静岡県富士市にある善得寺城。
1363年に下野国那須雲巌寺の大勲策禅師が善得寺を開山し、室町時代に今川範政が善得寺に併設する形で善得寺城を築城しました。
1554年に駿河の今川義元、甲斐の武田信玄、相模の北条氏康の三者による甲相駿三国同盟が締結された場所として有名です。
1569年に武田信玄の駿河侵攻により善得寺は焼失してしまいます。
現在では善得寺公園として整備され、三国同盟の庭や付近の住宅地に残る石垣があり、見どころとなっています。
善得寺城・基本情報、アクセス
所在地:〒417‐0001 静岡県富士市今泉8丁目2‐2
城 主:今川氏
形 式:平山城
文化財史跡:ー
日本100名城スタンプ:該当なし
善得寺城・駐車場
善徳寺公園に専用駐車場があります。
3台停められる無料駐車場です。トイレも完備しています。
善徳寺公園までの道が住宅街で狭いので注意が必要です。
善得寺城・善徳寺跡
入口
善得寺公園は善得寺があった場所です。
善得寺は1363年に下野国那須雲巌寺の大勲策禅師が善得寺を開山し、駿河国東部で第一の寺院となりました。
三国同盟の庭
善得寺公園には三国同盟の庭があります。
1554年、臨済宗の僧侶であり今川義元を内政、外交、軍事に渡り補佐した太原雪斎が主導し、駿河国、甲斐国、相模国の駿甲相三国同盟(平和協定)が善得寺で結ばれました。
三国同盟の庭は三国をイメージして石を配置してある庭で、善得寺城の見どころとなっています。
門
三国同盟の庭の隣には門があります。
門は簡易的なもので両側には土塀風の塀があるので、少しお城の雰囲気を感じます。
門の先には小さなお墓があります。
石垣
善得寺公園から南西に700m程にある善得寺城跡には石垣があります。
石垣は高さが1~2m程で桝形が形造られている様子が見受けられます。
住宅街に突如として石垣があり驚きますが、いつ石垣が築かれたのかは不明です。
善得寺城または近くにある東泉院に関連した石垣とは思われるので、善得寺城に訪れた際は見て置いて損はないかと思われます。
東泉院跡
門、塀
東泉院は戦国時代にこの地域を治めていた今川義元が、浅間神社を管理、運営する権利を認めた寺院です。
豊臣秀吉により現在の富士市の中部から東部の村々を領地として認められる程の寺院で、江戸時代になっても幕府から引き続き領地が保証されました。
宝蔵
東泉院跡には宝蔵が残されています。
宝蔵は1857年に再建された蔵で、東泉院跡に残る唯一の建物です。
宝蔵は日中開放されていて内部を無料で見学する事が出来ます。
日吉浅間神社
東泉院の隣には日吉浅間神社があります。
日吉浅間神社は崇神天皇五年の創建と伝わっていますが、はっきりとは分かっていません。
1547年に今川義元が書いた判物により北条氏綱が駿河に攻め込んできた際に功があったとされ、日吉浅間神社は五社別當に任ぜられました。
まとめ
【善得寺城の見どころ】
・善得寺公園に造られた歴史を感じる事が出来る三国同盟の庭
・善得寺城跡に残る桝形状の石垣
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