長野県佐久市にある田口城。
室町時代末期に土豪の田口氏が築城した山城です。
1546年に武田信玄が佐久に侵攻した際に田口城は攻められ落城しました。
1548年に上田原の戦いで武田家が敗れると田口長能は田口城を奪還しようとしましたが、敗れて田口氏は滅亡しました。
その後は、北条方の相木氏系の依田能登守が城主となりました。
武田家滅亡後は徳川家康に仕えた依田信蕃が居城とし、麓に館を構えました。
戦国時代の終焉と共に田口城は廃城となりました。
現在では田口城址には展望台が設置され龍岡城五稜郭を一望する事ができます。
また、主郭背後の堀切や、主郭の石積みが残され見どころとなっています。
田口城・基本情報、アクセス
所在地:〒384‐0412 長野県佐久市田口
城 主:田口氏、依田氏
形 式:山城
文化財史跡:ー
日本100名城スタンプ:該当なし
田口城・駐車場
田口城の西側に五稜郭展望台駐車場があります。
この場所に行くためには、田口城の北側を通る狭い山道を通らなくては行けません。
龍岡城や蕃松院の駐車場に車を止めて麓から歩いて登るという事もできます。
田口城・展望台
田口城には展望台が設置されています。
展望台からは龍岡城五稜郭が一望できるようになっています。
龍岡城五稜郭は日本に2つしかない五稜郭で、龍岡城の他には函館の五稜郭があります。
五稜郭は西洋で考えられた縄張りで、大砲を使用した戦いを前提として、稜保を全方位(星形)に設ける事で死角をなくす効果があります。
綺麗な星形となっている様子が分かり、必見です。
田口城・主郭
石積み
展望台から東に進んで行くと他より高くなった曲輪があり、ここが主郭と思われます。
主郭の西側の裾の部分には石積みが築かれています。
石積みは高さが1mない位ですが、田口城の貴重な遺構で見どころです。
主郭の南西側にも少し石積みが残されています。
現在残されているのはごくわずかですが、当時はたくさんの石積みが築かれていたかも知れません。
主郭内部
主郭は田口城で一番高い場所に位置していて、標高は881mあります。
他の曲輪より広く、現在は跡のみとなっています。
祠
主郭の西側には祠が建てられています。
祠は一段低くなった帯曲輪と思われる場所にもあります。
城山自然研究園
主郭の一段下がった場所に城山自然研究園が建てられています。
現在使われているかは分かりませんが、田口城を見て回る際の目印になります。
堀切
主郭の東側(城山自然研究園の隣)には堀切が残されています。
堀切は深さが3~4m、幅は6~7m程あり良好に残されています。
堀切は田口城で一番ハッキリと残されている遺構で見どころです。
堀切は主郭の背後を守る為に築かれていて、大きく迫力があります。
やはり主郭の背後の堀切は、城の中で一番大きなものとなる場合が多いようです。
まとめ
田口城は主郭背後の堀切と主郭西側の石積みが見どころです。
田口城は龍岡城五稜郭が一望できる展望台があるので、龍岡城と一緒に見学すると良いでしょう。
長野県のオススメのお城
コメント