お城の紹介をします。
静岡県浜松市の佐久城です。
室町時代に浜名清政が、猪鼻湖の東岸に築いた事に始まります。
1568年に浜名清政氏から9代目である肥前守頼広が、徳川家康の遠州侵攻の為、佐久城に籠城応戦しましたが、二ヶ月後に落城降伏しました。
その後、徳川家康家臣である本多信俊が入城しますが、1583年に野地城の築城により佐久城は廃城となりました。
現在でも、本丸前面の馬出曲輪の土塁や空堀が良好に残り、当時の遺構を見る事ができます。
佐久城(静岡県)・基本情報、アクセス
所在地:静岡県浜松市北区三ヶ日町大崎
城 主:浜名氏、本多氏
形 式:平城(湖城)
文化財史跡:なし
日本100名城スタンプ場所:該当無し
佐久城・駐車場
佐久城の東に、2台だけ駐められる無料の駐車場があります。
アスファルト部分は駐車禁止のコーンが置いてあり、奥の芝生の所に駐車できます。
駐車場から歩いて行くと直ぐに空堀があります。
南曲輪と馬出曲輪の間の空堀で、現在は駐車場から馬出曲輪へ行く為の通路になっています。
佐久城のちょうど中心部分にある空堀で、南北を分断しています。
空堀を進んで行くと、馬出曲輪西側の空堀が見えて来ます。
猪鼻湖へ向かって堀が落ちていくので、竪堀に近い感じです。
幅3m、深さ3mほどあり、大規模な空堀で迫力があります。
佐久城・南曲輪
馬出曲輪の南へ行くと南曲輪があります。
現在は、リゾートホテルが建てられています。
お城の遺構は特には無さそうです。
佐久城・馬出曲輪
南曲輪の北側に行くと、馬出曲輪があります。
本丸前面に設けられた馬出曲輪で、馬出に近付いて来た敵を攻撃し、本丸の虎口を守る役目があります。
馬出曲輪には、兵が集まることができる空間があり、馬出の前面には土塁が残されています。
馬出曲輪には、本丸へと通じる土橋が設けられています。
土橋の両側は空堀で掘削されていて、人ひとり渡れる幅の土橋を通らないと本丸へは行けません。
土橋を渡った先が少し右に曲げられていて、直進できないようになっています。
土橋横の空堀は、佐久城一番の規模となっています。
写真では伝わり辛いですが、実際に現地で見るとかなり迫力があります。
改めて土造りのお城の良さを感じる事ができます。
土橋を渡り切ると本丸虎口があります。
虎口の両側は、本丸の土塁が立ち塞がり行く手を阻んでいます。
佐久城・本丸
本丸は比較的広い曲輪です。
本丸の背後は猪鼻湖に面している為、後ろ堅固な縄張りとなっています。
本丸には雑兵長屋跡があります。
この場所に長屋が建てられ、身分の低い兵士達が詰めていたようです。
雑兵長屋跡の横には、井戸跡があります。
井戸を覗き込むと水はありませんでしたが、当時はこの井戸の水で城内の生活水をまかなっていたのでしょうか。
本丸の木々の間からは、猪鼻湖を見る事ができます。
この日は天気が良く、湖が綺麗で爽快感があります。
本丸には館跡があります。
雑兵長屋跡が本丸入口に近くにありましたが、館跡は本丸奥に位置しています。
現在は建物は無いですが、当時は上級武士が過ごしていたようです。
本丸の前面には土塁が残されています。
高さが2m程あり、本丸前面の空堀との高低差はかなりの高さがあります。
佐久城は馬出曲輪と本丸間にある空堀が、良好に残されている所が見どころです。
大きなお城ではないですが、立地や縄張りも考えられた良いお城です。
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