福岡県大野市にある水城(みずき)。
7世紀後半に日本は唐と新羅に敗れた百済を救援する為に、朝鮮半島に軍を派遣します。
しかし、663年の白村江の戦いで日本は唐と新羅に敗れます。
侵攻を恐れた日本は664年に大宰府を守るために水城を築きました。
665年には水城を結ぶように北東側に大野城、南側に基肄城を築きました。
水城は1.2㎞に及ぶ版築土塁と水を蓄えた堀が造成され、東門と西門が設けられした。
鎌倉時代の元寇の際に水城が利用されますが、以後城としての機能を失います。
現在では国の特別史跡に指定され、土塁跡や門跡が残されていて見どころとなっています。
東門の近くには水城館があり、水城に関する資料や続日本100名城のスタンプが設置されています。
水城・基本情報、アクセス
所在地:〒818-0138 福岡県大野市下大利3丁目7-25
城 主:大和朝廷
形 式:平城
文化財史跡:国特別史跡
続日本100名城スタンプ:水城館、大宰府市役所2階、大野城心のふるさと館、
大野市役所、JR水城駅
水城・駐車場
水城東門跡の北西側に「水城跡第2広場駐車場」があります。
20台程停められる無料駐車場です。トイレも駐車場内に完備しています。
東門跡の南側には「水城跡第1広場駐車場」もあります。
水城・東門跡
土塁
水城は大野城と小水城の間の、福岡平野の最も狭くなった場所に土塁が築かれています。
当時の土塁は長さ1.2㎞、幅80m、高さ10mと大規模で、土を突き固める「版築」と枝葉を敷き詰める「敷そだ」と工法で築かれました。
また、当時は土塁の内側と外側に水が蓄えられた濠が築かれ、博多湾側の濠は幅60mもあったとされています。
現在でも1㎞程の土塁が残されていて水城一番の見どころとなっています。
東門跡
水城の東側には東門跡があります。
水城は博多湾と大宰府を結ぶ古代官道と鴻臚館と大宰府を結ぶ古代官道があり、それぞれ道は土塁の切れ間に東門と西門が設けられていました。
1005年に大宰大弐に赴任した藤原高遠は水城で大宰府の印と鍵を受け取り、「岩垣の水城の関」と和歌を詠みました。
水城館
水城の東門跡には水城館があります。
水城館は水城に関する資料や水城の事が分かる映像を見る事が出来ます。
また、水城のパンフレットや続日本100名城のスタンプが設置されています。
【水城館】
所在地:〒818-0132 福岡県太宰府市国分二丁目17-10
開館時間:9:00~16:30
入館料:無料
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月4日)
ウエブサイト:水城館
展望台
水城館の横には展望台があります。
展望台からは水城の土塁や東門跡などを一望する事ができ、見どころとなっています。
展望台は1~2分程で直ぐに登る事が出来るので、ぜひ立ち寄りましょう。
木樋跡
東門跡の南側には木樋跡があります。
木樋は土塁の下に設置されていて、内濠と外濠を繋ぐ導水管の役割があります。
木樋は長さ80m、幅1.2mもあり、内濠には取水口があり流す水の量を調整していました。
まとめ
【水城の見どころ】
・古代の国家事業で築かれた1㎞にも及ぶ長大な土塁
・水城の事を学ぶことが出来る水城館
・展望台から一望できる東門跡と土塁
ウェブサイト:水城跡|大野城市
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