お寺の紹介をします。
静岡県浜松市の方広寺です。
1371年に豪族奥山朝藤の招きにより、無文元選禅師が開いた臨済宗のお寺です。
無文元選禅師が訪れた、中国の天台山方広寺の風景に似ていることから、方広寺と名付けられました。
当時の境内の建物は焼失によりなくなってしまっていますが、1881年の大火の後に本堂や三重塔、開山堂、半僧坊真殿などの建物が復興されました。
本堂の扁額「深奥山」は、幕末の山岡鉄舟が書いたものが掲げられ、山奥に開かれた落ち着いた伽藍を見る事ができます。
方広寺・基本情報、アクセス
所在地:〒431-2224 静岡県浜松市北区引佐町奥山1577-1
宗 派:臨済宗
拝観時間:9:00~16:00(境内入場口は15:30まで)
方広寺・駐車場
方広寺の南側にある三重塔の麓に、専用駐車場があります。
10台程駐められる、無料駐車場です。
方広寺・三重塔(登録有形文化財)
駐車場の横に三重塔があります。
三重塔は、1923年に京都山口玄洞氏により寄進され建立されました。
建立した人が倒産を回避することができ、会社が発展したと云う事から、倒産避け、事業発展などの御利益があると云われています。
三重塔は全体的に鮮やかな朱色に塗られていて、とても綺麗です。
下から見上げてみると、等間隔に延びた屋根の垂木が壮観です。
方広寺・全景
駐車場から方広寺本堂への道を進んでいくと、境内を一望できる場所があります。
中央に本堂があり、左手には赤い橋・亀背橋があります。
亀背橋は変わった形の屋根付きの橋で、実際に橋を渡る事もできます。
方広寺・鐘楼
境内に入ると本堂横にある鐘楼が目に入ります。
三重塔の鮮やかな朱色とは打って変わって、黒い下見板張りと色が塗られていない櫓部分が落ちいた印象を受けます。
鐘楼なので櫓部分に鐘が設置されていると思われます。
方広寺・本堂(登録有形文化財)
境内の中央には本堂があります。
本堂は1918年に再建された、間口32m、奥行き27mの堂々とした立派なお堂です。
本堂の中央の屋根の下には扁額が掲げられていて、「深奥山」と書かれています。
この扁額は幕末、明治時代に活躍した山岡鉄舟が書いたとされるものです。
鳥羽伏見の戦い後の江戸城無血開城では、西郷隆盛と勝海舟が会見が有名ですが、事前に山岡鉄舟が駿府で西郷隆盛と会談し、徳川家の処遇や戦闘回避する為の協議を行いました。
明治維新後は静岡藩藩政の補佐や、静岡県権大参事や茨城参事などを歴任し、剣、禅、書に精通し、活躍しました。
方広寺・内部拝観
本堂の横には本堂の内部を見学する事ができる、拝観入口があります。
内部の拝観は有料で、大人500円、小人200円、未就学児無料となっています。
内部の拝観は本堂の中はもちろん、国重要文化財に指定されている「釈迦三尊」、羅漢の庭などを見ることができます。
拝観以外にも座禅や写経、写仏、精進料理なども体験できます。
中には事前予約をしないといけない物があるので、要確認です。
本堂の裏山に登ると、境内の屋根が重なった景色を見る事ができます。
奥山の山間部に開かれた境内を一望する事ができて、遠くに三重塔もあり、風光明媚な風景となっています。
自然に囲まれ、景色が良く気持ちが良いです。
最後に
方広寺は奥山の自然豊かな場所に開かれた歴史あるお寺です。
100年前に再建された本堂や三重塔などの建築物が見どころです。
方広寺ウェブサイト
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