茨城県土浦市にある土浦城(別名:亀城)。
室町時代後期に若泉氏が築城したと云われています。
1516年に小田氏の武将である菅谷勝貞が若泉氏を倒し、菅谷氏が3代に渡り城主となります。
織豊時代では徳川家康の次男である結城秀康の支配下となりますが、1601年に越前国に転封となると藤井松平氏が城主となります。
その後は西尾氏、朽木氏、土屋氏、大河内松平氏と変わり、土屋政直が城主となると代々土屋氏が城主となり明治維新を迎えます。
現在は亀城公園といて整備され、江戸時代に建てられた櫓門や霞門が現存し、西櫓や東櫓、土塀などが復元され見どころとなっています。
土浦城・基本情報、アクセス
所在地:〒300‐0043 茨城県土浦市中央1丁目13
城 主:若泉氏、信太氏、菅谷氏、結城氏、藤井松平氏、
西尾氏、朽木氏、土屋氏、大河内松平氏
形 式:平城
文化財史跡:県指定史跡
続日本100名城スタンプ:土浦城東櫓(休館日の場合は、まちかど蔵「大徳」9:00~17:00)
土浦城・駐車場
土浦城の北西側に土浦市立博物館がありますが、第一駐車場は博物館を見学する人向けの駐車場となっています。
第一駐車場から南西に100m程行った所に第二駐車場があります。
こちらは博物館や土浦城(亀城公園)を利用する人も駐車可能な場所です。
37台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは博物館内や亀城公園内にあります。
土浦城・御城印
土浦城 御城印 1枚300円
土浦城の御城印が販売されています。
土浦市立博物館の受付で1枚300円で購入する事が出来ます。
博物館では土浦藩土屋家の刀剣や茶道具、土浦城のジオラマが展示されているので、必見です。
【土浦市立博物館】
所在地:〒300‐0043 茨城県土浦市中央1丁目15‐18
開館時間:9:00~16:30
入館料:一般200円・高校生以下無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)・年末年始・展示替えに伴う臨時休館
ウェブサイト:土浦市立博物館
土浦城・縄張り図
土浦城は霞ケ浦の西側の河口に築かれた平城で、北側には新川、南側には上沼、下沼があり、城内には水堀が幾重にも巡らされています。
江戸時代には川口河口が整備され、霞ケ浦、利根川、江戸川を繋ぐ港町として栄えました。
本丸を囲むように二の丸、二の丸を囲むように三の丸が配置された輪郭式の縄張りとなっています。
土浦城・本丸
西櫓
本丸の西側には西櫓があります。
西櫓は1620~1621年に西尾氏が城主だった時に建てられた櫓で、明治の廃藩置県まで存在していました。
しかし、1949年のキテイ台風により小破し、翌年に解体されました。
現在の西櫓は解体された部材を使用して、1992年に復元されたもので、土浦城のシンボル的な存在となっています。
外観は白漆喰総塗籠の本瓦葺き、華美な装飾はなく土塁の上に建てられている西櫓は関東の城郭と云った雰囲気となっています。
本丸西側の現存当時の部材を用いて復元された西櫓は見どころです。
櫓門
本丸の南側に櫓門が建っています。
櫓門は1656年に朽木氏が城主の時に改築された記録が残っており、土浦城に残る江戸時代の建築物です。
本瓦葺きで上階は白漆喰塗籠、階上の床には石落としが設けられています。
内部には太鼓が置かれ、土浦城下に時刻を知らせていた事から太鼓櫓とも呼ばれています。
1986~1987年に解体修理が行われていて、享保19年(1734年)銘の祈祷棟札が発見されています。
本丸に建つ江戸時代の貴重な城郭建築物である櫓門は見どころです。
東櫓
本丸の東側に東櫓があります。
東櫓は西尾氏が城主だった時に建てられた二重櫓で、明治時代の火災で本丸館と共に焼失しています。
現在の東櫓は1998年に復元されたものとなっています。
外観は白漆喰総塗籠の本瓦葺きで西櫓よりも一回り大きい櫓となっています。
内部には続日本100名城のスタンプが設置されていたり、櫓門内部にあった太鼓が展示されています。
本丸の東側土塁上に復元された城内最大級の東櫓は見どころです。
霞門
東櫓の近くには霞門があります。
霞門は櫓門と共に江戸時代から残る建築物で、薬医門形式の門となっています。
本丸北側の土浦城記には加数味之門と記載されています。
土浦城・二の丸
土塁
本丸の周りに二の丸がありますが、現在は南側と西側、東側の一部のみが残されています。
二の丸の南側の外側には土塁が残されていて、1~2m程の高さとなっています。
旧前川口門(市指定文化財)
二の丸の東側には旧前川口門があります。
旧前川口門は江戸時代末期に建てられた高麗門で、当時は武家屋敷の多計郭と町屋の間を仕切る門でした。
1885年に土浦戸長役場、1920年には等覚寺の山門として移築されますが、1981年にこの場所に移されました。
土浦城・三の丸
郁文館の正門(市指定建築物)
土浦城から西に200m程行った歩道橋のある交差点近くに、郁文館の正門があります。
郁文館は土浦藩の藩校で初めは城内に在りましたが、1839年に藩主である土屋寅直がこの場所に新築しました。
1935年に郁文館は取り壊されましたが、この正門だけは残されています。
土浦まちかど蔵・大徳
土浦城から南に200m程行った所に土浦まちかど蔵・大徳があります。
この辺りは土浦城下町の面影が残る場所で、カフェや蕎麦屋、てんぷら屋などがあり食事や休憩をするには良い場所です。
土浦まちかど蔵・大徳では観光案内やお土産が販売され、東櫓が休館日の時は続日本100名城のスタンプを押すことが出来ます。
【土浦まちかど蔵・大徳】
所在地:〒300‐0043 茨城県土浦市中央1丁目3‐16
開館時間:9:00~18:00
入館料:無料
休館日:12月29日~1月3日
まとめ
【土浦城の見どころ】
・本丸南側の江戸時代から残る土浦城の貴重な建築物である櫓門
・本丸西側の当時の部材を使用して復元された西櫓
・本丸東側の城内最大級の東櫓
ウェブサイト:名所・史跡の紹介|土浦市公式ホームページ
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