お城の紹介をします。
愛知県新城市の鳶ヶ巣山砦です。
1575年武田勝頼は長篠城を攻略する為に、周囲に鳶ヶ巣、君ヶ伏床、姥ヶ懐、中山、久間山に砦を築き、長篠城を包囲しました。
5月20日夜に徳川家康の家臣である、酒井忠次が四千の兵を率いて松山峠を越えて武田信実の守る鳶ヶ巣山砦を奇襲しました。
武田信実は一千の兵で応戦し、争奪戦を三度繰り返しましたが衆寡敵せず、鳶ヶ巣山砦は落城しました。
現在では、砦跡地には戦死将士の墓や天正の杉、案内板があり当時の様子を伝えています。
鳶ヶ巣山砦・基本情報、アクセス
所在地:〒441-1633 愛知県新城市乗本神出
城 主:武田信実
形 式:山城 陣城
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ:該当無し
鳶ヶ巣山砦・駐車場
鳶ヶ巣山砦に専用駐車場はありません。
しかし、鳶ヶ巣山砦の西にある牛渕橋を渡って真っ直ぐ道を登って行くと、中腹に駐車スペースはあります。
駐車スペースに行く道は車同士がすれ違いできない細い場所があるので、注意が必要です。
金比羅神社
駐車スペースから鳶ヶ巣山砦までは歩いて、2~3分程で行くことができます。
案内板にあるようにここから先は車で行くことができないので、車は駐車スペースに駐めましょう。
駐車スペースの近くには金比羅神社があります。
金比羅神社の詳細は不明ですが、鳥居と石碑が建てられています。
砦跡地
案内板
鳶ヶ巣山砦には、お墓と案内板が建てられています。
現在、遺構は残されていません。
長篠城を攻略する為に武田信実がこの場所に守っていましたが、織田・徳川連合軍側の酒井忠次が奇襲を掛けた事により、砦を守っていた城兵はことごとく討ち死にとなりました。
鳶ヶ巣山砦が落ちた事により武田勝頼が本隊を設楽原に向け、あの有名な長篠の戦い(設楽原合戦)が行われたと思うと歴史ロマンを感じます。
天正の杉
鳶ヶ巣山砦には、天正の杉と呼ばれるものがあります。
天正の杉は長篠の戦いが行われた時から、ここに立っていたと考えられている、樹齢300年以上の大杉です。
残念ながら明治時代に台風により倒れてしまっています。
武田方や徳川方の兵達もこの杉を目にしたのでしょうか。
乗本万灯(県指定無形民俗文化財)
鳶ヶ巣山砦の先へ進んでいくと、視界が開けた場所に着きます。
この場所で乗元万灯と呼ばれる、火祭りが行われています。
お盆の夜に太鼓や笛の囃子に合わせて、火の付いた万灯を頭上に振り回し、長篠の戦いで戦死した人を弔っています。
「信玄原の火おんどり」として現代まで伝わっています。
見晴らし台からは、武田勝頼が本陣を置いた医王寺山方面を見る事ができます。
視界が開けているので、景色が良く気持ちが良いです。
最後に
鳶ヶ巣山砦は、長篠の戦いの始まりを伝える歴史的に重要な場所です。
遺構は残されていませんが、当時に思いを馳せる事で、歴史ロマンを感じる事ができます。
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