栃木県さくら市にある勝山城。
鎌倉時代末期に氏家氏により築城された平山城です。
南北朝時代の氏家綱元の時に家系が途絶え、芳賀高清が飛山城から移り芳賀氏の城となります。
勝山城は主家の宇都宮氏の北方を守る城として機能し、芳賀氏の時に改修が行われました。
1597年に宇都宮国綱が豊臣秀吉により改易されると廃城となります。
現在城跡には本丸や二の丸跡があり、空堀、土塁、虎口跡が残され見どころとなっています。
勝山城・基本情報、アクセス
所在地:〒329‐1311 栃木県さくら市氏家1297
城 主:氏家氏、芳賀氏
形 式:平山城
文化財史跡:町指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
勝山城・駐車場

勝山城の東側に「勝山城跡駐車場」があります。
25台程停められる無料駐車場です。トイレはも完備しています。
勝山城・御城印

勝山城 御城印 1枚300円
勝山城の御城印が販売されています。
「さくら市ミュージアム・荒井寛方記念館」の受付で、1枚300円で購入する事が出来ます。
【さくら市ミュージアム・荒井寛方記念館】
所在地:〒329‐1311 栃木県さくら市氏家1297
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般300円、高校・大学生200円、小・中学生100円
休館日:月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日(土、日曜日は開館)
第3火曜日、12月29日~1月3日
ウェブサイト:さくら市ミュージアム 荒井寛方記念館
勝山城・縄張り図

勝山城は西側に鬼怒川が流れる断崖に築かれた平山城です。
鬼怒川に接する位置に土塁に囲まれた方形の本丸があり、北、東、南側に区分けされた二の丸が囲むように配置されています。
二の丸の南側に三の丸が築かれています。
勝山城・二の丸
二の丸南郭

本丸の南側に二の丸南郭があります。
二の丸南郭は本丸の搦手口に接している重要な曲輪となっています。
二の丸北郭

本丸の北側に二の丸北郭があります。
二の丸北郭は小さな曲輪ですが、現在でも堀や土塁の跡があり城郭の遺構が感じられます。
旧手塚家板倉

勝山公園には旧手塚家板倉があります。
旧手塚家板倉は明治10年に建てられた2階建ての倉で、大正時代に手塚家に移築された建物となっています。
内部は見る事が出来ませんが、明治時代の貴重な建築物となっています。
旧森家長屋門

勝山公園には旧森家長屋門があります。
旧森家長屋門は天保年間(1830~1844年)に建てられた門です。
中央の出入口の両側には部屋が設けられていて、物置や隠居部屋などに利用されました。
江戸時代から残る貴重な長屋門は勝山城の見どころの一つとなっています。
勝山城・本丸
大手口

本丸の東側に大手となる虎口跡があります。
大きな空堀には橋が架けられていて、当時は四脚の橋が架けられていた事が判明しています。
本丸東側の大手口に架かる橋と大きな空堀、本丸側の土塁は勝山城一番の見どころとなっています。
空堀

本丸の外周部は空堀が築かれています。
空堀は深さが8m、幅は10m以上あるかと思われ、圧巻の光景となっています。
本丸東側の土塁上には大手口に迫る敵に対して横矢を掛けるための櫓台があるため、空堀も折れが設けられています。
本丸東側の折れを伴った巨大な空堀は圧巻で見どころです。
本丸内部

本丸は東西80m、南北70mの大きさがあり、周囲は土塁に囲まれています。
土塁は高さが3~5m、堀底からは7~8m程あり、現在でも本丸を取り囲んでいます。
搦手口

本丸の西側には搦手口があります。
搦手口は空堀の間に土橋があり、本丸側の土塁上から横矢が掛けられるように工夫されています。
搦手口の土橋、堀、土塁の土が隆起している様子は技巧的で見どころです。
景色

勝山城の西側には鬼怒川が流れています。
現在は土手が整備されていて川が城からやや離れてしまっていますが、当時は天然の堀として機能していた事が伝わって来ます。
日光連山や高原山、那須連山が一望できる景勝地となっています。
まとめ

【勝山城の見どころ】
・本丸大手口の大きな空堀に架かる橋と本丸側の土塁
・本丸を取り囲み東側の折れを伴った深さ8m、幅10mの大きな空堀
・本丸西側の搦手口に架かる土橋や横矢が意識された虎口跡
・勝山公園に移築されている江戸時代に建てられた旧森家長屋門
ウェブサイト:さくら市ミュージアム 荒井寛方記念館
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