お城の紹介をします。
埼玉県比企郡嵐山町の菅谷館です。
鎌倉幕府の有力御家人である、畠山重忠の居館とされる平城です。
1205年に畠山氏は、執権北条氏に嫌疑の疑いをかけられ討たれ為、滅亡してしまいます。
1488年に山内上杉氏が、菅谷館跡を改修し拠点として利用されました。
現在では、本郭や二ノ郭、三ノ郭などの郭跡に当時の空堀や土塁が良好に残され、見どころとなっています。
また、菅谷館跡には畠山重忠像が建てられ、埼玉県立嵐山史跡の博物館には、畠山重忠や菅谷館についての展示により当時の様子を知ることができます。
菅谷館・基本情報、アクセス
所在地:〒355-0221 埼玉県比企郡嵐山町菅谷
城 主:畠山氏
形 式:平城
文化財史跡:国指定史跡
続日本100名城スタンプ場所:埼玉県立嵐山史跡の博物館展示室受付
菅谷館の北側に埼玉県立嵐山史跡の博物館があるので、こちらの駐車場を利用すると良いでしょう。
20台ほど駐められる無料駐車場です。
菅谷館・御城印
菅谷館 御城印 1枚300円
埼玉県立嵐山史跡の博物館には、菅谷館に関する資料が展示されていて、かつ続日本100名城のスタンプや御城印も販売されているので、最初に見学すると良いと思います。
菅谷館・縄張り
博物館の背後には菅谷館の模型があります。
菅谷館の背後(南郭背後)は都幾川が流れていて、天然の堀として機能しています。
本郭を中心に二ノ郭、三ノ郭、西郭が広がり、梯郭式の縄張りとなっています。
菅谷館・畠山重忠公像
二ノ郭の土塁上には畠山重忠公像があります。
畠山重忠は、鎌倉幕府の御家人であり、菅谷館を築いた人物です。
畠山重忠公像は、1929年に竹筋コンクリートで作成されており、嵐山町の文化財に指定されています。
菅谷館・本郭
本郭の外周には土塁と空堀が築かれています。
現在でも良好に残されており、土塁の空堀の高低差は5mほどはあるかと思います。
高く築かれた土塁と、堀幅の広い空堀は菅谷館の見どころとなっています。
本郭の虎口に築かれた土橋です。
虎口横の土塁は出枡形土塁と云われ、横矢が掛けやすいように突き出た形になっています。
それにしても、土塁、空堀、土橋が綺麗に残されていて、壮観です。
本郭は外周が堀で囲まれており、南側以外は土塁が築かれています。
本郭内部からでも土塁が2m以上残されていて、見応えがあります。
ちなみに建物等は残されていません。
菅谷館・南郭
本郭の背後には南郭があります。
本郭とは堀で隔てられており、一段低くなっています。
南郭の背後は都幾川が流れており、後ろ堅固な構えとなっています。
菅谷館・二ノ郭
本郭の北側と西側に面するように、二ノ郭があります。
三ノ郭とは5m程の高低差のある土塁と空堀で隔てられています。
二ノ郭には四阿が建てられています。
菅谷館・三ノ郭
二ノ郭の前面には三ノ郭があります。
三ノ郭は菅谷館でもかなり広い郭で、武士や騎馬が集結する場所として利用されていたようです。
三ノ郭の西側の虎口には、西ノ郭から内部を見通せないようにする蔀土塁や、正坫門が築かれていました。
三ノ郭と西ノ郭の間には木橋が架けられています。
西ノ郭より三ノ郭の方が1m程高くなっている為、木橋に傾斜が付けられています。
現存する木橋ではなく、近年に推定復元されたものなっています。
菅谷館は、本郭や二ノ郭、三ノ郭の空堀と土塁が良好に残されており、一番の見どころとなっています。
平城なので歩き易く、散策するのにオススメのお城となっています。
埼玉県立嵐山史跡の博物館
https://ranzan-shiseki.spec.ed.jp/
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