愛知県名古屋市にある大高城。
永正年間(1504~1521年)に花井備中守により築かれたと云われています。
弘治年間(1532~1558年)には水野忠氏父子が在城しており、はじめは今川方に付いていましたが、後に織田方に付いた為、今川方の鳴海城主である山口左馬之助に攻められました。
1560年に今川義元の家臣である鵜殿長照が入城し、織田軍に囲まれる大高城に松平元康(後の徳川家康)が兵糧を運び入れ、そのまま大高城の守備に付きました。
桶狭間の戦いで織田信長が今川義元を討ち取った事で、松平元康は大高城を離れ岡崎城に入城しました。
その後、大高城は織田の管理する所となりますが、戦略上必要性が無くなった為まもなく廃城となりました。
1616年に尾張藩の家老である志水忠宗が大高城跡地に居館を構え、明治時代に廃止されました。
現在では大高城跡公園として整備され、本丸、二の丸の曲輪跡、空堀や土橋が残され見どころとなっています。
大高城・基本情報、アクセス
所在地:〒459‐8001 愛知県名古屋市緑区大高町城山
城 主:花井備中守・水野氏
形 式:平山城
文化財史跡:国指定史跡
日本100名城スタンプ:該当なし
大高城・駐車場
大高城に専用駐車場はありません。
大高城から東に1㎞の場所に大高緑地第6駐車場があるので、こちらの駐車場を利用すると良いでしょう。
大高緑地から歩いて20分程で大高城に着くことができます。
大高城・御城印
大高城・丸根砦・鷲津砦 御城印
大高城(丸根砦、鷲津砦)の御城印が販売されています。
大高城近くにある「喫茶店はな華」と「大高観光案内所」で大高城、丸根砦、鷲津砦の3枚セットで1000円で購入する事ができます。
【喫茶店はな華】
所在地:〒459‐8001 愛知県名古屋市緑区大高町鶴田190
営業時間:8:00~18:00・土曜日 7:00~18:00
定休日:水曜日
【大高観光案内所】
所在地:〒 愛知県名古屋市緑区大高町字石ノ戸33番地
営業時間:10:00~16:00
営業日:土曜日、日曜日
定休日:平日(月~金曜日)
大高城・二の丸
登城口
大高城の北西に入口があります。
入口には大高城の説明板や石碑が建てられています。
曲輪内部
本丸の外周部に二の丸があります。
二の丸は広大な平地となっていて、端の方まで行くと眼下に町並みを見ることができます。
土橋
二の丸と本丸の間には空堀が築かれていて、曲輪は土橋で繋がっています。
土橋が道幅が2mほどで両側は空堀でえぐられています。
空堀
土橋から空堀を覗き込むことができます。
空堀は深さが5~6m、幅は10m以上あり、二の丸と本丸を隔てています。
大高城で最も良好に残されている遺構で、一番の見どころです。
大高城・本丸
曲輪内部
本丸は上下2段に分かれて築かれています。
上段にある城山八幡社を本丸、一段下が二の丸とも考える事ができます。
若き日の徳川家康がこの大高城に兵糧を運び込み、桶狭間で今川義元が討たれた事で徳川家康の天下統一の物語が始まると思うと鳥肌が立ちます。
城山八幡社
本丸の上段に城山八幡社が建立されています。
城山八幡社は大高城主花井備中守が、鎌倉の鶴岡八幡宮から分霊しこの地に建立しました。
江戸時代までは武士のみがこの城山八幡社に参拝する事ができ、村人は町屋川に建立された八幡社に参拝していました。
丸根砦
入口
大高城から東に800mの場所に丸根砦があります。
丸根砦の入口は北側と南側にそれぞれあり、大高城から歩いて15分程で行くことができます。
慰霊碑
丸根砦は1559年に織田信長が今川義元の侵攻に備えて、鳴海から延びる丘陵地に築いた砦です。
1560年の桶狭間の戦いの際に織田方の佐久間盛重が守備に付きましたが、今川方の松平元康に攻められ全滅します。
砦跡には慰霊碑と丸根砦の石碑が建てられています。
鷲津砦
入口
大高城から北東に700mの場所に鷲津砦があります。
鷲津砦の入口は西側と北側にそれぞれあり、大高城から歩いて15分程で行くことができます。
石碑
鷲津砦は1559年に織田信長が今川義元の侵攻に備えて、鷲津砦と共に築かれました。
1560年の桶狭間の戦いの際に織田方の飯尾定宗が守備に付きましたが、今川方の朝比奈泰能に攻められ全滅します。
砦跡には石碑が建てられています。
まとめ
大高城は本丸と二の丸の間に築かれている空堀が見どころです。
大高城の近くには桶狭間の戦いの前哨戦となった丸根砦や鷲津砦もあるので、一緒に見学する事で歴史ロマンに触れることができます。
大高城ウェブサイト
https://www.city.nagoya.jp/midori/page/0000052381.html
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