愛知県豊田市にある挙母城(ころもじょう)。
挙母には鎌倉時代に中條景長が金谷城を築いていました。
戦国時代になると今川氏、織田氏によって攻略され、江戸時代の1604年には三宅康貞が1万石で入封しました。
しかし、城の損傷が激しかった為、金谷城から1㎞の場所に桜城を築きました。
1782年に内藤氏は標高67mの童子山に挙母城を築き移りました。
挙母城からは三河国、尾張国、美濃国、信濃国、伊賀国、伊勢国、近江国の七つの国が見えることから、七州城と呼ばれました。
内藤氏が6代に渡り城主となりましたが、1871年に城内の建物は取り壊され、廃城となりました。
現在では城跡公園、豊田市美術館となっており、現存する石垣の上に隅櫓が復興され見どころとなっています。
挙母城・基本情報、アクセス
所在地:〒471‐0034 愛知県豊田市小坂本町7丁目90
城 主:内藤氏
形 式:平山城
文化財史跡:市指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
挙母城・駐車場
挙母城の南西側に豊田市美術館の駐車場があります。
148台止められる無料駐車場です。トイレも完備しています。
挙母城・隅櫓
駐車場から挙母城へ向かうとさっそく隅櫓が見えてきます。
隅櫓は1978年に「七州城図」を参考に復興された二重二階の櫓です。
白漆喰の外観に切妻造りの屋根が付いた石落としが特徴的です。
復興された櫓ですが、挙母のシンボル的な建物となっていて見どころです。
隅櫓が載っている石垣は当時のものが現存しています。
石垣は切込接ぎのという積み方で石の接合面を丁寧に成形し、隙間なく積む技法です。
石の表面には「すだれ」という線状の模様(化粧)が施されています。
この石垣は挙母城に残されている貴重な遺構です。
隅櫓は外観のみ見学が可能で、残念ながら内部に入ることはできません。
隅櫓の北側の発掘調査が行われ、櫓に続く塀の礎石が見つかっています。
挙母城・又日亭
城跡には又日亭があります。
又日亭は寺部城にあった書院、茶室を移築したものです。
又日亭という名称は、寺部城主渡辺家10代規綱候が又日亭と称していたと伝わっています。
内部は書院が8畳、床、押入、鎧飾り台が付属しており、茶室は4畳半となっています。
童子苑
又日亭の奥には童子苑という茶室があります。
童子苑では立礼という正座をしなくてよく、テーブルとイスでお茶(お菓子付き)を楽しむことができます。
【童子苑】
所在地:〒471‐0034 愛知県豊田市小坂本町8丁目5‐1
利用時間:11:00~16:00
料金(一服):400円
休館日:月曜日(祝日の場合は営業)・年末年始・美術館休館日・茶会が行われる日
ウェブサイト:https://www.museum.toyota.aichi.jp/visit/teaceremonyhouse.html
豊田市美術館
隅櫓の東側には豊田市美術館があります。
豊田市美術館は1995年に開館した美術館で、様々な展示会が行われています。
挙母城というよりもこちらの美術館がメインといった感じです。
【豊田市美術館】
所在地:〒471‐0034 愛知県豊田市小坂本町8町目5番地1
開館時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
入館料:一般300円・高校生200円・中学生以下無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)・年末年始・設備点検、展示替え期間
まとめ
挙母城は現存する石垣の上に復興された隅櫓が見どころです。
また、城跡には寺部城から移築された書院 又日亭や豊田市美術館などがあり、様々な文化や芸術に触れることができます。
挙母城ウェブサイト
https://www.tourismtoyota.jp/spots/detail/59/
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