愛知県知多市にある大草城。
1574年にこの地を治めていた佐治信方が長島一向一揆で戦死してしまい、跡継ぎの佐治一成が幼かった為、織田信長の弟である織田長益(有楽斎)に大野城が与えられました。
しかし、大野城は水利が悪かった為、大草城を築城しました。
1574年に本能寺の変が起こり織田信長が亡くなり、織田長益もほどなくすると秀吉に仕えた為、大草城が完成する前に廃城となりました。
江戸時代になると尾張藩は大草城跡は防衛上重要な場所であった為、家老である山澄英龍に五千石を与え大草城跡を保全維持させました。
大草城の西側には伊勢湾があり、南側は矢田川、東側には神田川が流れ堅固な構えとなっています。
現在では大草公園として整備され、本丸には天守閣の外観をした展望台が建てられて見どころとなっています。
また、本丸と二の丸の土塁や水堀が残されていて展望台と合わせて見どころとなっています。
大草城・基本情報、アクセス
所在地:〒478-0035 愛知県知多市大草字東屋敷110-1
城 主:織田長益(有楽斎)
形 式:平城
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ:該当なし
大草城・駐車場
大草城の南側に大草公園駐車場があります。
5~6台ほど止められる広さの無料駐車場です。公園内にトイレもあります。
大草城・御城印
大草城 御城印 1枚300円
大草城の御城印が販売されています。
知多市観光協会で1枚300円で購入する事ができます。
絵柄は通常版が2種類あり、期間限定で限定版も販売されることがあります。
【知多市観光協会】
大草城・本丸
入口
駐車場の横に大草公園の入口があります。
入口を進んで行くと本丸になります。
天守閣(展望台)
本丸には天守閣の外観をしている展望台があります。
展望台は石垣の上に建つ二重の櫓の外観となっていて、内部1階には大草城に関する資料が展示されています。
最上階から外に出ることができ、景色を楽しむことができます。
【大草公園展望台】
開放時間:8:30~17:00(冬季は日没に合わせて早めに閉める事があります。)
大草城は途中で築城が中止された為、実際に天守は建てられる事はありませんでした。
史実に基づかないいかにも模擬天守閣と云った外観ですが、現在の大草城のシンボルとなっており、見どころです。
こういったものがないと大草城のなどのマイナーなお城は、後世に伝えられなくなってしまいそうです。
景色
展望台からは伊勢湾や知多市の町並みを見ることができます。
全周にフェンスが張られている為、視界が良くないですが安全の為しょうがないですね。
曲輪内部
本丸は現在大草公園となっていて、グラウンドや遊具が設置されています。
本丸の外周部には土塁と空堀、水堀で囲まれ北側に二の丸、三の丸と配置されています。
土塁
本丸の北側と東側に土塁が残されています。
北側の土塁は高さが2~3mほどあり、本丸と二の丸を仕切り敵の侵入を防いでいます。
本丸側からだと草木がそこまでないので、見易くなっています。
本丸東側の土塁は高さが3~4mほど残されていて、迫力があります。
土塁は大草城で良好に残されている遺構なので、見どころです。
大草城・二の丸
曲輪内部
本丸の北側に二の丸があります。
二の丸は草木が多く、散策路となっています。
空堀
二の丸の南側には空堀が残されています。
空堀の深さは1~2m、幅は6~7mほどで、本丸北側の土塁と合わせて高低差がつけられています。
大草城の貴重な遺構のひとつとなっています。
土塁
二の丸の北側には土塁があります。
土塁は高さが3~4mほどあり、当時は二の丸の北、西、東側を囲っていたと思われます。
現在は土塁の上に散策路が設けられていて、歩けるようになっています。
水堀
二の丸の北、西、東側には水堀があります。
水堀は5~6m、幅が10m程はあり、大規模なものとなっています。
大草城で一番良好に残されている遺構で、見どころです。
まとめ
大草城は本丸の模擬天守閣、本丸の土塁、二の丸の水堀が見どころです。
織田信長の弟である織田有楽斎の未完の城ですが、意外と遺構が多く残されているので、歴史の一端に触れることができます。
大草公園(大草城跡)ウェブサイト
https://chita-kanko.com/spot/detail/75/
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