兵庫県姫路市にある書寫山圓教寺。
966年に性空上人が開いた天台宗のお寺で、「西の比叡山」と呼ばれています。
源義経に仕えた武蔵坊弁慶は書写山で修行したと云われていますが、確証はありません。
1578年に織田信長の家臣である羽柴秀吉による播磨制圧の際に、摩尼殿の本尊である如意輪観音像を長浜に持ち帰ったと云われています。
しかし、1580年に如意輪観音像は圓教寺に戻されました。
標高371ｍの書写山に位置する寺院には、摩尼殿や本堂である大講堂、修行僧が寝食する食堂などがあり、見どころとなっています。
また、映画「ラストサムライ」や大河ドラマ「軍師官兵衛」などのロケ地となっている事でも有名です。
圓教寺・基本情報、アクセス
圓教寺・駐車場
圓教寺の南東側に「書写山ロープウェイ駐車場」があります。
270台程停められる広さの無料駐車場です。トイレはロープウェイ駅にあります。
書写山ロープウェイ
圓教寺に行くにはロープウェイで行く方法と、徒歩（登山）で行く方法があります。
徒歩の場合は険しい山道を45～60分程かけて登らないといけない為、ほとんどの人はロープウェイで行くことになると思います。
ロープウェイは15分間隔で運行されていて、5分程で圓教寺の入口まで行くことが出来ます。
ウェブサイト：書写山ロープウェイ
圓教寺・境内
仁王門（県指定文化財）
受付で志納金を払い参道を進むと仁王門が見えて来ます。
仁王門は間口三間、奥行き二間の古典的な建築様式で建てられています。
門の両側には金剛力士像が安置されていて、外敵が入らないように睨みをきかせています。
十妙院（重要文化財）
仁王門の先に進むと十妙院があります。
十妙院は江戸時代に建てられた寺院で、元々は赤松満祐が無くなった娘を祀る為に委託された寺院でした。
御本尊は千手観音像で、頭塔寺院の内部の部屋には狩野永納が書いた襖絵があり、特別公開される時があります。
摩尼殿（重要文化財）
圓教寺のほぼ中心にあるのが摩尼殿です。
摩尼とは梵語で如意と云う意味で、入母屋造りの本瓦葺きの仏殿です。
現在の摩尼殿は1933年に建てられたものですが、伝統様式による建築物で1999年に国の登録有形文化財に指定され、2015年に市指定文化財、2024年に国の重要文化財に指定されました。
堂々とした迫力ある摩尼殿は見どころです。
摩尼殿は岩山の中腹にある為、京都の清水寺と同じ懸造りの建物となっています。
階段を登って行くと舞台の上に行くことができて、麓の景色を見る事が出来ます。
内部には重要文化財に指定されている四天王立像が安置されています。
大講堂（重要文化財）
摩尼殿の先へ進むと三つのお堂がコの字型に並んでいる「三之堂」があります。
北側にあるのが圓教寺の本堂にあたる大講堂で、お経の講義や論議が行われる場所です。
大講堂の下層は1440年、上層は1462年に建築され、文明年間（1469～1487年）に全体が整えられました。
「三之堂」の中でもひときわ大きく迫力ある大講堂は見どころです。
食堂（重要文化財）
「三之堂」の西側にあるのが食堂です。
食堂は北側の大講堂と南側の常行堂と繋がっていて、僧侶が修行し寝食をする場所です。
内部に入ることが出来て2階には資料が展示されていて、手すりのある部分まで行くこ事が出来ます。
長大な2階建ての食堂は壮観で見応えがあり、見どころです。
常行堂（重要文化財）
「三之堂」の南側にあるのが常行堂です。
常行堂は元弘年間（1331～1334年）に建立され、一度焼失してしまいますが、1453年に再建されました。
北側に大きな唐破風の舞台が付属している特殊な建物で、阿弥陀如来坐像が安置されています。
「三之堂」ではハリウッド映画「ラストサムライ」や大河ドラマ「軍師官兵衛」、映画「関ヶ原」などのロケ地となった場所で、圓教寺一番の見どころです。
まとめ
【圓教寺の見どころ】
・大講堂、食堂、常行堂がコの字型に立ち並び、多数の映画やドラマのロケ地となった三之堂
・懸造りの大きく迫力ある摩尼殿
ウェブサイト：書寫山圓教寺
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