香川県仲多度郡琴平町にある金刀比羅宮(こんぴらさん)。
金平山の中腹にあり、海の神様と云われる大物主神(おおものぬしのかみ)を祀っている金刀比羅神社の総本山です。
大物主神は航海の安全や豊漁祈願、五穀豊穣、商売繁盛、病気平癒などの御利益があるとされ古くから親しまれてきました。
平安時代に讃岐に流され崩御された崇徳天皇を合祀し、皇室や大名、一般庶民にまで広く信仰されています。
江戸時代には三重県伊勢神宮の「お伊勢参り」と並び「こんぴら参り」が庶民の間で人気がありました。
参道の785段の石段の先には御本宮があり、更に奥(1368段)には厳魂神社(奥社)があります。
御本宮の手前には重要文化財の旭社、表書院があり、書院では丸山応挙の障壁画を見学する事ができます。
麓の参道には多くの飲食店やお見上げなどのお店が立ち並び、多くの人で賑わっています。
金刀比羅宮・基本情報、アクセス
金刀比羅宮・境内
参道
金毘羅山の麓にあるこんぴら表参道の両側には、飲食店、カフェ、お土産屋、雑貨店などのお店が立ち並んでいます。
ソフトクリームやお団子など食べ歩きできるものも多数販売されているので、お店を見て歩くものが楽しいです。
鼓楼
参道の石段を登って行くと鼓楼が左手に見えて来ます。
鼓楼は1710年に建てられたもので、朝夕の時刻を知らせる太鼓楼となっています。
平安時代の清少納言が四国に渡り金刀比羅宮に参拝し、この地で亡くなった事から清塚が見つかっています。
大門
365段の石段を登ると大門があり、大門の先は境内となっています。
大門は1650年に初代高松藩主である松平頼重が寄進したもので、入母屋造りの本瓦葺きの二層の門となっています。
大門には有栖川宮熾仁親王が書いた「琴平山」の額が掲げられています。
境内の入口に建つ大きく堂々とした江戸時代に建てられた大門は迫力があり、見どころです。
宝物館
金刀比羅宮の境内には宝物館があります。
宝物館の建物は1905年に建てられたもので、花崗岩の青木石で造られた二階建て、屋根は入母屋造りの瓦葺き、玄関は唐破風造りの和洋折衷となっています。
館内には十一面観音像、像頭山社頭並大祭行列図屏風などの金刀比羅宮の宝物が展示されています。
【宝物館】
所在地:〒766‐0001 香川県仲多度郡琴平町892‐1
開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30まで)
入館料:一般800円・高、大生400円・中学生以下無料
休館日:年中無休
表書院(重要文化財)
477段の石段を登った所に表書院があります。
表書院は萬治年間(1658~1660年)に建てられた客殿で、儀式や応接に使用された建物です。
内部を見学する事が可能で、重要文化財にしていされている丸山応挙の障壁画を見る事ができます。
江戸時代に建てられた重厚な表書院と壮麗な障壁画は見ごたえがあり、見どころです。
【表書院】
旭社(重要文化財)
628段の石段を登ると旭社があります。
旭社は1837年に建てられた社殿で高さ18m、銅板葺きの総欅造り、二重入母屋造りの重厚な建物となっています。
旭社の大きさや柱間の彫刻の細やかさから、御本宮と思ってしまうほどの迫力があります。
迫力があり銅板の緑青が綺麗な旭社は見どころです。
賢木門
御本宮への道に賢木門(さかきもん)があります。
賢木門は長曽我部元親が寄進した門で、建築の際に柱が逆さまに取り付けられてしまった事から「逆木門」と名付けられました。
1879年の改築の際に「逆」の文字を嫌い、賢木門と改名されました。
御本宮
785段の石段を登ると御本宮があります。
御本宮の創建はハッキリとは分かっていませんが、1001年に一條天皇が改築し、1573年の改築、天正年間に長曽我部元親による再建、1659年の高松藩主松平頼重による改築、1878年に改築された事が分かっています。
大社関棟造り、桧皮葺きの荘厳な御本宮は見どころであり、多くの参拝者で賑わっています。
展望台
御本宮の横には展望台があります。
展望台からは讃岐平野が広がり、讃岐富士や瀬戸大橋を望むことができ、壮観です。
石段を登ってきたことを実感できて達成感を感じる事ができます。
三穂津姫社
御本宮の隣には三穂津姫社があります。
三穂津姫社は1876年に建立された社殿で、大物主神の后の神三穂津姫を祀っています。
こちらの社殿も檜皮葺きの屋根が美しく立派で見応えがあります。
まとめ
【金刀比羅宮の見どころ】
・785段の石段を登った海抜251mに建つ荘厳な御本宮
・628段の石段を登った所にある江戸時代に建てられた迫力ある旭社
・477段の石段を登った所にある江戸時代初め頃に建てられた表書院と見る人を惹き付ける障壁画
・365段の石段を登った所にある江戸時代に建てられた堂々とした大門
ウェブサイト:金刀比羅宮
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