静岡県浜松市天竜区水窪町にある高根城。
1414年に後醍醐天皇の孫である尹良親王(ゆきよししんのう)を守るために、地元豪族奥山定則が築いた山城です。
戦国時代になると奥山氏は今川氏に従いました。
しかし、今川氏が衰退すると武田信玄の遠江侵攻が始まり、1569年奥山定益の時に信州の遠山氏によって攻められ落城しました。
その後は武田氏により改修が行われ、1572年の遠江侵攻の時に拠点として利用されました。
長篠の戦い後、武田氏が遠江から撤退すると廃城となりました。
現在では井楼櫓、城門、土塀等が復元されており、中世の山城の雰囲気を感じる事が出来るのが魅力的です。
高根城・基本情報、アクセス
所在地:〒431-4102 静岡県浜松市天竜区水窪町地頭方184
城 主:奥平氏
形 式:山城
文化財史跡:市指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
高根城・駐車場
高根城の北側の麓に、高根城公園駐車場があります。
15台ほど停められる、無料の駐車場です。トイレも完備しています。
高根城・御城印
高根城 御城印 1枚300円
高根城の御城印が販売されています。
「水窪路の里」や「水窪総合体育館」、「水窪の星の駅AOI」で1枚300円で購入することができます。
絵柄は2種類販売されています。
高根城・登城道
駐車場からは歩きになり、お城への道は登り道で中々疲れますが、初心者の人でも問題なく上れると思います。
そして山道を歩くこと20分、水窪町を一望出来る開けた場所に辿り着きます。
高根城・本曲輪
景色
登城道を登りきると左手の視界が広がり、水窪町を一望することができます。
ベンチが設置されているので、景色を見ながら一休みできます。
城門
本曲輪の入口には城門や土塀が復元されています。
史実に忠実に復元されたものではないかも知れませんが、山頂に中世の門や土塀が復元されている様は壮観です。
土塀の狭間は長方形なので矢狭間と思われます。
土塀
城門を潜ると本曲輪です。
曲輪の中に入ると右手に土塀が連なっている様子を見ることができます。
中世の土塀は趣があって良いです。ちなみに左手にあるのは休憩所です。
井楼櫓
井楼櫓は武田家によって建てられ、発掘調査で柱穴も確認されているみたいです。
500年程前に実際に物見櫓を建てて、見張っていた人たちが居ることを想像すると、歴史のロマンを感じる事が出来ます。
本曲輪の南側からは井楼櫓や土塀、城門などを一望することができます。
この場所が一番の写真スポットで、山頂にこれだけの城郭建築物が建てられているのは壮観です。
高根城・二の曲輪
堀切
本曲輪と二の曲輪の間には堀切が築かれています。
堀切は深さが4~5m、幅が6~7mほどあり、良好に残されています。
堀切は尾根を伝って攻めてくる敵を防ぐために築かれています。
城門
堀切の横には城門が復元されています。
城門は木で造られており簡素な印象を受けます。
城門の先は木橋が架けられていて、城門に迫った敵を本曲輪から攻撃できるように工夫されています。
高根城・三の曲輪
堀切
二の曲輪と三の曲輪の間にも堀切が築かれています。
堀切は深さが8m、幅が11mとなっていて岩盤を削って造られています。
堀切の東端には土橋が確認されています。
曲輪内部
三の曲輪は外周を木の柵が建てられており、お城の雰囲気が伝わってきます。
二重堀切
三の曲輪の南側には二重堀切が築かれています。
それぞれの堀切の深さは8~9mあり、堀底はVの字型をしている薬研堀となっています。
二重堀切によって城内と城外を区切られていて、敵の侵入を防いでいます。
二重で堀切が築かれているのは珍しく、高根城の見どころのひとつとなっています。
まとめ
高根城は復元された中世の井楼櫓、城門、土塀が見どころです。
中世の山城が復元されているのは全国的にも珍しく、近世の天守閣とは違った魅力を感じることができます。
高根城跡ウェブサイト
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