【葛山城】の駐車場や、西曲輪や東曲輪の二重堀切などの見どころを紹介!

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お城

お城の紹介をします。

静岡県裾野市の葛山城です。

鎌倉、室町、戦国時代に駿東一帯を治めていた葛山氏の本拠地の山城です。

平時に過ごす為の居館と、戦時に備えて築かれた詰めの城が残されていて、中世の城館の様子が分かる貴重な城址です。

1532年には葛山氏広、氏元が駿府に赴き、公家と交流し歌を詠んだと伝えられており、当時の葛山氏と今川氏の密接な関係も明らかになっています。

武田信玄の六男の信貞が葛山氏の最後の領主で、1582年に小山田信茂と甲斐善光寺で最後を共にしたとされています。

現在でも山頂に本丸や二の丸、西曲輪、東曲輪などの曲輪群があり、二の丸と西曲輪の間に築かれた二重堀切や東曲輪の堀切、本丸の土塁などが残されおり、見どころとなっています。

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葛山城・基本情報、アクセス

所在地:〒410-1103 静岡県裾野市葛山367

城 主:葛山氏

形 式:山城 連郭式

文化財史跡:裾野市指定史跡

日本100名城スタンプ:該当無し

葛山城・駐車場

仙年寺 駐車場

葛山城の南に、仙年寺の駐車場があります。

30台程駐められる、無料駐車場です。こちらの駐車場を利用すると良いでしょう。

仙年寺にトイレもあります。

葛山城・縄張り

葛山城 縄張り図(現地案内板より)

葛山城は愛鷹山を背後に、宮川を東にした山城です。

山頂の中心部に本丸、西側に二の丸、西の丸、東側に東曲輪、大手曲輪を一直線に配置した連郭式の縄張りです。

二の丸と西曲輪の間には二重に堀切が、東曲輪と帯曲輪の間にも堀切が築かれ、尾根伝いに迫る敵の侵入を防いでいます。

本丸の外周部には土塁、背後には畝状竪堀群が築かれており、防備を強めています。

仙年寺

仙年寺

葛山城の南側の麓には仙年寺があります。

仙年寺は浄土宗のお寺で、葛山氏が菩提寺としました。

立派な山門の先の境内には、葛山氏の墓所があります。

葛山城・登城道

葛山城 登城口

駐車場から東へ細い道を歩いて行くと、葛山城の登城口があります。

こちらの登城口は大手口で、仙年寺からも登城口がありますが、やはり大手口から見るのが良いと思います。

葛山城・大手曲輪

大手曲輪

登城口から緩やかな道を登って行くと、大手曲輪が見えて来ます。

大手曲輪は葛山城の最東端に位置する曲輪で、最初に敵を迎え撃つ場所です。

現在は曲輪跡のみで、広い平地となっています。

葛山城・袖曲輪

袖曲輪

大手曲輪の先を南側に降りていくと、袖曲輪があります。

袖曲輪は東曲輪の南側に突き出た尾根上の曲輪で、仙年寺を見下ろす事ができます。

葛山城の南側から迫って来た敵に対して、横矢を掛けるには絶好の場所です。

竪堀らしき浅い窪みも見受けられます。

葛山城・東曲輪

内部

東曲輪

大手曲輪の先には東曲輪があります。

東曲輪は本丸や帯曲輪の東側に位置する曲輪で、大手曲輪を越えてきた敵を迎え撃つ葛山城でも主要な曲輪です。

東の堀切(一号堀)

東の掘切(一号堀)

東曲輪の西側には堀切(一号堀)が築かれています。

東の掘切(一号堀)

東の堀切(一号堀)は深さが2~3m、幅が4~5m程あり、良好に残されています。

大手曲輪から登って来て、良好に残された堀切が出現するので、ここでテンションが上がります。

東の掘切(一号堀)南側の斜面を落ちて行き、竪堀になる

堀切は南側の斜面を落ちて行き、竪堀となっています。

竪堀の深さは1m位はあるので、分かりやすく残っています。

東の掘切(二号堀)

東の堀切(二号堀)

東の堀切(一号堀)のすぐ隣には、二号掘が築かれています。

立て続けに同等規模の堀切が築かれていて、驚かせられます。

東曲輪の先は本丸直下の帯曲輪になるので、非常に厳重な防備となっています。

葛山城・帯曲輪

竪堀(三号堀)

