お城の紹介をします。
静岡県静岡市の小島陣屋(おじまじんや)です。
1704年に小島藩主である松平信治が、興津川右岸の段丘に築いた陣屋です。
小島藩は庵原、有度、安部の三十カ村を統治する一万石の譜代大名で、陣屋が藩政の中心地でした。
1868年に上総国(千葉県)に転封となり、陣屋は利用されなくなりました。
現在でも、大手門付近の石垣は高さが4m程、枡形虎口跡が残され見どころとなっています。
また、御殿書院が移築され現存しています。
小島陣屋・基本情報、アクセス
所在地:〒424-0306 静岡県静岡市清水区小島本町15-5
城 主:松平氏
形 式:陣屋
文化財史跡:国指定史跡
日本100名城スタンプ:該当無し
小島陣屋・駐車場
小島陣屋には専用駐車場がありません。
陣屋がある北側の登り道を100m程進んで行った先に、駐車スペースがあります。
あまりオススメはできませんが、他に駐車場所がありません。
小島陣屋・登城口
坂道を下っていくと大手門への案内板があります。
この先の道を2~3分程歩いて行くと大手門に着きます。
大手門の手前には、陣屋馬場跡があります。
馬場なので、馬を飼育していた場所と思われます。
また、小島陣屋の案内板も設置されています。
小島陣屋・大手門
高石垣
大手門の右手には、段々になった高石垣が目に飛び込んでいます。
石垣は一番高い所で4m程あり、場所によっては切込接ぎで積まれています。
いきなり小島陣屋一番の見どころで、圧倒されます。
白河小峰城の三重櫓付近の石垣みたいで、面白いです。
枡形表門
大手門は枡形虎口となっています。
石垣で枡形が形成されていて、右に折れるようになっています。
当時は入口と出口部分に門が建てられ、横矢が掛かるようになっていたと思われます。
陣屋と云えど大手門なので、非常に厳重な構えとなっています。
小島陣屋・内部
段々になっている石垣
大手門を通ると広大な曲輪群が多数広がっています。
麓からは段々になった石垣を見る事ができ、壮観です。
一段一段の石垣は低いですが、三段くらいはあるので、見応えがあります。
岩村城の六段壁を連想させる石垣群です。
二段の石垣
陣屋の内部には順路の標識があり、一通り回れるようになっています。
また、陣屋の西と南側には小さな川が流れていて、敵を寄せ付けない立地になっています。
二段になって積まれた石垣がキレイです。
書院がある曲輪の石垣
陣屋の中心部の曲輪には書院が築かれていたのですが、その曲輪の石垣は他とは違い力を入れて築かれています。
石垣の高さは2m程あり、切込接ぎの乱積みで隙間がなく、見入ってしまいます。
陣屋でこれだけ綺麗な石垣は珍しく、見どころです。
こちらの石垣も書院があった曲輪の石垣で、打込接ぎで積まれているような印象を受けます。
隅部は算木積みにかなり近い状態で積まれていて、石垣の強度を高めています。
このような立派な石垣が曲輪の外周に築かれていて、見ていて飽きません。
書院跡
陣屋の中心部の曲輪には、書院が築かれていました。
曲輪に現在は書院はなく、大きな平地が広がっています。
書院は陣屋から500m程北東の、国道52号線の通り沿いに移築されています。
陣屋井戸
書院跡の北側には井戸跡があります。
この井戸で陣屋の生活用水を確保していたのでしょうか。
稲荷跡
陣屋井戸の北側には、稲荷跡があります。
稲荷跡と云う事は、神社のようなお社があったと思われます。
稲荷舎の隣には炊事小屋があったようです。
小島陣屋書院(清水市指定有形文化財)
陣屋跡の東側を通る国道52号線沿いに、御殿の書院が移築されています。
書院は1704年の小島陣屋構築された時から藩主の居室として、明治元年に静岡藩の役所や小学校の校舎として利用されました。
内部は欄間の彫刻や、床の間、屋根瓦などが残されていて、当時の書院の姿を見る事ができます。
最後に
小島陣屋は大手門横の高石垣、枡形虎口が見どころです。
また、当時の御殿書院が移築され現存しているので、貴重な陣屋の建築物を目にすることができます。
小島陣屋ウェブサイト
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000_002436.html
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