を守っているとも云われています。
確かに跳びかかってきそうな感じにも見えます。人によって見え方や考え方が変わるのは面白いですね。
日光東照宮・坂下門(重要文化財)
「眠り猫」のある潜り門を通ると坂下門があります。
坂下門は1636年に建てられた、徳川家康公への墓所へと続く門です。
当時は徳川将軍しかこの先へ進む事は出来ず、開かずの門とも呼ばれていました。
現在では誰でもこの先へ進む事が出来ます。良い時代ですね~。
日光東照宮・奥社「銅鳥居、銅神庫、拝殿、鋳抜門、宝塔」(重要文化財)
坂下門を先へ進むこと15分ほどすると、奥社に着きます。
奥社には、銅鳥居、銅神庫、拝殿、鋳抜門、宝塔が建てられている、徳川家康公の墓所となっています。
奥社は御本社の極彩色とは打って変わって、建物の外壁が銅基調となっていて神聖な雰囲気がします。
拝殿の奥にあるのが徳川家康公が眠る場所です。
宝塔が建てられていて周囲をぐるっと回ることができます。
神格化した徳川家康公が眠る場所なので、凄いパワースポットかも知れませんね。
少しでも良いからあやかりたいです。
最後に
日光東照宮は日本の建築物の最高峰です。実際に訪れて見ると、とにかく凄すぎて圧倒されます。
死ぬまでに一度は見ておきたい神社です。
日光東照宮ウェブサイト
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