竪堀(三号堀)

東曲輪を越えた先には帯曲輪があります。

帯曲輪の南側に沿って歩いて行くと、竪堀(三号堀)があります。

葛山城の南側に築かれている竪堀で、敵が斜面の横移動を制限する防御機構になります。

竪堀(四号堀)

竪堀(四号堀)

帯曲輪の西側に進んで行くと、竪堀(四号堀)があります。

四号掘は現在ではかなり浅くなっていて、ほとんど分からないです。

草が生えていない冬だったら、遺構が確認できるかも知れません。

葛山城・西曲輪

西の堀切(五号堀)

西の堀切(五号堀)

西曲輪と二の丸の間には、堀切(五号掘)が築かれてます。

西の堀切(五号堀)は深さが4~5m、幅が5~6m程はあり、大規模なものとなっていて迫力があります。

葛山城でも一番大きな堀切で、圧倒されてしまいます。

西の堀切(六号堀)

西の堀切(六号堀)

更に五号堀の直ぐ隣には、堀切(六号掘)が築かれています。

深さは3~4m、幅は4~5m程あり、こちらもなかなか大きな堀切となっています。

西の堀切(六号堀)

六号堀の南側を見てみると、斜面を落ちて行きそのまま竪堀となっています。

葛山城は南側に居館や町が広がっているので、南側から敵が迫って来る事が想定されていて、南側の防備に力を入れていることが分かります。

二重堀切(西の掘切・五号堀と六号堀)

二重に築かれた堀切(手前が六号掘、奥が五号堀)

西曲輪に登ってみると、二重に堀切が築かれている様子を一望する事ができます。

写真だと少し分かりづらいですが、堀切が二重に築かれ二の丸に敵が侵入する事を防いでいることが分かります。

これだけ大きな堀切が二重に築かれている様子は圧巻で、葛山城の一番の見どころです。

内部

西曲輪 内部

西曲輪は尾根伝いに築かれた細長い曲輪です。

西曲輪の更に奥には水の手曲輪があり、城内の水を確保していたと思われます。

葛山城・二の丸

虎口

二の丸 虎口

二重堀切の隣に、二の丸に入る為の虎口があります。

虎口は登り坂で且つ、右へ折れていて、二の丸側から横矢が掛けられる様になっていて非常に厳重な虎口となっています。

二重堀切の直ぐ隣にこのような虎口が築かれているとは、縄張りが良く考えられています。

土塁

二の丸 虎口付近の土塁

二の丸の虎口付近には土塁が残されています。

土塁の高さは1~2m程で、虎口に迫る敵に対して、土塁上から攻撃ができるようになっています。

二の丸の虎口は、葛山城で一番厳重な虎口となっています。

内部

二の丸 内部

二の丸は本丸の西側に築かれている曲輪です。

そこまで広さはないですが、一段上には本丸があり、主要な曲輪となっています。

葛山城・本丸

虎口

本丸 虎口

二の丸に本丸に入る為の虎口があります。

登り坂になっていて、やや右に折れているようです。

内部

本丸 内部

本丸は葛山城の最高所で、中心に位置する曲輪です。

本丸には案内板や、四阿、顔はめパネルがあります。

景色

本丸からの景色

本丸からは城下や遠くに山々を見る事ができます。

本丸の北側からは富士山が見えるようですが、木々に阻まれ見る事はできませんでした。

土塁

本丸北側の土塁

本丸の北側には土塁が残されています。

土塁の高さは1~2m程はあり、本丸の背後を守る為に築かれています。

畝状竪堀群

本丸背後に築かれた畝状竪堀群

本丸北側の土塁の先には、畝状竪堀群が築かれています。

現在では掘跡はかなり浅くなってしまっていますが、竪堀が3~4本程築かれていたと思われる跡があります。

本丸背後の防備も抜かりなしです。

最後に

二の丸から見た二重堀切

葛山城は二の丸と西曲輪の間に築かれた、二重堀切が見どころです。

葛山氏の本拠地の山城とあってか、かなり遺構が良好に残されていて、遺構の表示板も設置されているので、見学し易い良いお城です。

葛山城ウェブサイト

 http://www.city.susono.shizuoka.jp/shisei/3/3/2/5672.html

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