滋賀県甲賀市にある油日神社(あぶらひじんじゃ)。
油日岳の山頂に油の日のような光と共に油日神が降臨した事から、油日との名がついたと云われています。
室町時代に編纂された「油日大明神縁起」には聖徳太子により勧請されたと記述され、甲賀の総社として多くの甲賀武士に信仰されました。
現在では本殿や拝殿、楼門の両側に延びた廻廊などが重要文化財に指定されていて、見どころとなっています。
油日神社・基本情報、アクセス
油日神社・駐車場
油日神社の南西側に「参拝者用駐車場」があります。
10台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは駐車場横にあります。
油日神社・境内
鳥居
境内の入口には鳥居が建てられています。
鳥居の先の参道は真っすぐ楼門まで延びていて、参道の左手には油日神社の説明板が設置されています。
楼門(重要文化財)
参道の先には楼門があります。
楼門は1566年に建立された入母屋造りの門で、屋根は檜の樹皮を何重にも重ねた檜葺きとなっています。
参道の中央に堂々と立つ楼門は風格があり、見どころです。
楼門を見上げると屋根下にいくつも並ぶ垂木が壮観で、二階部分には高欄が設けられています。
室町時代に建立された建築物が現在でも見る事ができるのは、貴重で凄い事ですね。
廻廊(重要文化財)
楼門の両側には廻廊が建てられています。
廻廊も楼門と同時期に建立され、国の重要文化財に指定されています。
屋根も楼門と同様に檜皮葺きとなっていて、境内を囲むように建てられた廻廊は趣があり壮観です。
油日神社の境内では映画やテレビ番組のロケが行われる場所としても有名で、廻廊が取り巻く中世の神社建築物は滋賀県内でここだけとなっています。
楼門と左右に延びる廻廊は趣があり、油日神社一番の見どころです。
拝殿(重要文化財)
境内の中心に拝殿があります。
拝殿は天正年間に建てられたと云われ、入母屋造りで屋根は檜皮葺、四方は格子戸に縁が回されています。
正面には軒唐破風が設けられていて、屋根の豪快さと格子戸の風通しの良い感じが独特な景観となっていて、見どころです。
本殿(重要文化財)
拝殿の奥に本殿があります。
本殿は1493年に建てられたもので、正面三間、奥行き二間の内陣の前面に葺き降ろしの一間通りの庇を取り込み外陣としています。
本殿は三間社流造りで室町時代の特色を残している貴重な建物で、見どころです。
梵鐘(市指定有形文化財)
境内の西側に梵鐘があります。
梵鐘は1620年に秀吉や家康に仕えた山岡図書頭景以が、寄進したとものと伝わっています。
まとめ
【油日神社の見どころ】
・室町時代に建てられた豪快な楼門と境内を囲む廻廊
・天正年間に建てられた重装な檜皮葺屋根と、軽快な格子戸の組み合わせが美しい拝殿
・室町時代の特徴を色濃く残している本殿
ウェブサイト:油日神社公式ホームページ
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