熊本県山鹿市にある鞠智城(きくちじょう)。
7世紀後半にヤマト政権が築城した山城です。
ヤマト政権は朝鮮半島の百済を救援する為に救援を送りますが、663年の白村江の戦いで唐と新羅連合軍に敗れます。
日本が攻められると危機感をいだいたヤマト政権は大宰府を守るために、大野城や水城、基肄城と共に鞠智城を築城しました。
築城された当初の飛鳥時代は大野城や基肄城などを支援する機能がありましたが、奈良時代は役所の機能、平安時代には食料を蓄える機能へと変わりました。
城跡は国の史跡に指定され、土塁や門跡などが残されています。
また、鼓楼(八角形建物)や米倉、板倉、兵舎などの建物が復元され、見どころとなっています。
鞠智城・基本情報、アクセス
所在地:〒861‐0425 熊本県山鹿市菊鹿町米原443‐1
城 主:ヤマト政権
形 式:古代山城
文化財史跡:国指定史跡
続日本100名城スタンプ:温故創生館
鞠智城・御城印
鞠智城 御城印
鞠智城の御城印は、「温故創生館」の受付で頂くことが出来ます。
簡単なアンケートに答えると特別バージョンの御城印を頂くことが出来ます。
【温故創生館】
所在地:〒861‐0425 熊本県山鹿市菊鹿町米原443‐1
開館時間:9:30~17:15(入館は16:45まで)
観覧料:無料
休館日:月曜日(祝祭日の場合は翌日)、12月25日~1月4日
ウェブサイト:【公式】歴史公園鞠智城・温故創生館
鞠智城・駐車場
歴史公園鞠智城の中に駐車場があります。
無料で60台程停められる広さの無料駐車場です。トイレは温故創生館の横にあります。
鞠智城・城跡
鼓楼(八角形建物)
歴史公園鞠智城で一際目立つ建物が鼓楼です。
鼓楼は最上階に太鼓を置いて城内に時間を知らせたり、物見の役割がありました。
1991年の発掘調査により八角形の柱列が見つかり、中国や朝鮮の影響を受けた建物と考えられ、1999年に復元されました。
八角形の鼓楼は変わった形の建物で、鞠智城のシンボルとなっていて見どころです。
米倉
鼓楼の近くにあるのが米倉です。
米倉は高床式の校倉造りの建物で、ねずみ返しが付いているのが特徴的です。
周囲からは炭化米が見つかっていて、米を保管していたと考えられています。
復元された米倉は当時の生活が垣間見える建物で、見どころです。
兵舎
米倉の西側には兵舎があります。
兵舎は防人(兵士)が生活していたと考えられている建物で、板葺屋根で土壁、土間造りとなっているのが特徴的です。
内部には鞠智城を初めとする古代のお城に関する資料が展示されています。
間口26.6m、奥行き8.0mの大きな兵舎は、内部の展示資料と共に見応えがあります。
板倉
兵舎の西側には板倉があります。
板倉は茅葺き屋根の建物で、内部に武器などを保管していたと考えられています。
大きさ3間×4間で掘立柱建物で、高さは9mあります。
長者山展望広場休憩所
板倉の西側に長者山展望広場休憩所があります。
小高い丘の上にある為、見晴らしが良く内部に椅子や机、トイレがあるので休憩する事が出来ます。
灰塚(展望台)
長者山展望広場休憩所の更に北西に行くと、灰塚展望台があります。
灰塚展望台のある場所は見晴らしが良く、山鹿市の町並みを一望する事が出来ます。
更に先に進むと西側の土塁や、カエルの姿に似ているクワド石を見る事が出来ます。
深迫門跡
鞠智城の南東部に深追門跡があります。
深追門跡には「長者どんの的石」と呼ばれる門礎石があり、調査により版築土塁や柱穴、石列、須恵器などが出土しています。
堀切門跡
鞠智城の南部に堀切門跡があります。
堀切門跡には2つの軸摺穴が残る門礎石があり、綺麗に円柱に開けられた穴を見る事が出来ます。
軸摺穴は門扉の軸を受ける為の穴で、2つの軸摺穴の間の距離は2.8mあります。
まとめ
【鞠智城の見どころ】
・高さ15.8m八角形の変わった形の三層建物である鼓楼(八角形建物)
・瓦葺きの高床式倉庫でねずみ返しが特徴的な米倉
・間口26.6と長く土間造りが特徴的で、内部には資料が展示されている兵舎
ウェブサイト:【公式】歴史公園鞠智城・温故創生館
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