滋賀県大津市にある西教寺。
正しくは天台宗真盛宗総本山戒光山兼法勝西教寺と云い、天台真盛宗の総本山です。
聖徳太子が創建したと云われ、1486年に僧 真盛が入寺して堂塔と教法を再興し天台念仏と戒律の道場として栄えました。
1571年の織田信長により比叡山延暦寺の焼き討ちの際に西教寺も焼失してしまいますが、坂本城主の明智光秀が再興に尽力しました。
現在でも江戸時代に建立された本堂や安土桃山時代の伏見城から移築された客殿と煌びやかな襖絵、小堀遠州作の庭園などがあり、見どころをなっています。
西教寺・基本情報、アクセス
所在地:〒520‐0113 滋賀県大津市坂本5丁目13‐1
営業時間:9:00~16:30
拝観料:大人500円・中学生300円・小学生200円
TEL:077‐578‐0013
ウェブサイト:天台真盛宗総本山 西教寺
西教寺・駐車場
西教寺の東側に参拝者駐車場があります。
35台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは駐車場や境内にあります。
西教寺・境内
総門
境内の入口には総門があります。
1571年に織田信長による比叡山の焼き討ちの際に西教寺も焼失してしまい、坂本城主となった明智光秀は西教寺の復興に協力した事から、明智家ゆかりの寺院となっています。
西教寺の総門は坂本城から移築された総門で、高さは6.4mと堂々とした門構えとなっています。
大本坊
勅使門を右に曲がり槻坂を登って行くと大本坊があります。
坂本城主であった明智光秀が坂本陣屋を寄進して焼失していた大本坊を再建しました。
現在の大本坊は昭和33年に完成したもので、昭和の木造建築物では滋賀県最大と云われています。
本堂(重要文化財)
境内の中心に本堂があります。
比叡山の焼き討ちの焼失後に再建された本堂を、江戸時代中期に改築再建したものです。
桁行7間、梁間6間の入母屋造りで屋根は本瓦葺き、正面には3間の向拝を設けています。
江戸時代中期の貴重な建築物である本堂は迫力があり見どころです。
客殿(重要文化財)
本堂の隣には客殿があります。
客殿は1598年に伏見城の旧殿を大谷刑部少輔吉隆公菅堂(大谷吉継)と山中山城守令室が移したものと云われてます。
内部は上座の間や賢人の間、猿猴の間、鶴の間などがあり、それぞれの部屋には狩野派による壮麗な襖絵が描かれていて、必見です。
客殿の部屋に描かれた襖絵は壮観で、秀吉が実際に座ったかも知れないと思うと歴史を身近に感じる事ができ、西教寺一番の見どころです。
客殿庭園
客殿の横には客殿庭園があります。
庭園は茶人、作事奉行として有名な小堀遠州が造園したと云われ、中央には琵琶をモチーフにした瓢箪型の池泉があります。
庭園はこの場所以外にも境内に多数あるので、それぞれで違った景色を楽しむ事ができます。
煕子の墓
境内には煕子の墓があります。
煕子は明智光秀の妻で、結婚直前に疱瘡にかかり顔に跡が残ってしまったが、光秀は気にせずに迎えたというエピソードがあります。
また、光秀が朝倉氏に仕えた際に酒宴の費用を工面する為に自分の黒髪を売ったという話もあり、夫婦仲が良かったと云われています。
唐門
宗祖大師殿の前には唐門があります。
宗祖大師殿は天台真盛宗、真盛上人の木造をまつっているお堂で、入口には立派な唐門が建てられています。
唐門を宗祖大師殿側から見ると琵琶湖を望むことがえき、壮観です。
まとめ
【西教寺の見どころ】
・江戸時代中期に再建された内部の極彩色豊かな四天柱、細やかな欄間の本堂
・伏見城から移築された客殿の各部屋に描かれた壮麗な襖絵
・小堀遠州が造園した客殿庭園を初めとする各庭園
ウェブサイト:天台真盛宗総本山 西教寺
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