山梨県笛吹市にある小山城。
築城時期は不明ですが、江戸時代後期に編纂された「甲斐国志」には1450年に穴山伊豆守が在城し、甲斐守護の武田信義と対峙していたと云われています。
1504年には穴山伊代守信永が在城し、1523年に鳥坂峠を越えて侵攻してきた南部下野守と花鳥山で戦った後、小山城で防戦しましたが二ノ宮常楽寺へ落ち延び自刃しました。
小山城は南部氏が守っていましたが、1548年に武田晴信の為罪を得て廃城となりました。
1582年に天正壬午の乱で北条氏直が鳥坂城を築城すると、徳川家康は鳥居元忠に小山城を修築させて、守らせたと云われています。
現在でも城跡には土塁や空堀、櫓台などが残され見どころとなっています。
小山城・基本情報、アクセス
所在地:〒406-0831 山梨県笛吹市八代高家
城 主:穴山信永
形 式:平城
文化財史跡:市指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
小山城・駐車場
小山城に専用駐車場はありません。
しかし、小山城の東側には3台程停められる駐車スペースがあります。
トイレはありますが、現在(2023年6月)使用できないので、注意が必要です。
小山城・主郭
虎口跡
駐車スペースの横、小山城の東側には虎口跡が残されています。
虎口の両側には土塁が築かれていて、基本的な平虎口となっていますが、小山城の貴重な遺構となっています。
当時は土塁の前には空堀、通路部分には門があったと思われ、虎口の脇には石組が残されているようです。
石碑
東側虎口の横には小山城の石碑や、説明板があります。
石碑の横には立派な松があり、石碑がカッコ良く見えます。
小山城は浅川扇状地の天川に面した、河岸段丘上に築かれています。北側は天川の急崖で要害となっています。
土塁
小山城の外周部には土塁が築かれていて、四角い方形の曲輪が形成されています。
土塁は高さが3~5m、底辺は15mあり、南側の一部が掘削されていますが、良好に残されています。
曲輪を囲む土塁は壮観で、小山城の一番の見どころです。
櫓台跡
土塁の北端隅部には東屋が建てられています。
この場所には、礎石が残されていて櫓台であったと考えられています。
確かに東屋からは見通しが良く、物見や敵を迎撃するには良い場所となっています。
空堀
小山城の土塁の外側には空堀が残されています。
空堀は深さが2~3m、幅が5~7m程あり、良好に残されています。
空堀の堀底からと土塁の頂部までだと高低差が10m程はあるかと思われ、迫力があり見どころです。
夏場だと草が生い茂っていて空堀が隠れてしまうので、草が枯れる冬場であれば遺構をしっかりと確認んできると思います。
土塁の周りには100本程の桜が植えられているので、春には満開の桜を楽しむ事ができるそうです。
まとめ
小山城は主郭の外周部に築かれた土塁、空堀、東虎口が見どころです。
土塁の上からは南アルプスや、八ヶ岳の山々を見渡す事ができて、のどかで景観の良い場所となっています。
ウェブサイト:富士の国やまなし 高家小山城氏公園
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