長野県下伊那郡高森町にある松岡城。
南北朝時代に信濃国伊那郡市田郷の地頭松岡氏が築城しました。
その後、松岡氏の本拠地として約200年間機能しましたが、1588年に徳川家康により改易され廃城となりました。
松岡城は標高560mの段丘の先端部に位置しており、東側は間ヶ沢、西側は銚子ヶ洞と深い沢より自然の地形を最大限に利用しています。
更に銚子ヶ洞の西側には松岡南城があり、壮大なお城となっています。
現在でも城跡には各曲輪を仕切る空堀や土塁、虎口跡が残されていて見どころとなっています。
松岡城・基本情報、アクセス
所在地:〒399‐3103 長野県下伊那郡高森町下市田2502
城 主:松岡氏
形 式:平山城
文化財史跡:町指定史跡
日本100名城スタンプ・該当なし
松岡城・駐車場
松岡城の北西に専用駐車場があります。
10台ほど止められる無料駐車場です。簡易トイレがありますが、あまりオススメしません。
駐車場には松岡城のパンフレットが設置されているので嬉しいです。
松岡城・五の曲輪
五の堀
駐車場に行く道の途中が五の曲輪があります。
五の曲輪の前面には五の堀があり、現在でも大きな空堀が残されています。
松岡城の最初の防衛機能となっています。
松源寺
五の曲輪の内部には松源寺があります。
松源寺は1511~1513年の間に松岡城主の伊予守貞正によって建立されました。
井伊家の菩提寺である龍潭寺と関係があることから、1545年には今川氏に命を狙われた亀之丞(井伊直親)がこの松源寺に逃れました。
松岡城・四の曲輪
四の堀
四の曲輪の前面にも空堀が築かれています。
四の堀は築城当時よりだいぶ遺構が失われているように思います。
松岡城・三の曲輪
三の堀
三の曲輪の前面には三の堀が築かれています。
三の堀はかなり堀幅が広くなっていますが、当時かもここまで広かったわけではなさそうです。
それでもかなり大きな空堀となっているので迫力があります。
松岡城・二の曲輪
二の堀
二の曲輪の前面には二の堀があります。
二の堀は深さが5~6m、幅が8~10m程あり、良好に残されています。
四の堀は土橋を挟んだ両側に築かれていて、どちらも迫力があります。
これだけ大きな堀だと敵も簡単に近づくことができません。
二の曲輪の中には松岡城の縄張り図付きの説明板があるので必見です。
松岡城・本曲輪
虎口跡
本曲輪の入口には虎口跡があります。
虎口の前面には一の堀、横には土塁が築かれていて、敵の侵入を拒んでいます。
松岡城で一番城郭の防衛施設が詰まっているので、見どころです。
一の堀
一の堀の北側に行くと大規模な空堀が残されています。
空堀奥の本曲輪側には土塁がそびえ立ち、高低差がかなりあります。
空堀はそのまま間ヶ沢へと落ちていき竪堀となっています。
土塁
一の堀に沿って土塁が残されています。
土塁の高さは高い所で2mほどあり、二の曲輪から迫る敵を防いでいます。
景色
本曲輪の先端部からは南アルプスや天竜川を見ることができます。
松岡城が段丘地に築かれていることが一目瞭然です。
視界を遮るものがないので爽快です。
松岡城・帯曲輪
横堀
本曲輪の先の斜面には帯曲輪が築かれています。
帯曲輪の横には横堀も築かれていて本曲輪の防御力を高めています。
現在確認することはできませんが、付近の斜面には畝状竪堀が築かれていたようです。
まとめ
松岡城は本曲輪の虎口、一の堀、土塁のセットが見どころです。
城内は歩きやすく散策しやすいので、土造りのお城を見るにはうってつけです。
松源寺ウェブサイト
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