岐阜県飛騨市にある江馬氏館(江馬氏館跡庭園)。
室町時代~戦国時代に北飛騨を治めた江馬氏の館です。
江馬氏は平氏、または鎌倉幕府執権北条氏の一族であったと云われ、有力在地領主でありました。
戦国時代には武田氏や上杉氏、南飛騨の姉小路氏、三木氏と渡り合いますが、1582年の江馬輝盛の時に姉小路(三木)自綱に敗れ力を失いました。
江馬氏館は14~16世紀まで使われていた下館で、東側の山を背にして北、西、南側を土塀で囲んだ100四方の規模でありました。
現在では会所、主門、庭園、土塀等が復元されていて、当時の姿を見る事ができ見どころとなっています。
江馬氏館・基本情報、アクセス
所在地:〒506‐1121 岐阜県飛騨市神岡町殿573‐1
城 主:江馬氏
形 式:平城・館
文化財史跡:国指定史跡「江馬氏城館跡 下館」・国名勝「江馬氏館跡庭園」
日本100名城スタンプ:該当なし
江馬氏館・駐車場
江馬氏館の北側に「道の駅 スカイドーム神岡」があるので、こちらの駐車場を利用しましょう。
111台停められる広い無料駐車場です。トイレは道の駅や江馬氏館跡公園にあります。
ここから江馬氏館までは歩いて4~5分程です。
【道の駅 スカイドーム神岡】
江馬氏館・御城印
江馬氏館 御城印 1枚300円
江馬氏館の御城印が販売されています。
「道の駅 スカイドーム」の売店で1枚300円で購入する事ができます。
神岡城の御城印も販売しています。
江馬氏館・下館
西堀
江馬氏館の西側には西堀が築かれています。
西堀は全長65mで主門と脇門の土橋を残り3つに分かれています。
北側の堀は箱堀(台形の形)、南側は薬研堀(V字の形)となっていて、深さは1.3m~2.8mあります。
館の北側にあるエントランスには西堀の断面の展示があります。
西堀(薬研堀)の規模は年代により変わりますが、14終わり頃~15世紀初めが一番規模が大きく、深さは2.8m、幅は4.1mとなっています。
実際に断面図の横に立つと西堀の大きさを実感する事ができます。
土塀
館の西側には土塀が復元されています。
土塀は近世城郭で見られる白漆喰ではなく、中世の城郭に見られる土壁となっています。
土壁の土塀は一乗谷城の復元町並みを思い出します。
館の南西の広場は発掘調査により小札や金属を溶かした屑が出土していて、工房があったと考えられています。
主門
江馬氏館の入口には主門が復元されています。
主門は薬医門形式で屋根は檜皮葺きとなっていて、館の正面玄関で客人が出入りした門です。
主門は中世の城館を感じる事ができ、見どころです。
主門の前は門前広場があり、発掘調査により当時は馬屋や武士が寝泊まりする宿直屋(とのいや)があったと考えられています。
会所
主門の先には会所が復元されています。
会所は当時の材料と工法で復元されていて、小ぶりですが趣があり良いです。
会所は北飛騨を治めた江馬氏の栄華を体感できる建築物で、見どころです。
会所内には主人の間や接客の間、控えの間、月見台などがあります。
接客の間で庭園を眺めながら客人をもてなし、周辺の力を持った国人や大名と親交を深めたと思われます。
会所には展示資料もあるので、江馬氏や会所について理解を深める事ができます。
庭園
会所の南側には庭園が復元されています。
庭園は当時の様子を忠実に再現されていて、国の名勝に指定されています。
接客の間から見える庭園は当時の景観を目にする事ができ、見どころです。
まとめ
江馬氏館は当時の工法で復元された会所、庭園、主門が見どころです。
木造で復元された会所から見る国名勝の庭園は、当時の人が見た景色と同じものが見る事ができ、貴重な場所となっています。
江馬氏館ウェブサイト:史跡 江馬氏館跡公園
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