滋賀県東近江市にある佐生城(佐生日吉城)。
六角氏の重臣である後藤氏が、観音寺城の支城として築城したと云われています。
後藤氏は藤原秀衡の子孫と云われ平時は麓の後藤館に居住し、佐生城は詰めの城としての機能を持っていました。
後藤但馬守賢豊は進藤貞治と合わせて「六角氏の両藤」と云われる宿老で、浅井攻めで活躍しました。
しかし、後藤賢豊は1563年に六角義賢の子である義治に謀殺されてしまい、1568年には織田信長により観音寺城と佐生城は落城しました。
現在でも本丸の南側には石垣が残されていて見どころとなっています。
佐生城・基本情報、アクセス
所在地:〒529‐1403 滋賀県東近江市五個荘日吉町
城 主:後藤氏
形 式:山城
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ:該当なし
佐生城・駐車場
佐生城の東側に北向岩屋十一面観音の駐車場があるので、こちらを利用すると良いでしょう。
5台ほど止められる広さの駐車場です。
この駐車場は細い山道を登らないといけないので、大きな車は厳しいかも知れません。
佐生城・登城道
駐車場の奥に佐生城の登城口があります。
登城口から佐生城本丸までは370m、歩いて10~15分程で到着します。
道は整備されていて、尾根伝いなので比較的平坦で歩きやすいです。
登城道では視界が開けている場所があり、風景を楽しむことができます。
滋賀県ならではの平地が続いていて爽快感があります。
登城道の途中には大きな岩が立っている場所があります。
いつからあるのか分かりませんが、戦国時代の武士たちもこの岩を見たのでしょうか?
よく倒れずに残っています。
佐生城・本丸
石垣
尾根道を真っ直ぐ歩いて行くと、佐生城の案内板と石垣が見えて来ます。
この石垣の上が本丸となっていて、佐生城は本丸のみのお城となっています。
本丸の南東側の石垣が良好に残されていて、佐生城一番の見どころです。
石垣の高さは5mもあり、荒々しい石が乱積みで積まれていて迫力があります。
隅部は算木積みの過渡期のようで、なんとなく石の長辺と短辺が交互になっています。
石垣は本丸の南側に残されていて、2~3mの高さの石垣が50m以上に渡り築かれています。
当時は本丸の外周部全てに石垣が築かれていたかも知れません。
山の上に築かれた長大な石垣は、迫力があります。
南側の石垣の途中にはやや突き出た折れのある場所があります。
横矢掛かりを意識したものかも知れません。
所々大きな石が使われているので、威圧感があります。
虎口跡
本丸の東側に虎口跡があります。
本丸の東側の虎口は大きな石で、人がひとり通れる程の通路が形成されています。
現在残っている遺構からすると平虎口だったと思われます。
石碑
本丸には後藤但馬守城址の石碑が立っています。
佐生城と書かれておらず、城主の名前で書かれているのは珍しい気がします。
本丸の周囲には木が生い茂っているので、眺望は良くないです。
土塁
本丸の北側には土塁がかすかに残されています。
土塁の高さは1mもない位で、少しだけ土塁の痕跡を確認する事ができます。
まとめ
佐生城は本丸の南側に築かれた石垣が見どころです。
特に南西隅に築かれた石垣は高さが5mあり、迫力満点です。
六角氏の居城である観音寺城の出城の機能を持つお城だけあって、見応えがあります。
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