岐阜県瑞浪市にある鶴ヶ城。
鎌倉時代初期に源頼朝に仕えた土岐光衡によって築城されました。
光衡は土岐邑の一日市場に館を設け、土岐を名乗りました。
1221年の承久の乱では光衡の子土岐光行は幕府方、光時は上皇方に付きました。
室町時代には土岐頼貞が守護に任じられ、一日市場館を本拠としました。
土岐氏が去ると遠山氏や延友氏が城主となり、1575年には織田信長が明智城を救援する為に入城しました。
1600年の関ヶ原の戦いの前哨戦である東濃の戦いでは、西軍の城となっていた鶴ヶ城を東軍方の小里光親が攻めました。
その後、鶴ヶ城は廃城となりました。
現在では本曲輪、西出丸、東出丸、腰曲輪が残されています。
本曲輪背後の大堀切、西側の長大な土塁、西側と東側の出丸、葵の井戸が見どころとなっています。
鶴ヶ城・基本情報、アクセス
所在地:〒509‐6101 岐阜県瑞浪市土岐町2659‐3
城 主:土岐氏、遠山氏、延友氏、河尻氏など
形 式:山城
文化財史跡:県指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
鶴ヶ城・駐車場
鶴ヶ城の東側に諏訪神社の駐車場があります。
4台止められる広さの無料駐車場です。ここから登城口までは徒歩3分です。
鶴ヶ城・御城印
鶴ヶ城 御城印 1枚300円
鶴ヶ城の御城印が販売されています。
道の駅「きなぁた瑞浪」で1枚300円で購入する事ができます。
鶴ヶ城と別名の神篦城(こうのじょう)の2種類があり、両方購入し並べると1つの柄になります。
【道の駅 きなぁた瑞浪】
鶴ヶ城・登城口
鶴ヶ城の南東に登城口があります。
登城口には鶴ヶ城の全体の案内図、縄張り図が設置されているので分かりやすくて良いです。
登城口から本曲輪までは15分程掛かります。
登城道は比較的整備されているので、歩きやすくなっています。
鶴ヶ城・腰曲輪
二の木戸跡
登城口を登って行くと二の木戸跡があります。
二の木戸は登城口にある2番目の木製の簡易的な門があった場所です。
一の木戸の場所が案内板に掲載されていないので詳細は分かりませんが、登城口にあったのかも知れません。
腰曲輪(馬場)内部
西出丸の東側に腰曲輪があります。
腰曲輪は主要な曲輪の側面に築かれた細長い曲輪で、主要な曲輪を補強する機能があります。
腰曲輪からは登城道に面しているので、登って来る敵を攻撃することができます。
鶴ヶ城・西出丸
西出丸内部
鶴ヶ城の南西に西出丸があります。
西出丸は鶴ヶ城の西側の尾根に築かれた曲輪で、周囲を見渡せるので敵の動きを監視することができます。
西出丸は登城道に接していて平坦地も広いので、重要な曲輪と云えます。
景色
西出丸は神篦の里や土岐川を一望する事ができます。
鶴ヶ城で一番眺望が良い場所で、見どころのひとつとなっています。
鶴ヶ城・御殿場
謎の穴石(旗立石)
御殿場には謎の石があります。
謎の石は旗を立てる石や手水鉢、または門の礎石とも云われどのような利用をされていたかは分かっていません。
すごくきれいな丸い穴が造られています。
御殿場内部
西出丸の北側には御殿場があります。
御殿場は本曲輪の次に広い曲輪で、御殿が建てられていたと考えられています。
土塁
御殿場の西側には土塁が残されています。
土塁は高さが3m、長さは50m以上はあり、鶴ヶ城の西側を守っています。
御殿場西側の土塁は非常に良好に残され迫力ある遺構なので、見どころです。
葵の井戸
御殿場の北側に葵の井戸があります。
葵の井戸は鶴ヶ城の貴重な水源で、城兵達の生命線です。
鶴ヶ城が落城した際に葵姫がこの井戸に身を投げたとの言い伝えが残されています。
切岸
御殿場の北側には本曲輪南側の切岸が築かれています。
切岸は曲輪の斜面を人工的に削り、角度を急にする事で敵の侵入を防ぐ機構です。
本曲輪南側の切岸はほぼ垂直になっています。
鶴ヶ城・東出丸
東出丸内部
鶴ヶ城の東側に東出丸があります。
東出丸の鶴ヶ城の東に延びる尾根に築かれた曲輪で、西出丸と合わせて鶴が翼を広げたような形となっています。
景色
東出丸からも眼下を見る事ができます。
やや草が多く西出丸の方が眺望は良いです。
鶴ヶ城・本曲輪
虎口跡
東出丸の北側に本曲輪があります。
本曲輪の南側に虎口跡があり縄張り図では桝形虎口となっていますが、現在では桝形の形はほとんど確認できません。
本曲輪内部
本曲輪は標高270mの山頂に位置し、麓からの比高は80mあります。
本曲輪は鶴ヶ城で最も広い曲輪で、現在では城豊稲荷や土岐神社、鶴ヶ城の説明板などが建てられています。
景色
本曲輪の東側の視界が開けているので景色が良いです。
やはり西出丸からの景色が一番良いです。
土岐神社
本曲輪の西側には土岐神社が建立されています。
土岐神社は土岐氏を祀る神社で、戦国時代に活躍した明智光秀は土岐氏の子孫と云われています。
土岐神社の背後に大堀切が築かれています。
大堀切
本曲輪の背後にある大堀切の底に行くための道が西出丸にあります。
ここから歩いて5分程で大堀切に行くことができます。
大堀切を経由して裏天神山城、天神山城へ行くこともできるようです。
本曲輪の背後(西側)には大堀切が築かれています。
大堀切は深さが6~8m、幅が10m以上はあり巨大な堀切となっています。
大堀切は圧倒されるほどの大きさで、鶴ヶ城の一番の見どころです。
大堀切は西出丸から少し歩いて行く場所にあるので見逃しがちになってしまいますが、鶴ヶ城一番の見どころなのでぜひ見学しましょう。
まとめ
鶴ヶ城は本曲輪背後の大堀切、御殿場西側の長大な土塁、鶴が翼を広げたかのような西出丸と東出丸が見どころです。
城内の各所に案内板が設置され見学通路も整備されている為、見学しやすい山城となっています。
鶴ヶ城のウェブサイト
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